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第十話〜ability name dark-knight〜

 いきなりすいませんが、第十話を読む前に、書き直ししました、第九話の朗読をお願い、申し上げます。

 全く……寄り道なんてするから罰が当たったんだ……

 失敗は成功の元? 馬鹿言うな、失敗は次なる失敗への布石じゃないか……

 どうする? 俺にある選択肢は二つ……


 1,葉月を助けるため、あそこに突っ込む。

 2,葉月を見捨てて逃げる。


 よし決めた。 2だ。

 なんで俺があんな奴を助けなきゃならない? そもそも俺が行って助けられる訳が無い。


 弥彦が情けない事を頭の中で自問自答し、逃げようとした。 その瞬間!!

「うがぁっ!?」


 弥彦の右腕に激痛が走る。

 な、なんだ……この痛みは…

 弥彦は反射的に、葉月の方を見た。


 白コートに囲まれていて、良く見えないが……なんと葉月も腕を、抑えている。


 なんだ?なんで俺と葉月が……共鳴して痛がってるんだ?



「ぐああぁ……なんだ、この痛みは!?」

 葉月は白コートに囲まれ、絶対絶命、と言った状態なのに、それに加え、謎の、左腕の激痛……

 それを見た白コートは……


「この共鳴反応は、まさか!?」

 そう言ってキョロキョロと辺りを確認しはじめた。

 そして……

「いたぞ!

 アイツは確か……秋草弥彦! ヤバイ、ディアボロスだ!!」


 ヤバイ、ばれた。

 くっそ……どうしたんだよ右腕。


 弥彦の右腕に、まるでもう一つの命が宿ったかの様に、ドクン、ドクンと、鼓動が刻まれる。


「アイツは……確か隣の席の」

 葉月も弥彦に気付いた。 その時、葉月は直感的に、この痛みが弥彦と共鳴しているからだ。 と考えた。


「アイツは、まさか……シュドウが言っていた、俺と同じ……」


「どうする? 二人が相手となると……」

 白コート達が話始めた。

「こちらは30人異常はいる。 それにディアボロスは未だ完全覚醒はしていない。

 両方とも仕留めるんだ!」


 ゲッ!?アイツら、俺にも向かって来た。 チクショウ右腕、早く動け。 逃げられないぞ……


「このぉ!? 動けぇ」

 叫んだのは弥彦……では無く、葉月だ。 叫び声と共に、左腕を突き上げた。



「痛みが、消えた。 ……よっしゃあ!」

 葉月の叫びで、弥彦に向かった白コートも、動きを止め、葉月を見た。



 お、俺も痛みが消えた。 よし、今の内に逃げよう。


 弥彦は隙をついて逃げようとした。 しかし……


 弥彦に向おうとしていた白コートが、再び弥彦に突撃。 とてもじゃないが、逃げられそうでは無い。


 うわあぁ、馬鹿! こっちに来るなよ!!


 そこで再び弥彦の中で二択が生まれた。


 1,頑張って一人で逃げてみる。

 2,葉月は戦える雰囲気なので、葉月に助けてもらう。


 どっちが安全か? そりゃ、一人や二人……助けてくれぇ!葉月く〜ん。


 弥彦は向かって来た白コート四人に、自ら突撃。


「世界のために、消えろ、ディアボロス!」

 白コート四人の手から同時にカギツメが飛び出した。


「う、うおぉ」

 弥彦は雄叫びを上げ、突撃。 白コートのカギツメが、弥彦に迫る。


「くらえ!」

 白コートにむけて、いつの間にか握っていた砂をぶち撒けた。


「ぐわっ」

 不意の一撃に白コート達の動きが止まる。

 その隙に男達の間をくぐり抜け、葉月の所へ走った。


「アイツ、なんでこっちに来やがる!?」

 葉月は煙たがる様に言った。 と、その瞬間、自分にも危険が迫っている事に気付いた。

 白コートがカギツメを振り上げ、自分に襲いかかって来ていたのだ。

 しかし葉月は余裕の表情を浮かべ、

「いいぜぇ、かかって来い」


 楽しそうに笑い……


「出番だぜ……

 貫け、ダークナイト!」

 再び叫び、左腕を突き出した! 突き出した左腕の前方には……カギツメを振り上げた白コートの男がいる。


 そして次の瞬間、葉月の左腕は自分に襲いかかった白コートの男を、貫いていた。


「行くぜダークナイト、こいつらをぶっ倒す」


 葉月は貫いていた白コートを、前方に放り投げ、前にいた白コートに当てる。

 投げつけられた白コートは、体制を崩し、後ろに後退りした。

 その隙を突き、葉月は左腕を突き出し、 貫く。


 葉月の腕は、“あの時”の弥彦の様に、人のものとは違う、何かに変形していた。

 しかし、弥彦のものとも同じでは無い。

 葉月の左腕は先端が尖った、槍の様な形をしている。


「はあぁ!!」

 前方の男を、排除し、そこから脱出する葉月。

 囲まれてままでは分が悪いので、一旦脱出するのは正解だ。


「ダークナイト……世界のために、消えろ!」

 白コートが一斉に襲いかかる。


「雑魚共がぁ!! ぶっ、殺す!」

 葉月は、武器と化した左腕を構え、白コートの軍勢と対峙した。


 うわぁ、何やってるんだアイツ、あんなに大勢……これじゃどっちも危険じゃねぇか。 葉月に助けを求めようとした弥彦は、葉月の無謀な行動に絶望した。


 後ろを見ると、砂をかけて怯ませた四人の白コートも、自分に向かって来ている。


 ヤバイ、もうダメだ。 ……終わった。 最近ヤバイ事ばっかりで、ヤバイが口癖になってる……


 突如その場で動かなくなる弥彦……

 弥彦は無駄な事が嫌いだ。 これ以上何をやっても無駄という事に気付き、生きる事を諦めたのだ。


「消えろ!ディアボロス」


 白コートの一人が、弥彦にカギツメを突き刺そうとする。



――――

 カギツメが突き刺さる――その時、弥彦の頭に声が聞こえた。

『汝、何をしている? 目覚めよ

 我が名はディアボロス。

 唯一無二の絶対的破壊の存在。

 我が名はディアボロス

 目覚めよ、我が主、秋草弥彦!』

 また、これか……

 そう頭の中で呟いた瞬間、弥彦の意識は消えた。 そして……


「ぐはあぁ!!」

 カギツメが突き刺さる寸前、弥彦が白コートの頭を掴んだ。 その右腕は……もはや人の物では無かった。


「くっ、離せ!」

 白コートの男は、必死に逃れようと、もがいた。


 弥彦は静かに口を開いた。


『我を消すだと?

 我を誰だと思っている。

 我が名は、ディアボロス!』

 弥彦……いや、弥彦の体を借りたディアボロスが、不気味に言った。

『その貧弱な力で、我に歯向かおうなど……

 愚の骨頂だ!』


 ディアボロスが言った、 次の瞬間、まるで花火のように血が飛び散った。 弥彦の右腕は血で真っ赤に染まっている。

 そして白コートの男は地面に倒れた。

 その白コートの死体に、頭は無かった。


「くっ、ディアボロスめ……」

 残り三人の白コートが、怯えながらもジリジリとディアボロスに近づく。


『何をしても無駄だ、我に牙を向けた事を悔い、消滅せよ』

 ディアボロスは、足をバネのように曲げ、そしてその反動で、高く飛び上がった。


『まずは……』ディアボロスは空中で三人の中から狙いを付け『貴様だ!』

 右腕を伸ばし、ターゲットとなった男の頭を掴み、そのまま地面に叩きつけた。


「ぐおぉ!」


 地面に頭を叩き付けられた、白コートの男は、泡を吹き、血を流している。

 男の周辺の地面が、大きく凹んでいる事から、その一撃の重さが、感じ取れる。


 ディアボロスはそのまま別の男に、落下の勢いを乗せた蹴りを加える。


「ぐはっ」

 蹴りを喰らった男は吹き飛び、地面に伏せる。


『ククク、最後だ、消えろ』

 ディアボロスは、最後に残った白コートの男を睨み、地面に叩き付けた男を、振り回した。

 そして、最後に残った白コートの男に、叩き付ける。


 それでバランスを崩した白コートの男に、伸びた右腕を突き刺した。


 白コートの男は血を吐きながら、その場に倒れた。


 ディアボロスは伸ばした右腕を戻し、首をある方向へ向けた。



 それは……


「なんだ、アイツ……結構やるじゃないか。 チッ、こっちは流石に、この数じゃきついぜ。 不本意だが……

 お前、こっちを手伝え!」


 葉月が戦っている場所。


「おい、早く、手伝……」


『ククク、虫ケラ共が……まとめて吹き飛ばしてくれる』


 ディアボロスは右腕を、葉月が戦ってる所へと向けた。


 ディアボロスの右腕に、膨大なエネルギーが集まって行く。


「な、おい……お前」


『消滅せよ、デイストーション』


 右腕から放たれた、膨大なエネルギーは、全てを消滅させる悪魔の光として、一直線に狙った方向へ進行した。




「馬鹿野郎!俺まで巻き添えにする気かよ!?」

 葉月の叫びも虚しく、消滅の光は進路を曲げる事無く突き進む……

 ふ〜、第十話です。

 本当は葉月の活躍する話だったのですが、イマイチ葉月目立ってませんね。


 それよりナイトのスペルあってるんでしょうか?

 何しろ学が無いもので……


 まぁ、良いか。 ではまた十一話で会いましょう(笑

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