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プロローグ

初めてましてこんにちは、こんばんは。

新連載を始めました。緩く続けていくので宜しくお願いします。m(_ _}m

日本の良くある街の繁華街の裏路地を女性が一人電柱に近寄っては二言三言何かを呟いては移動し、再び路地の角で立ち止まり独り言をつぶやいては移動をしながらキョロキョロと姿勢を低くしたり、車の影をのぞき込んだりしながら歩いていた。


背の高さは155㎝くらいで路地裏の薄暗い中でもはっきりとわかるピンク色のウルフカットに、オレンジのパーカーを羽織り、パーカーの裾に隠れるほど短いミニスカートと脚には厚底のスニーカーにピンクと黒のストライプのニーハイソニックと渋谷や原宿でショッピングを楽しむいで立ちと薄暗い路地裏がとてもアンマッチだった。


「全くトラ(きち)の奴はどこまでお散歩に行っているんだか?トメばぁちゃんをあんまり心配させんなってのぉ…

 おーい、トラ吉ぃ~でておいでぇー? …うんっ?」


繁華街の喧騒とは異なる数人の怒鳴り声と物が壊されるように破壊音聞こえてきた、いつもならその程度の雑音は無視をするのだがその中にかすかに猫の鳴き声が聞こえ女性は音に集中するように目を細める。しばらくじっと耳を傾けていたが、はっきりと

猫が威嚇する時に発する声をとらえ走り出した。


「なんだよ、さっきまでの勢いはどうしたよぉ?ほら、もう少し抵抗と貸してくれないとぉ~こいつらを痛めつけるよっ!」


パーカーのフードを目深にかぶった男は目の前に倒れ蹲っている青いチェックの長袖とジーパン姿の男を右足でサッカーボールを蹴るように蹴り上げた。パーカー男の蹴りを腹に受けた青いチェックの長袖男は「ぐふっ」と鈍く息を吐きながら口から胃の内容物を吐き出す。


「きたねぇ~なぁっ!今日買ったばかりのスニーカーが汚れたらどうするんだよぉっ」


「おいおいおい、それ誰が買ったって?さっき向こうで奪ったんだろう?」


「いいんだよ、そいつが買ったんだから買ったばかりなんだよ」


仲間の男のツッコミに余計興奮したのかパーカーの男は倒れている青いチェックの長袖男を真上から何度も踏みつけた。


青いチェックの長袖男は意識を失ってしまったのか先ほどから踏みつけられてもピクリとも動かなくなった。


「あ~あぁ、お前が蹴りすぎたから死んじまったかもしれないぞぉ?」


「ばか言うなって、このくらいで人間は死んだりしねぇよっ」


パーカー男は何も根拠のない、良く分からない自信を振りかざして動かなくなった青いチェックの長袖男をぐりぐりと踏みつけていたが反応がなくなる。


無反応に飽きたのか、視線を青いチェックの長袖男の背後の箱で身を寄せ合うように固まっている子猫たちをいやらしい笑いを浮かべながら見つめる。


パーカー男の視線を遮るようにエメラルドグリーンの瞳にグレーのトラ柄の母親猫が全身の毛を逆立て

威嚇をしていた。その様子にパーカー男はさらにいらしい笑みを深め口元を手で押さえながら低い声でクックックッと笑いはじめる。


「いいねぇ~好きだぜぇー、その子供を思う母親の自己犠牲の精神。2回も俺に蹴られながらも歯向かってくる所たまらなく興奮するねぇ~」


「うわぁー、お前最低だわ」


「てめぇに言われたくないね。てめぇなんて、女の顔を「やめて」と泣き叫んでいるのに気絶するまで

 殴って楽しんでいるじゃねぇか?あん?」


パーカー男の言葉にもう一人の男は怒気を孕んだ瞳で睨み返し、二人は互いに数秒にらみ合っていたが

二人の肩が震え始め二人は大声で「「ちげぇねぇ」」と笑い始めた。


「トラ吉ぃ~。みぃーつけったぁ!こんな所で何やって…お前ぇーーー、出産してるじゃん。めっちゃかわいい」


笑いあっていた男達は不意に聞こえてきた場違いの女性の声に少し驚き、警戒し一歩素早く距離を取った。そして声の正体がピンク色の髪をした“女性”だと分かると警戒を解き下世話な笑みを浮かべ始めた。男達は互いの顔を見て頷くと左右に分かれ

女性に近づいて行った。


「おねぇーちゃん。そんな野良猫なんかより俺達と一緒にお酒でも飲みにいかない?おごるよぉ~」


「あれ、トラ吉っ!お前ケガしてるじゃんっ…おまえら」


「そんな猫の事なんてほっとけよ、ほら行くよぉ」


パーカー男は振り向いた女性が予想よりも可愛かったせいもありとても機嫌が良い口調で女性の肩をつかもうと右手を伸ばすのだった。


もう少しで女性の肩をつかめる所で女性の手がパーカー男の手を掴んだと思った瞬間視界がぐるりと廻り背中から盛大に投げ飛ばされたのだった。


パーカー男は自身に何をされたのか全く理解が出来なかったが、背中に感じる息が止まるほどの痛みに

少しパニックを起こしながら視線だけで周囲を見回すと少しうつむきながら女性が立ち上がっていた。


「私に汚い手で触れるな、下郎がぁ」


「お前なにコケてんの?だっさいなぁ。せっかく可愛いのにが『ゲロ』だなんて汚い言葉を言わない方がいいよ~あいつは無視して俺と遊ぼうよぉ~」


もう一人の男がにやけ顔で近づいて来て突然女性の顔面に右パンチを放つ。女性はスッっとすり足で半歩左前に動くだけで男の攻撃をかわし180度向きを変えるとパンチを放ったまま伸びている右腕の肘を自身の肩に乗せ逆関節状態で掴むとそのまま背負う様に投げを放った。


男の腕はゴキッと鈍い音を放ち肘と肩が破壊され、男の身体が宙に浮かび腹ばいの状態で地面に叩きつけられた。


幸い路地の端に小山になっていた燃えないゴミの上に投げられたので地面との直撃は回避されたが、腕を決められているため受け身を取ることが出来ず顔面から落ちたのでそのまま意識を失った。


「このぉーー(あま)なめやがってっ!」


パーカー男が痛みから回復し女性を背後から羽交い絞めにしようと襲い掛かった、しかし女性は背後も見えているのか少し重心を落として前かがみになり覆いかぶさってきていた男の両腕をやり過ごすとトンッと腰を少し上げる。


その反動でパーカー男は再び宙を舞い背中から地面に落ちた。またも背中をしたたかに打ち付けたパーカー男は仰向けのまま痛みにもがいていたが、女性が男に近づき喉をつま先で軽く踏むと声を上げることなく意識を失った。


女性は残心のまましばらく地面に倒れている男達を注意深く見つめていたが一向に目覚める事が無いと分かると警戒を解いた。それと同時に女性の目つきが柔らかくなったのだった。


「あ~居たいた。(ナギ)お嬢やっと見つけました、うん?どうしたんですこれ?」


「あっ、(ゲン)さん。おっつーってそんな場合じゃなかった、トラ吉が赤ちゃん生んでて、ケガしているから明日香さんの所に連れていく。源さんは、そいつらとこの男の人よろしく、弱いのにトラ吉を守ってくれたみたい」


凪と呼ばれた女性は男達に暴行され意識を失っている青いチェックの長袖男の髪で隠れている顔を見るために前髪を上げる。中指が青いチェックの長袖男の額に触れた瞬間バチッと痛みはほぼ無かったが感電したかのような衝撃を全身に感じた。


思わず凪は飛び上がるように青いチェックの長袖男から距離をとり額に振れた指先と衝撃を感じた自身の身体を確認する。


外傷はなく、全身に痺れなどもなかった。その様子に気付いた源が凪と青いチェックの長袖男との間に割って入るが男は依然気を失ったままだった。


「大丈夫ですかぃ?凪お嬢さん」


「うん…大丈夫、ちょっと痺れただけ」

凪は最後の言葉を自分にしか聞こえないような小さな声でいい指差しをしばらく見つめていたが、トラ吉のか細い鳴き声を聞いて我に返り直ぐに子猫たちがはいいている段ボールにトラ吉を入れて走り出した。


「源さん、ごめん。トラ吉を明日香ちゃんの所に連れていく。そいつらよろしくっ」


猛スピードで走り去っていく凪の背中に「うっす」と源は答え地面に横たわっている3人の男達をみながら上着のポケットからスマートフォンを取り出しどこかへ電話をかけ始めた。ワンコールで応答した相手に現在の場所を伝えると車で迎えに来るように

指示を出し電話を切った。


ここまでお読み頂きありがとうございました。

次回は明日の更新予定です。

よろしくお願いします。

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