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最強の学園で、最凶の運命に挑む ―それでも、俺たちは運命に抗う―  作者: sakura
揺らぎ始める日常

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変わる明日

変わる明日


「それってもしかして……」

「おや、聞いとらんのか?ミレーナはわしの娘じゃよ。とは言っても義理じゃけどのう」


 頭を鈍器で殴られたような衝撃がレオンを襲った。


「え……え?てことはおじいちゃん……?」

「フォッフォッフォ。そろそろ部屋に戻るとしようかのう」

「え、ちょっと待ってください!」


 理事長はレオンの静止など聞こえないと言った様子で訓練場を後にした。

 取り残されたレオンは意味の分からない現実に立ち尽くすことしか出来なかった。


「もしかして俺の入学に理事長が1枚噛んでたり……」


 様々な考えが脳内を巡るが、どうにも色々な事が腑に落ちなくて仕方がない。


「……今度、ミレーナに聞かないとな……」


 考えることを諦めたレオンは病室へと帰ることにした。



 ――――――――――――


 訓練場を後にし、病室へ戻っていると前方から見覚えのある男が歩いてくるのが見えた。その姿が徐々に近づきお互いに姿が確認できるほどになると、男は顔をいやらしく歪ませてレオンを見ていた。


「おやおや、君はカイルくんのお仲間のレオンくんじゃないか。どうしたんだい、こんな所で。ああ、そうだ。この前の討伐訓練で死にかけたんだってね?その傷は大丈夫なのかい?クラスメイトとしてとても心配だったんだよ?君に何かあったらカイルくんが悲しむからね……」


 息つく暇もなくしゃべり続けるのはイラゼルであった。こんなやつだったのか?と困惑が隠せないレオンであったが、いつまでも相手のペースでいるわけにもいかないので無理矢理だが話を遮った。


「ちょ、ちょっとまってくれ!一気に話されてもわかんないから、落ち着いてくれ!」

「おや?何故だい?なぜこの程度のことで困惑するんだい?」

「普通にそんないっぺんに話されても追いつかないだろ!」

「そうか……」


 今度はなにか考え込むように黙り込んでしまう。その姿になにか言い表せない不気味な違和感を感じている。


「今から考えなきゃいけないことが出来たから失礼するよ」

「え?お、おう」


 そう言い残して足早にその場を去るイラゼルにもやもやとした感情を抱えながら病室へと戻る。



 ――――――――


「疲れたな……」


 病室のベッドになだれ込んだレオンは無意識に呟いた。


 本当に今日は色々あったなと目を瞑りながら思い出す。

 仲間たちと無事を確かめ合ったこと。

 理事長に励まされたこと。

 理事長とミレーナに親子関係があったこと。血は繋がってないらしいけど。

 だけど、そんなどの出来事よりもイラゼルの不気味さが際立っていた。

 どこか浮世離れしたような存在感。今まで出会ったきた強者達とは別物の迫力があいつにはあった。

 それにカイルに対する執着をあるように思う。まさかそっちの気があるのか?……これ以上考えるのはやめておこう。鳥肌が治まらくなりそうだし夢に出てきそうだ……。


 そんなことを考えていたらいつの間にか無意識の海へと意識を手放していた。



 ――――――――


「そうか、人間とはこんなにも酷く繊細で不器用な生き物なのか。」


 闇夜の下で漆黒の影を広げ1人の男が妖しく笑う。


「君は一体どっちなんだい。なぁ、カイル。」

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