なげやりなんかじゃなくって
―あなたは優しい人だから
「うん、うまい!」
口いっぱいに料理を頬張って私を見るあなた。
私は涙を拭いて、微笑み返す。
テーブルに並んだ料理は、私が昼から頑張って用意していたもの。
すっぽかされて悲しかったけど、お腹いっぱいのはずのあなたは頑張って食べてくれてる。
だからもういいの。
「無理しないで」
もう十分だから。
「でも…」
一気に悲しげな顔になったあなた。
あぁ、違うの。
これは後ろ向きな言葉じゃない。
だから私は笑顔で言う。
「明日、一緒に食べよ?」
1日遅れでもいい。
明日、今度はちゃんと二人で祝おう。
きっと早く帰ってきてくれるでしょ?
あなたは優しい人だから。
【End】
『もういい』って言い方次第では突き放された感じがしますよね。
でも、彼女の場合『もう気にしなくていいよ』という気持ちで放った言葉でした。
彼は約束をすっぽかし、ご飯を食べてきてたんです。
それなのに食べてくれた彼は優しい旦那さんだと思います。
お互いにお互いを思い合うこの夫婦は作者自身憧れますね。
こうなりたいものだ。