あとがき
どうも、はじめまして&こんにちわ。作者の雪宮鉄馬です。
このたびは、拙作「シリウスの子」を最後まで読んでいただき、まことにありがとうございます。稚拙な文章のために読みづらい箇所も多々あったかと存じますが、皆様のおかげで、何とか最後まで書ききることが出来ました。重ね重ね、ありがとうございます。
まだ読んでなくて、あとがきだけ見てる、と言う方は是非是非、第一話から読んでいただけたら、幸いかと存じます。よろしくお願いします。
今回は、前書きで書いたとおり、恥ずかしながら自作の曲をモチーフにしています。なので、まずは、その歌詞の方をごらんください。
『シリウスの子』 作詞/作曲/編曲 雪宮鉄馬
アパートの屋根に上って 夜空を見上げてみたけれども
そういえば今日は曇り 星が見えるはずもなかった
次の日は雨が降って その次の日には嵐になり
なんだか不運と言って 君は星見表を回した
宇宙の果て光る星は 僕らを灯す明かりのように
何百年変わることなく 輝いているのに
コンビニの袋提げて 買出しも準備も万端と
意気込んで上った屋根 街の灯で星が見えない
お手製のプラネタリウム これで我慢するしかないのと
君が悲しそうに言う 僕も少し寂しくなった
写真のような夜空なんて 都会じゃなくても見られない
そんな時に生まれたのが ひどく恨めしいよ
神様がくれた奇蹟 街中が突然の停電
チャンスだと見上げた空 シリウスが一際光った
瞳の奥満天の星 こぼれ落ちた君の涙は
悲しみじゃなくて 少し笑顔交じりだった
宇宙の果て光る星は 僕らを灯す明かりのように
何百年変わることなく 輝いていたんだ
は、恥ずかしい。こんなみっともない歌詞を載せてしまうなんてっ!! でも、これがなければ、本作の解説が出来ないので、頑張ります。あと、曲の方はお聞かせする方法が思いつかないので、悪しからずです。
では、本作の解説的な駄文に行きたいと思います。
まず、今回のコンセプトは「きょうだいの絆」です。前作「Belong」と同様ですが、前回が弟から姉を見ているのに対して、兄から妹を見ているという違いがあります。歌詞では「僕」と「君」の関係ははっきりしません。そこで、歌詞のディテールを埋めていくという形で、「僕=兄」「君=妹」として、ソラと柚花というキャラクターが誕生しました。なにせ、自分で作った曲なので、自分で好きにいじれるのが強味です。
また、物語の流れ自体は歌詞に沿っています。しかし、何で夜空を見たがっているのか、と言う理由については、音符の数の都合上、ばっさり省いています。なので、小説として書くために、あれやこれやと思案して、ここもディテールを足していきました。
全体的には、
そして、歌詞でも小説でも最大の山場となる、停電事件ですが、自然に停電が起きるのは、あんまり楽しくないのじゃないか、と考えました。今作も違わず、平凡でありきたりな物語ですが、それでも山場をぐっと盛り上げるためには、ただの停電ではないと言う風に、変更しました。
ちなみに、ソラたちがやったことは、立派なテロです。っていうか、現実的には不可能なので、たぶん誰もマネしません。
物語のガイドラインが予めあるとはいっても、やはり予期せぬことは起きるもので、十話あたり(丁度、歌詞では間奏部分になります)で逃げ出しそうになりました。会話や文章が思うように運ばなくて、ちょっと苦しんだりしました。その辺は、まだまだ勉強不足。精進が足らない反省点だと考えています。
一方で、予期しなかったことが、いい方向にむいたと思っているものがあります。それは、恵野さんです。歌詞では、二番の頭に「コンビニの袋提げて~」と言うところに、ちょこっと出てくるだけなのですが、いつの間にかアルバイト店員が名前をゲットして、あまつさえ、ラストにはソラの彼女になってたりと、活躍(?)してくれました。
当初の予定では「宇宙のピコピコ」くらいのボリュームの話になるはずが、「Belong」程度ボリュームに膨れ上がってしまいました。なんと、その倍率二倍ですっ! 何とか完結できて、良かったなぁ……。
余談なのですが、気付いた方はいらっしゃるのでしょうか? 今回人物の名前には、ある変な法則があります。じつは登場人物の名前を並べると、頭文字が「かきくけこ」になります。桂、喜多野、熊谷、恵野、此木。けとこは悩みました。後々考えると、小池とか小松とかあったなぁ~って。
人物名を考える時、基本的に悪役以外はありそうな名前を付けるのが好きです。でも此木さんと恵野さんってたぶんいないな。
あと、サブタイトルはすべて「~の~」というスタイルに統一しました。べつに深い意味はなくて、統一感を重視してみたのです。名前が「かきくけこ」になっているのと合わせて、ちょっとした遊びです。
こうして書き上げると、詰まってしまった時のことも含めて、まだまだ頑張らないといけないなと思います。読みやすく、それでいて面白い小説を読んでいただけるよう、これからも精進しなくてはと、心を新たにしています。
次回作はしっかりと、反省点を意識しながら書ける様に頑張りたいと思いますので、是非ご指導ご鞭撻も含めて、その時はまたよろしくお願いします。
また、感想やご意見はいつまでも受け付けているので、ありましたらぜひ一筆いただければ、非常に嬉しく思っています。
最後に、今作を読んで頂いた皆様、お気に入りに登録してくださった皆様、感想を書いていただいた皆様、すべての皆様に、感謝の意を。本当に、ありがとうございました。
では、次回作でまた!!
雪宮鉄馬 2010/2