皇族と日本の歴史
平成から令和になり五日が経とうとしている。まだ大型連休中そして、昨日に一般参賀もあったからか、熱が冷め落ち着きを取り戻していると言うのは難しだろう。
振り返ってみると、四月一日に新元号は令和であるとの発表があり、そこから一月で改元となった。ここで一度皇族と日本の歴史との絡みを少しだけ考えてみようと思う。
そもそも皇族、過去に遡るのならば大王家のルーツはどこにあるのだろうか。その答えは実に簡単だ。分からない、この一言で全てが解決してしまう。当然だ。文献などはないのだから。
もし、邪馬台国が機内にあったと仮定するのならば、卑弥呼や壱与のような魏志倭人伝に記述されている王がルーツの可能性もある(個人的には纏向遺跡のこともあるので機内説を推奨しているーー付け加えると箸墓古墳は卑弥呼の墓ではないかという説も六割程度の確率なのではないかとも考えている)。
明確に日本を支配していた豪族がいたと文献からわかるのは宋書倭国伝だろう。倭の五王についての記載である。尤もその前から日本は古墳時代に突入しており、そこからも強大な権力者の有無は容易にうかがい知ることができる。
尤も天皇の実在についてはかなり議論がなされているらしく、雄略天皇(倭王武)以降数代は存在が怪しいという説もある。天皇家を敬う身としてはよろしくないのかもしれないが、客観的に見れば、神武天皇がいないのはまず間違いないだろう。仁徳天皇は実在していたとは信じたいものだ。
話が逸れたので戻すと、どのような主張であっても最低、1500年前に遡れば天皇家のルーツに辿り着けることはわかる。これ以上は将来の考古学的発見に任せたい。
次に話したいのはなぜここまで長く天皇家が続いてきたかということだ。思うに天皇家は世界的に見れば王朝という位置付けになるのだろう。しかし王朝とは似て非なるものであると言える。と言うのも、王朝は絶対的な権力を握り、繁栄しそして衰退したのちに滅亡した。これが一般的な王朝の定石とも言えるだろう。例としては、フランスのブルボン朝や中国の元や明といった国々だ。まさに盛者必衰をよく表している王朝だ。対して天皇家はどうだろうか。確かに繁栄した時期も苦しい時期もあった。だがそれは権力を持っていなかったとも言いあらわせるのだ。
例えば蘇我氏の時代。藤原氏の時代。平氏から始まる武士政権。それが終わると天皇に最高権力は戻るも、民主政治となり、戦後は象徴となった。こうしてみるだけでも異様さが浮き出ている。
つまり他国では権力の失墜は王朝の滅亡と同義なのだ。それに対して日本では時の権力者たちは天皇という存在や権威そのものを利用した政権造りになっている。藤原氏の摂関政治でお馴染みの摂政、関白も天皇を補佐する役割であり天皇がいなければ成り立たない役職だ。また、征夷大将軍も本来は東北平定のための役職。これも天皇から任ぜられることで効力を発揮する。
そして日本で政権の抗体が起こったというのはその天皇から授けられた位を持つ者が失墜した時なのだ。
以上のことから考えられるのは、日本書紀や古事記の影響がどこまであったのかは不明だが、少なくとも日本人はかなり昔から天皇を神格化した存在として捉えていたのではないかということだ。だからこそ、誰も天皇家を滅ぼそうなどとは企てではいない(いる可能性はあるが、実際に起こっていないのでないということにしておく)のだ。これが世界的にみても類を見ないほど長く続いている理由なのではないだろうか。
最後に今後の皇室について考えていこう。
現在皇族方の人数は減少傾向にある。これの一番の原因はGHQにあるがそれは致し方のないことなのでここでは触れないことにする。少なくとも過去を見るよりも、未来を見た方が良い。どうするかという議論は活発になっているが、やはり女性宮家の存在を認めるべきだろう。しかし問題もあり、仮に現在それを認めたとして、どんどん増えていくと皇族方の人数が大変なことになってしまうのではないかということである。これについては何世代と後のことで、これを読む人などこの世にはいない時代だ。だが、我々は未来に対しても責任を負っている。それも考えていかねばならない。
もう一つ常識的にはあり得ないかもしれないが、側室という手もある。もちろんそのようになることはほぼない。だが、現状維持で突き進むのならば、尤も良い手段とは言える。あくまでも血筋を残すという意味合いではあるので現実的に捉えると、再三になるがありえない話だ。だからこそ
女性宮家を作ることのできる存在を、天皇直系の子のみにすべきなのではないかと思う。例としては愛子内親王や佳子内親王は作れるということだ。やはり無制限に作るというのは今後の皇室のことを考えると簡単には議論できないことだ。
以上三つを考えてみたが、皇室はやはり日本の宝であり日本という国そのものに等しいのではないかと思う。これからも永劫存在していかねばならない特別な存在であるであると確信している。
新たに即位された天皇陛下と退位されて上皇様のご健康を祈念してこのエッセイを終わりたいと思う。
読んでいただきありがとうございます。皆さまの皇室に対する考え方や女性宮家についての意見を共有したいので感想をくださると嬉しいです。