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幸せと不幸の線引き

作者: ぼるしち

先行きの見えない不安。

そんなものがある。

実際にやってくるであろう不幸は、先延ばしをしているだけでいつか必ずやってくる。誰にでも確実にやがてはやってくるそれは、みんなタイミングが違うだけで、同じように、やがてやってくるのだ。

例えばここに一人の男がいる。

彼は両親を殺した。

そして自分も死のうとしている。

家を燃やしたのだ。

だがその痛みに耐え切れずに自分だけが逃げ出して生き延びたのだ。

病気で動けなかった両親だけが、燃え、死んでしまったのだ。

不幸だ。

苦しい。

悩ましい。

彼は捕まって刑務所に送られるが、彼にとっての幸せとはなんだったのかなんて誰にもわからない。

逃げ出したかったら逃げ出してもいいのかもしれない。

でも命は何よりも優先されるのかもしれない。

だから、誰が悪いのかは間違いなく彼自身だが、しかし彼の問題はこれで違う問題にすり替わったのだ。

例えば、彼がまた死のうとするのだとしたら。

天国に行くのだろうか。地獄へとすすむのだろうか。

あなたはどう思いますか。

こんなのはきっと、ほんの一例だ。

事件になっただけわかりやすかったというだけのことで、本当の不幸はまだまだたくさんあるのだと思う。

そして幸せと不幸を決めるのも、きっとその人自身の問題だ。

だから、まだわからない。

永遠にわからない。

幸せと不幸の線引きなんて、できるわけがないのだ。


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