捜査
「ほーこれは興味深い」
被害者のスマホから抽出された画像データを目の前にした一人の中年の男が嬉しそうに呟く
「何か見つかった?」
響子は、そんな男の様子を腕組みしながら眺めている
「君が持ってきたこのスマホ、君に言われた通りにデータ全て調べた結果」
これ、と返されたスマホには被害者の遺体が全身写されていた。
「これ、被害者の上から犯人が写真を撮った?」
「そうと考えて間違いないだろう、趣味の悪いやつだ」
「あなたに言われたくないです」
響子の言葉に満更でもない様子で笑い声を漏らすとあと一つ面白い物を見つけといたとパソコンを指差す
パソコンには一つの映像が
「これも?」
「殺害するまでの映像を被害者のスマホを奪って撮影していたようだな」
どうする?と尋ねられて、送っといてとそれだけ告げると一枚の封筒を男に差し出す。
「今回の協力金これでいいかしら?」
「おーいつも悪いねぇ」
響子の手から封筒を受け取るとこれからもよろしく。と手を振る。
怪訝な表情な響子は無言で男に背を向けると
「これからもよろしくお願いしますね、斎藤 文雄管理官」
そしてその場を去る。そんな響子の後ろ姿を笑みを浮かべたままま眺めていた。
「本当に面白い女だな、不知火響子」