危険
第5話
危険
「蓮!」
「れなくん!」
「「はい!あーん」」
桜姫と、すずちゃんが、2人してお弁当のおかずを僕に差し出してくる。
ちなみにここは、桜神学園の中庭である。意外と教室から遠いから、戻るのが大変なんだよな・・・。
というか、この学校何でもあるよな。まあ、それはおいといて、この中庭意外と人気でお弁当を食べに来る人が多くいる。恋人でいるやつ、友達同士で食べてるやつと様々だ。だが、男同士で食べているやつからは、凄く嫉妬の視線を感じるんだけど・・・。
『くそっ・・・あの野郎見せつけやがって・・・』
『リア充爆発しろリア充爆発しろリア充爆発しろ』
『呪ってやる呪ってやる呪ってやる』
『リア充なんていらないリア充なんていらない』
こんな、声が聞こえてくる。・・・すごく怖いんだけど・・・。
「どうしたの?蓮」
「大丈夫ですか?れなくん」
と、2人が心配そうな顔をしている。
「だ、大丈夫だよ・・・多分」
多分と言ったのは、この男子生徒達に殺されるんじゃないか?と、思ったからだ。
ここで、僕がどうして2人にお弁当を食べさせてもらっているのか。
これは、今日の朝にさかのぼる。
-朝、僕はいつも通りの朝を過ごしていた。とりあえず、朝ごはんを食べて学校へ行く準備をして、家を出た。ちなみに今日は優奈は一緒ではない。優奈は、部活の朝練で先に行ったためここにはいない。
今日は、桜姫と2人だけの登校である。
「じゃ、母さん行ってきまーす」
「はい、行ってらっしゃい」
そういってドアを開けると、桜姫が先に出ていた・・・が、ここまではいいんだ。でも、なんで・・・
すずちゃんがいるんだ?え?なんか、約束したっけ?とりあえず、聞いた方が早いか・・・。
「すずちゃん、どうしてここに?」
そういうと、すずちゃんは、
「わたしも、一緒に登校しようと思ったんですけど・・・、ダメでしたか?」
と、少し残念そうな感じで聞いてきた。
「全然大丈夫だよ。ただ、ちょっと驚いただけだよ」
と、僕は言った。もちろん、これは本音だ。
すると今度は、桜姫が
「蓮、なんで涼春ちゃんがいるの?」
と、少し不思議そうな顔をしていた。ああそうか、まだ話してなかったけ。じゃあ、ここで話しておこうか。
「実は・・・」
どうして、すずちゃんが僕と仲良さそうにしているのかを説明した。
「そんなことがあったんだ・・・。でも、驚いたなあ、涼春ちゃん結構人見知りで、あまり人と話さないから」
と、少し意外なことを言ってきた・・・。いや、そこまで意外ってほどでもないか。
「そうなんだ。今、初めて知ったよ。そういえば桜姫はすずちゃんのこと知ってたの?」
「うん。クラスメートだしねそれに友達だし」
そうだったのか。
「っと、そろそろ行かないと遅刻しちゃうよ。早く行こうか」
「そうだね」
「そうですね、急ぎましょう」
と、僕が歩き出したら、すずちゃんが僕の左腕に腕を絡めてきた。
・・・うわーすごく大きいな・・・再会した時でも服の上からでもわかるぐらいだったけど、まさかこれほどとは・・・って、こんなことを考えてる場合じゃない。というか、そんなことを考えていたら、ただの変態じゃないか!
てか、さっきから桜姫が無表情でこっちを見てるんですけど・・・すごく怖いんですけど。
「・・・蓮?」
「はっ、はい!」
声が、裏返ってしまった。もうだめだーおしまいだー。と、どこぞのべ〇ータを思い浮かべた。
あのときの、べ〇ータはきっとこんな気持ちだったんだろうな・・・。こんな感じで考えていると・・・
「えいっ!」
と、桜姫が右腕に腕を絡めてきた・・・って、お前もかーーーー!なに!?なんでこの2人は僕の腕に腕を絡めてくるの!?ってか、桜姫も柔らかいな・・・って、いやいやこんなことを考えてる場合じゃない!!
「2人とも腕を離してくれないと、歩きにく—――」
「「いや(です)!」」
えー・・・。
「わかったこのままいくからもう少し、腕の力を緩めてなんかすごく痛い」
「「うん!」」
仲いいなー、この2人。
まあ、こんな感じで学校に行ったらどうなるかわかるよね?この後は、ご想像にお任せします・・・。
学校につくと、
「蓮」
「れなくん」
「「お昼中庭にきて(ね)(くださいね)」
「うん・・・わかった・・・」
こんな感じで、少し絶望しながら教室に入っていった・・・
そんなこんなで、今こんな状況・・・。
「大丈夫なんだね。それじゃ、はい」
「れなくん、はい」
「「あーん」」
「・・・」
僕は、2人が差し出してくるお弁当のおかずを食べた。うん、すごくおいしい
「2人とも、すごくおいしいよ」
「ありがとう」
「ありがとうございます」
お礼を言うのは、ふつうこっちだと思うんだけど・・・まいっか。
こんな感じで昼休みは終わった・・・。
放課後
「蓮!大変だ!」
何故か、隼が鞄を持ちながら僕の所に来た・・・。
こんにちは、妖夢です。
今回、出てこなかった咲夜ですが多分次の話では出すつもりです。
それと、多分何て読むの?と、なるかもしれないのがあったのでここで読み方を書いておきます。
桜姫これは、さき、と読みます。次に、桜神ですがこれは、おうかみ、です。さくらがみでは、ありません。
とまあ、こんな感じでこれからもよろしくお願いします。