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僕の学園日常生活は非日常になってしまいました。  作者: 鯨@バーベキュー
転校・出会い・引っ越し
4/18

約束

第4話

約束

 -ある日の、下校中蓮は久しぶりに一人で帰っていた。


「久しぶりだなー、1人で帰るのは」

「いつも、優奈か桜姫とかえってたからなー」

 まあ、その度に男子生徒達から妬まれていたことは言うまでもない・・・。

 そのまま歩いていると、ふと誰かに見られているような気がした。

(誰か、いるのかな?・・・まさか、ストーカー!?・・・そんなわけないか。僕をストーカーするような、物好きな人なんているわけないしね。気にしない方が良いか・・・)

 とまあ、この日は特に気にすることもなく、そのまま帰った。


 翌日。

 やはり最近、見られてる気がする。学校で、廊下を歩いていたり、帰っていたりすると視線を感じる。

(やっぱり誰かに見られてるのか?・・・ちょっと気になるけど、何もしてこないし気にしない方が良いのかな・・・?)といって、いつも気にしないようにしていた。

 その日の夜。

 僕は、昔の写真のアルバムを見た。

 ふと、目にとまった写真があった。それは、昔親戚の家へ行った時の写真だった。そこに写っていたのは、僕と女の子だった。

 すると、その写真を見たとたん急に、昔の事を思い出した。


 -その頃、蓮のストーカー?をしていた人は。

『やっぱり、あの時の男の子だった。まだ、私の事覚えてくれてるでしょうか・・・』

あの時・・・助けてくれたあの子。でも、違ってたらどうしよう・・・。

でも、やっぱり話してみなきゃ分からないよね・・・。話してみよう。

あの時の子だったらいいな・・・。


 蓮は昔の事を思い出していた。

「たしか、あの時は・・・」


 7年前の夏休みの出来事だった。

 あの日僕は、田舎にある親戚の家に遊びに行っていたっけ。たしか、家の近くには林があったから、よく遊びに行っていたので、道はよく知っていた。その日も、遊びに行っていた。

 このころの僕は、今に比べて活発な子供だった。それで、いつものように林で遊んでいると、

『うっ……ぐすっ……いたいよー……」

 という、泣き声が聞こえてきた。どこに、いるんだろうと思ってすぐに探すことにした。

 少し経つと、足を怪我して泣いている女の子を見つけた。さっき聞こえた、泣き声の子で間違いないだろう。ぼくは、女の子に話しかけた。

「大丈夫?立てる?」

 と、聞くと女の子は、

『できない・・・足が痛くて・・・」

 と、言ってきたのでぼくは、

「分かった、じゃあぼくがおぶって君を、家まで送ってくよ」

『でも・・・』

 女の子は、遠慮がちに言ってきた。

「大丈夫だよ、遠慮しないで」

 と、ぼくが言うと、

『じゃあ・・・おねがいします・・・』

「あっ、でもその前に怪我したところを手当てしておかないと」

 ぼくはそう言って、持っていたハンカチを出した。

「じゃあ怪我したところを見して」

『うん・・・』

 女の子は、おそるおそる足を出してきた

「傷は、深くないみたいだからハンカチを巻いておくね」

 そう言って、ぼくはハンカチを巻いてあげた。

『ありがとう・・・えっと・・・」

 そういえば、名前を言ってなかったけ。

「ぼくは、なるみれんだよ。きみは?」

 と、僕も聞いてみることにした。こんなことが前にもあったなー。

「わたしは、じょうがさきすずは、です」

 すずはちゃんか、なんかおとなしそうな子だなー。

「ぼくの事は、好きなように呼んでね。じゃあ、すずちゃんって、よんでいいかな?」

「うん!じゃあ、わたしは・・・れなくんって、呼ぶね」

 れなくんなんてあだなは、はじめてだなー。というか、あだな自体付いたことがないし・・・でもなんか、嬉しいや。

「分かった、すずちゃんしっかり、つかまっててね」

「うん」


 そのあと、すずちゃんを家に送り届けた。別れぎはに、すずちゃんが、

「れなくん!」

 帰ろうとしたぼくを、すずちゃんはよびとめた。

「ん?なに?」

「あの・・・あしたいっしょにあそぼう?」

と、言ってきた。

「もちろん!じゃあ、あしたここにくるね」

「うん!わかった。それじゃあ、また明日」

「うん!また明日。バイバイ」

 そう言って、すずちゃんの家を後にした。明日が楽しみだなあ。

 それから、ぼくたちは毎日いっしょにあそんだ。ぼくが帰る前日には、もう、帰らなきゃいけないことを伝えることにした。

「すずちゃん」

「なあに?」

「ぼく、もう帰らなきゃいけないんだ・・・」

「えっ?じゃあ、また明日あそぼ」

 どうやら、すずちゃんは今日帰って明日あそぶと勘違いしてるらしい・・・。ほんとうのことを言おう。

「いや、違うんだ。ぼくは、地元に帰らなきゃいけないんだ・・・」

「えっ?・・・じゃあ、もう会えないの?」

 と、悲しそうな顔をした。できれば、ぼくも別れたくはない。

「・・・多分ね。でも」

「・・・でも?」

「ほとんど、無駄かもしれないけれど、ぼくの住んでいる街のなまえ教えてあげるね」

 と、ぼくは言った。

「ほんとう?」

 と、聞き返してきた。

「もちろん。街のなまえは、おうかみしって、いうところだよ」

「ありがとう。わたしも、大きくなったらそっちに住む!」

 などと、すずちゃんはいってきた。

「わかった。じゃあ絶対に、大きくなったら会おうね!」

「うん!約束!」

 という、約束をして別れた。


 すずちゃん、いまどうしてるかな?

 あの時、約束したけどもうこの街にいるのかな?うん?すず・・・ちゃん?あれ?そういえば、彼女の本名も、じょうがさきすずは、だったよな?え?まえ隼に、『城ケ崎涼春』って、子がいるっていってたような?・・・偶然か。

 という事を、考えながら1日が終わった。


 -翌日。

 また、今日も視線を感じた。

(帰るとき、走って逃げるか・・・)


 放課後、僕は早速学校から帰ろうとしたら、また視線が・・・よし、走るぞ!

 しばらく、走ると・・・後ろの方から、

「痛いですー・・・」

 という、声が聞こえてきた。誰かが転んだらしい。きっと、僕をつけていた人だな・・・ん?でも今の声って・・・。

 僕は、急いで転んだ人のもとへ向かった。

 そこにいたのは、転んでしまった小柄な女子生徒だった。僕は、今度は何だ!?と、僕は思った。とりあえず、声をかけてみた。

「大丈夫?立てる?」

「うん・・・大丈夫」

 あれ?この光景・・・前にもどこかでって、もしかして・・・。

「すず・・・ちゃん?」

 そう、昔約束をしてそれっきりになってしまった子がそこにはいた。

「やっぱり、れなくん・・・だよね」

 どうやら、本当にすずちゃんみたいだ。

「やっと・・・約束を守れた・・・うっ・・・ぐす」

 急に泣き出してしまった。

「すずちゃん・・・約束覚えててくれたんだ・・・ありがとう」

 本当に、すずちゃんは約束を守ってくれた。すごく、嬉しいなー。

「やっと・・・会えた・・・れなくんに・・・」

「そうだね・・・とりあえず、手当てをしたら行こうか」

「うん!」

 僕は手当てをしてから、すずちゃんと一緒に帰った。


「でも、すずちゃん、僕の事をつけるんじゃなくて、堂々と僕に言えばよかったのに」

「だって、もし違ってたりしたらと思うと、怖くて」

「そっか・・・でも、こうして約束を守ることもできたし結果オーライだね」

「そうですねー」

 このまま僕たちは、昔の話をしながら、一緒に帰った。

 それと、どうやら僕の家からすずちゃんの家は近かったみたいだ。それに、どうやら一人暮らしのようだ。

「もしかして、約束を守るために一人で来たの?

 と、聞いてみた。

「うん!もちろんです」

「すごく嬉しいよ、すずちゃん」

 そろそろ、家に近づいてきたので別れた。

「それじゃ、また明日ね」

「うん!さようなら」

 こうして、僕はまたすずちゃんと再会することができた。

こんにちは、妖夢です。

いかがったでしょうか?今回、前回に比べたら長く書くことができました。

と、いうわけでこれからも頑張っていきますのでよろしくお願いします。

それでは、また次回で。

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[気になる点] 誤記:別れぎわに 際に そのあと、すずちゃんを家に送り届けた。別れぎはに、すずちゃんが、 「れなくん!」 [一言] 誤字報告タブからの記入ができませんでした
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