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僕の学園日常生活は非日常になってしまいました。  作者: 鯨@バーベキュー
転校・出会い・引っ越し
16/18

親衛隊

第16話

親衛隊

「うーん・・・」

 僕は今、どこから湧いてきたのかがわからない、疑問が浮かんでいた。

「どうしたの?蓮」

「いや、なぜかはわからないんだけど・・・みんなに会うのが、久しぶりな気がしてさ」

「・・・たしかに、蓮君の言う通り、久しぶりな気がするわね」

 これが今、僕の気になっていることだ。

「言われてみれば、そうですね。わたしも、みなさんと数か月ぶりにあった気がします・・・」

「でも、そこまで心配するようなことは無いんじゃないんですか?この際、時間の事は気にしなくてもいいと思うんです・・・」

 うん。そこは、恋雪ちゃんの言う通りだと思う。だって、そんな気はしても、結局はここにみんな住んでるんだし・・・。

「お、みんなどうしたんだ?」

 そこで、心がリビングに来る。

「どうしたというか、なんというか・・・」

「なにかあったのかい?」

「いや、特にないんだが・・・なんというか、ここでみんなに会うのが久しぶりな気がしてさ。心はどう思う?」

 と、心にも聞いてみる。

「ふむ・・・言われてみれば確かに」

「でしょ?なんか、違和感があって、落ち着かなくなってさ」

 なんというか、こう・・・服を着ていて、それが、裏返しか、前後ろ逆だったりとか。あれ、すっごい違和感あるんだよね・・・。小学生の頃の修学旅行の時、ロープウェイに乗る前に、ズボンが後ろ前だということに気付いて、バレはしなかったものの、すごい違和感と、恥ずかしいという気持ちでいっぱいになったのを覚えている。・・・あれ、よくバレなかったなぁ・・・。

「たしかにそうだが・・・別に気にするようなことでもないだろう?」

「どうしてそう思うの?」

「どうしてって・・・そりゃあ、結局ここでみんなで暮らしているわけだし・・・そんな、時間の事は本当に些細なことだと思うんだよ」

 どうやら、心は、恋雪ちゃんと同じ考えらしい。先輩後輩で、なにか通じることがあるのだろう。

「っと、そろそろ学校へ行かねば・・・」

「会長、もしかして、生徒会の仕事ですか?」

 ふむ、桜姫は心の事を、『会長』と呼ぶのか。

「ああ、そうだ。どうも、事務処理の方が溜まっていてね・・・実は、昨日の夜も徹夜してて・・・ふぁぁ・・・」

 と、口を押えてはいるものの、大きなあくびが見て取れる。それを見れば一目瞭然。どれだけの仕事があるのかが分かる。

「無理はしないでくださいね、先輩」

 咲夜は、『先輩』ね。

「しっかり、休憩をとるときは取ってくださいね?心さんは、いないと困る部分が多いんですから」

 すずちゃんは、『心さん』と。

「そうです、心会長は、この家でも、大事な人なんです。ちゃんと、体調管理とかもしっかりしてくださいね?」

 最後に、恋雪ちゃんは、『心会長』か。ふむ、みんなそれぞれで、心に対する呼び方が違うんだな。分かりやすくていいね。

 にしても、心は相当変わって、なんというか・・・若干、変態気味、いや、変態になってはいるが、意外と慕ってくれる人が多いんだな・・・。そこは、さすが生徒会長といったところか。

「心配してくれるんだな・・・ありがとう」

「で、朝ごはんどうする?」

「気にしないでくれ、適当にコンビニで買って食べるとするから」

「おっけ」

「では、先に行くから、戸締りの方はよろしく頼んだよ」

「わかったよ」

「では、行ってくる」

 そう言って、鞄を持って左記に学校へ向かっていく。そこで気付く。

「蓮、会長・・・」

「うん。忘れてったね、見事に・・・」

「届けてあげた方が、いいんじゃないかしら?」

「そうだな・・・さすがに、昼抜きはキツイ」

 僕も一度だけ忘れて、午後の授業、お腹が鳴りながら受けていたのを覚えている。あれは、マジでキツイ。

「でも、どうやって届けるんですか?」

「そうだなぁ・・・」

「蓮お兄ちゃん、これって、方法は一つしかないんじゃないんです?」

 ・・・うん、何が言いたいのかよくわかる。

「心会長の教室に行って、渡すのが一番いいと思うよ?」

 ですよねー・・・。いや、たしかにそれは考えてはいたんだが・・・。僕って、結構変な噂が流れてたり・・・。その内容といえば、学年によって違うとか。

 2年なら、噂ではないが、それに関係する会話を聞いた事がある。例えば、『鳴海のやつ、あの5人全員と付き合ってるんじゃないか?』『本当か?もしそうだったら、俺らでしめてやろうぜ』『いや、その前に、あいつらに連絡を取った方が・・・』というものだった。あいつらって、誰?

 3年の場合は、『2年に、鳴海、って野郎が転校してきたんだがよ』『そいつがどうかしたんだ?』『ああ、何でも、この学園の高等部のアイドル5人全員に、好意を持たれてるんだってよ』『ハッ!どうせ、友達的な奴だろ?』『いや、どうやら、友達的な奴ではなく、恋愛感情の方らしい』『マジかよ!?なら、あいつ等に連絡した方が良いな・・・』だった。いや、だから、あいつらって、誰なの!?

 とまあ、2、3年生は、こんな感じに、妬みや嫉みなどといったものだったんだが、1年は違った。

 内容はというと、『2年生に、鳴海って人がいるらしくてさ』『ああ、知ってる知ってる。あの、ハーレム先輩でしょ?』『そうそう、あの人、すげえよな』『ああ、憧れだよ』『というより、英雄だよな!』『ああ、だって、あの5人と仲いいんだろ?しかも、全員から好意を寄せられるなんてな』『ほんと、すげえ人だよな』という風に、なんというか、憧れを通り越して、英雄になっている。ちなみに、1年生女子も、そういう風に思っている子が多いらしい。そう思っている子が、多いい理由を聞いたところ、『鳴海先輩って、結構かっこよくない?』とのことだった。僕、そこまで、よくないきがするんだけどなぁ。にしても、まさか僕が、『ハーレム先輩』などという、あだな?が付いてるとは思わなかった。 僕が、そんな風に思われていたのを知ったのは、最近隼から聞いたからだったり。隼、何でも知ってるんだなぁ。

 にしたって、僕がみんなから恋愛感情を持たれている?そんなことないと思うんだけどなぁ。

 おっと、話がそれてしまった。

「そうだなぁ・・・ま、それがいいか」

 なんか、心、気付かないまま、昼休みを迎えそうだし。

「それまで、わたしたちは待ってるです」

 あれ?なんか、恋雪ちゃんの喋り方が、いつのまにか昔に戻っているような?実をいうと、恋雪ちゃんは昔、言葉の最後の方に、ついたり、つかなかったりだけど、『です』をつける癖があったりする。しかしそれは昔の事。再会した時は、直ったんだな、と思ったんだけど・・・いつのまに?あ、もしかして、僕の前だからって、無理でもしてたのかな?かわいいところあるなぁ。

「?蓮お兄ちゃん、どうしたんです?にやにやして」

「な、なんでもないよ」

 顔に出ていたようだった。今度から気をつけよう・・・。

 

 この後は、普通に朝ごはんを食べて、みんなで仲良く登校・・・と思ったら、さっき出てきた、『あいつら』らしき人物が出てきた。

 見た感じは、まあ、あれだよ。親衛隊?って言うのかな?まあ、そういうものが僕たちの前に現れたんだよ。しかも、本格的なアイドルの親衛隊みたいに、名前の入ったハチマキと、はっぴ?らしきものを着ていた。それに、それぞれの派閥があるらしい。全部の派閥の人数を数えて、ざっと100人。1人あたり、20人ということになる。けど、ここにいるのが全員ではないだろう。ここにいるのは、幹部のような人たちだけだろうな。おそらく、下っ端のような奴もいるんだろうなぁ。

『我々は、桜坂さんの』

『我々は、椿さんの』

『我々は、城ケ崎さんの』

『我々は、姫乃ちゃんの』

『我々は、鹿苑寺会長の』

『『『『『親衛隊である!!』』』』』

 率直に言うと、朝からうるさい。この一言。見てみろよ、周りの人たちの反応。さっきから、行く人に冷たい視線で見られてるんだよ・・・。中には、敵意のこもった視線も来るけど。

 それにしても、と、親衛隊のメンバーを見てみる。中にいるのは、イケメンや、体育会系、なんというか、太っているオタクっぽい人など、個性的な人が多い。あんまり、強そうではないなぁ。

「・・・その親衛隊が、僕に何か用でもあるのかな?」

『用も何も、鹿苑寺会長はいないみたいだが、転校してきて間もないのに、抜け駆けして5人を独り占めしているというではないか』

 独り占めて・・・

「言っておくけど、みんなは僕が転校してくる前に、既に会っていた人たちなの。その上、桜姫に至っては、幼馴染なんだよ」

『ふん、そんな嘘が我々に通用するとでも?』

「ああ、そうかい。じゃ、みんなに聞いてみればいいんじゃないかい?」

 そういうと、

『チッ・・・撤収だ』

 ええぇぇぇ・・・それだけで、諦めるの?早くない?もっと粘ろうよ・・・。

 まいいけど。

「・・・まさか、私たちの親衛隊が存在していただなんて・・・」

「・・・そうね、予想外だったわ・・・」

「・・・すごく、怖かったです・・・」

「・・・そうですね、さすがに、あんなふうに来られても、怖いだけです・・・」

 ああ、これ確実に・・・嫌われた、よな?ご愁傷さまとしか言いようがない・・・。

お久しぶりの方は、お久しぶり、別の作品も見ている方はこんにちは、妖夢です。

ええっと、この作品を書くのは本当に久しぶりです。知っている方は知っていると思うのですが、これ以外にも作品が5つありまして、そのうちこれを含めた4つめが、個人的にかなり気に入ってしまい、そちらばかり投稿していました。ですが、こちらの方が4つめよりも、1000回多く読まれていまして、それをきっかけに、また書こうと思いました。もしも、続きを楽しみにしている方がいたら、申し訳ありませんでした。これからは、この作品と4つめの方を中心的にやっていくつもりです。でも、そんなことをしたら、終わるのは確実に数年はかかるでしょうけど、温かい目で見てくれると嬉しいです。

では、早く会えあたらまた次回・・・と、言いたいんですが、実をいうと、受験が近いんです。ですので、最悪次の話は、来年の2月下旬か、3月になると思います。こればかりはどうしようもありません。では、次は来年か、今年。では、また次回。

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[気になる点] 誤変換:先に そう言って、鞄を持って左記に学校へ向かっていく。そこで気付く。
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