お弁当
第15話
お弁当
「そういや、蓮」
「なんだ?」
「大体の事情は分かった。けどよ、どうしてそんなことになったんだ?」
「わかった、説明するよ」
というわけで、どうしてこうなったのか、簡単にしか言ってなかったので、改めて詳しく説明した。
「マジ?」
「マジ」
俺が、大きくうなずくと、
「まさか、あの会長がねえ・・・驚きだよ」
「そんなに驚くようなことか?」
俺自身、昔の心を知っているので、いまいち実感がわかない。
だって、あいつが優等生で、しかも生徒会長とか・・・全く想像がつかないしね。・・・まあ、現にそうなんだから、認めざるを得ないよな・・・。
「まあな、しかもあの会長は、男女問わず人気があるからな。その会長が、そんな、面白そうだから、
なんて理由で、男1人、女5人の生活とか、しかもみんな人気者ときてる。これがばれたりなんかしたら、確実に殺されるからな」
だよなぁ・・・そんな生活をしてるなんてことがバレたら、絶対の殺されるのは、俺でもわかる。
・・・そういや、突然メタイことを言うようだけど、これさ、タイトルに『僕』ってついてるにも関わらず、一人称『俺』に変えたら、タイトル詐欺になるんじゃないだろうか?
・・・やっぱり、なおすか・・・。
「まあ、死なない程度に頑張るよ」
「ああ、頑張れよ」
キーンコーカーンコーン
「おっと、予冷が鳴った。戻るか」
「ああ、そうだな。隼、ありがとな」
「いいってことよ、親友」
まあ、今度はあの時みたく、誰かとぶつかることもなく、教室に戻った。
「ねえ、蓮」
「なんだ?桜姫」
「なんで、今日一緒にお昼食べなかったの?」
「・・・」
言えないっ・・・男子とかに睨まれてたからとか、チキンみたいな理由、口が裂けても言えないっ。
ここは、何とかごまかすしかない。
「え、ええと、ほらっ、隼と食べる約束をしていたからだよ!」
「ああ、隼か・・・じゃあ、明日から食べられるよね?」
と言ってきた。当然俺のいるクラスなので、咲夜とすずちゃんがいる。しかも、どういうわけか、心と恋雪ちゃんまでいて、桜姫も含めた5人がキラキラした目でこっちを見ている。
「・・・一緒に食わないとダメか?」
「「「「「ダメ!!」」」」」
「さいですか・・・」
どのみち、あんな視線で見られて、断るなんてまねはは、僕にはできない。
「わかったよ・・・一緒に食べればいいんだろう?」
「やった!よかったね、みんな!
「それじゃあ蓮、明日からも全員分のお弁当よろしくっ!」
「おい、バカ!」
今の発言はまずい・・・何がまずいって、普通別々で暮らしてるはずなのに、弁当を作るのは、まずおかしい。よって、一緒に住んでるのがばれる可能性は、高くなるわけだ。
『なあ、今の聞いたか?』
『ああ、聞いた聞いた。どうして、別々に暮らしているはずなのに、鳴海が弁当を作っているんだ?』
『さあ?・・・なあ、もしかしてだけどさ・・・鳴海のやつ、あそこにいる全員と・・・一緒に暮らしてるんじゃないか?・・・まあ、そんなことがあったら、確実に殺すけど』
・・これは、まずいな・・・。このままだと、確実にバレてしまう・・・!などと思っていると、
「みな安心しろ。そんなことはないぞ?」
なんと、心がフォローしてくれた。意外すぎる・・・ありがたいけど。
「住んでいるんじゃない・・・私は、毎晩・・・夜這いをかけている!」
「何言ってんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
畜生やっぱりこうなった!しかも、寄りにもよってとんでもないこと言いだしやがった!
『なん・・・だと?鳴海の野郎っ・・・会長に、夜這いをかけられているだと?・・・死ねばいいのに』
『おいみんな!刃物と鈍器もってこい!殺すぞ!』
『おい!チェーンソーと岩があったぞ!』
『よし!それでいこう』
なんつーもん、学校においてんだよ!?チェーンソーは・・・うん!ありえない!
「心!誤解を招くようなことをいうんじゃねえ!」
「何を言ってるんだ?蓮。君はあんなに私をもとめ――」
「もういい、あんたはしゃべるな!」
この後、誤解を解くのに相当な時間がかかりました。ハハ。
こんにちは、妖夢です。しばらくこちらを書いていなかったので、時間が空いてしまいましたが、今後はなるべく時間があかないようにしますので、よろしくお願いします。
それと、PV数が3000を超えました。本当にありがとうございます!
今後も頑張りたいと思います。では、また次回。