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僕の学園日常生活は非日常になってしまいました。  作者: 鯨@バーベキュー
転校・出会い・引っ越し
14/18

大変な日常

第14話

大変な日常

俺は、冷蔵庫に貼ってある担当の家事が書いてあるボードを見ていた。

『掃除・・・蓮』

『洗濯・・・蓮』

『料理・・・蓮』

・・・おかしくね?なんで、俺が全部やることになってんだ?分担しねえの?なんか、損した気分なんだけど・・・。せめてさ、料理ぐらい分担してくれよ・・・。まあ、何言っても無駄だろうけどね。

「はぁ、寝るか・・・」

このときは夜の11時です。


ピリリリリリ

「・・・起きて、朝ごはんつくらなきゃ」

現在、朝5時。みんなは、まだ寝ている。俺は料理も担当だからね。

「何作るかな?そうだなー・・・卵焼きとサラダと焼き魚でいいか」

とりあえず、俺は朝ごはんをつくり始めた。


とりあえず、出来上がると、その匂いに誘われるようにみんな起きてきた。・・・食い意地張ってんなみんな。

「・・・おはよう~蓮。ああー、いい匂い」

「おはよう、蓮君。あら、おいしそうね」

「おはようございます、れなくん。おいしそうですねー」

「おはよう、蓮お兄ちゃん。おいしそうだね」

「おはよう、蓮。おいしそうだね」

なんで、みんな同じこと言うんだよ・・・。これだけ見ると、仲いいね。

「もうできてるから、みんな座ってて」

みんなに、座るよう促す。立ったままだと大変だからね。

「「「「「はーい!」」」」」

やっぱ、仲いいねみんな。

ごはんよそって、料理をお皿にもってみんなの前にだす。

「それじゃあ、食べようか」

「「「「「いただきまーす」」」」」

食べ始めると、また下を向いた。もういいよ!さっさと食べろよ!

「さっさと食べないと遅刻するよ?」

「そ、そうだね」

「そうね・・・」

「少し、急ぎましょうか」

「そうだな」

よし、これで回避はできた!あのままいってたら、昨日みたいになってたからね。ただでさえ、昨日食べたとき、みんなちまちま食べてたからな。あれは、みんな食べ終わるのに時間かかったからな。

「あ、そうそう。みんなのお弁当も、作っといたから。忘れないでね」

「ねえ・・・蓮。思ったこと言っていい?」

「ん?なに?」

なんか、入ってたのかな?

「蓮てさ・・・お母さんみたいだよね」

「・・・何言ってんの?」

なんで・・・お母さん?おかしくね?それがあだ名とか言ったら、すっげー恥ずかしいんだけど。

これが広まったら、相当いじられるんじゃないかな?

「それは、おかしくね?」

「でも、蓮君にはあってるんじゃないかしら?」

「たしかに、れなくんはそういう世話好きな性格してますよね」

あー、このパターンは読めたわ。ほか2人も言ってくるんだろ?それ以前に、男の俺がお母さんって。

「このあだ名?男の俺につけるのは変じゃね?普通、お父さんだよね?」

「いや、だって蓮、家事全般出来るじゃん。そんな、お父さんあまりいないんじゃないかな?」

「桜姫、その言い方は全世界のお父さんに失礼だよ?」

そんなお父さんだって、いるかもしれないじゃないか!

「それに、これはまだ向こうで暮らしてた時に、自分で調べて自分で学んだんだ。父さんは忙しかったからね。だから、俺がやらなきゃダメだったんだよ。・・・って、みんなどうしたの?」

また、うつむきだしたんだけど?なんかしたっけ?まずい事でも言ったのかな?

「どうしたんだ?みんな」

「お父さんの事、また思い出させちゃったね」

「桜姫には話したけど、みんなには話したっけ?」

おかしいな、みんなには話してなかったんだけどな。

「ごめん、蓮。私が教えたの」

「そうなのか・・・まあ、みんなが知っても大丈夫だから。謝らなくても大丈夫だよ、桜姫」

まずい、このままだと暗い空気が続いてしまう・・・!

「そ、それより。早く食べちゃおう」

「そうだね」

とりあえず、何とかなったな。まあ、この後はさっさと食べて、用意を済ませた。


「戸締りちゃんとしたか?」

「大丈夫だよ」

「こっちも大丈夫ですよ」

「こっちも大丈夫だよ、蓮お兄ちゃん」

「こっちも大丈夫だよ、蓮」

「じゃあ、行くか」

もちろん、ここに住む全員での登校になる。こんな状態で学校に行ったら、さぞ恨まれるだろうなー。

下駄箱には、ラブレターが入ってるんじゃなくて、脅迫状まがいなものが入ってるんじゃないかな?


うん、予想通り。やっぱり、キッツい視線が飛んでくるよ。痛い、激痛だよ。どうにかなんねえのかな?

この痛い視線を受けながら教室へ向かった。


昼休み

朝は教室へ着くなり、俺は机に突っ伏した。・・・どこえいっても、休まるところはないのか・・・畜生っ!とか、思っていた。昼休みも、みんなで食べようとか提案したけど、『みんなで食べてて、俺は隼と食べるから・・・』と、言っておいた。

「大丈夫か?蓮」

隼が話しかけてきた。ちょうどよかったけど、きついな。

「あ、ああ。隼か・・・俺は・・・もう、ダメだ・・・」

「とりあえず・・・屋上行くか?」

「そ、そう・・・だな」

俺と隼は屋上に向かった。


「何があったんだ?蓮。何か悩み事があるなら、相談に乗るぞ?」

「そ、そうか・・・ありがとう」

隼なら他言はしないから、安心できるな。持つべきものは、親友だな。

「実はな、どういうわけか心の家が持ってる、アパート?にみんなで住むことになったんだよ。それで、家事全般が俺の担当になっちまってな。しかも、ろくなことがないうえに、学校でしかなかった面倒なことが家でも起きるんだぜ?問題以外の何物でもねえよ。それに、学校へはみんなで行くことになってるからな。そのせいで、男子たちの視線がきつくてね」

「・・・ずいぶんと急なことになったな。大変だな・・・蓮も。頑張れよ、蓮」

「うん・・・ありがとう。隼」

あの日から、俺は絶対にないであろう日常の住人になってしまった。

あの日の俺に会えるのなら、気をつけろといいたい。

こんにちは、妖夢です。数話学校じゃないところの話が続いたので、やっと学校の話に入れました。

それでは、また次回。

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― 新着の感想 ―
[一言] それでいいのか、女子一同。 好きな男子にすべて見られるぞ。: 『洗濯・・・蓮』
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