掃除
第12話
掃除
前回、心に土曜日学校に集合と言われた。そして、土曜日になった。とりあえず、行ってみることにした。
でもなー、何があるか分かったもんじゃないからな・・・心の考えたことだし・・・というか、あいつ変わりすぎじゃね?前は、もっとこう・・・ゴ〇ラみたいなやつだったよ?
それがどうよ、今は暴走したキング〇ドラに、なってるよ。まあ、それでも昔と変わらないところがあるからいいけど・・・
さて、そろそろ行くか。とりあえず、携帯、財布だけでいいか。
「ちょっと、出かけてくるよ」
「ん?いってらっしゃい、お兄ちゃん」
「ああ、いってくる」
学校の前につくと、心だけが来ていた。
「あれ?これ、俺たちだけか?」
みんな来ると思った。
「ん?ああ、大丈夫だ。みんな来るよ。多分もう来るんじゃないかな?・・・とか、言ってるうちに来たようだね」
ああ、ほんとだ。
「遅れちゃった?」
「いや、多分まだ早いくらいだと思うけど」
「よかったあ」
「それで、心なんで俺たちを呼んだんだ?」
なぜ、呼ばれたのかを知らなかったので、一番気になった事を聞いてみた。そしたら、
「ふっ」
「ふふ」
「クスクス」
「あはは」
「え?なんで、みんな笑いだすの?」
なぜか、笑われました。なんで!?
「だ、だって・・・ふっ」
「その・・・ね。ふふ」
「さっき・・・クスクス」
「蓮お兄ちゃん、『僕』じゃなくて、『俺』になってるんだもん・・・あはは」
「・・・」
やっぱり、変じゃん!ああ、泣きたくなってきた・・・
「でも、私はいいと思うよ?」
「私も、そっちの方がいい気がするわ」
「私も、そっちの方がいい気がしますよ?」
「わたしも、蓮お兄ちゃんはそっちの方が似合ってるよ?」
意外と、好評でした。そっかー、やっぱりこっちの方がいいのか・・・
「なら、いいか・・・それで?ほんと、何で呼んだんだ?」
「あれ?蓮は何も聞いてないの?」
「え?」
「私たちは、聞いているのだけれど・・・」
あるえー、おっかしいなー。まさか、俺だけ何も知らされてないとか?
「そうそう、蓮には言ってなかったけ。呼んだのは、とある場所の掃除だよ」
「掃除?」
「ああ、『神無月荘』っていう、私の家が所有しているアパートだよ。ただ、一つ他のアパートと違うところがあって、全員で集まれるリビングがあるんだ。そこの掃除をお父さんに頼まれてね。それで、手伝ってほしいんだ」
それで呼んだのか・・・なるほど。みんな知ってて来てるってことは、手伝うという事だろう。
まあ、何か手伝ってくれって言われたら、手伝うつもりだったけど。
「わかった、手伝うよ」
「ありがとう!」
というわけで、俺たちは『神無月荘』に、向かった。
「ここか・・・ずいぶん、大きい建物だな」
そこには、綺麗な建物があった。学校を小さくしたような感じの建物だ。
「それじゃあ、はじめよう!」
「「「「「おー!」」」」」
そして、『神無月荘』の掃除がはじまった。
「うっへー、ほこりがすごいな。長い間使ってなかったんだろうな」
外見とは裏腹に、中は結構汚れていた。
『うわあ』
ん?桜姫の声だ。何かあったのかな?とりあえず、桜姫の所へ向かった。
そこには、桜姫が床に倒れていた。
「大丈夫か、桜姫!?」
「あ、蓮。うん、大丈夫だよ」
「たっく、何してんだよ?」
「あ、あー、ちょっと重いもの持っちゃって・・・」
その近くには、いくつかの段ボールが落ちていた。ああ、あれか
「わかった。俺が運んどくよ。んで、何処に運べばいいんだ?」
「いや、いいよ。私の仕事だし・・・」
「遠慮しなくていいよ。それが原因で、転んだじゃないか。だから、ここは俺に任せてくれないか?」
その後、桜姫は少し悩んでから首を縦に振った。
「わかった、それじゃあお願いするね。その代わり、私は蓮の掃除していたところをやっておくよ」
「OK。じゃあ、よろしく」
この後は、運んで、他のみんなの所へ手伝いに行った。
こうして、日が暮れたころようやく終わった。
「みんな、手伝ってくれてありがとう。それと、みんなに謝らないといけないことがあるんだ」
「どうしたんだ?心、謝る事ってなんだ?」
「うん。そのな、本当はここに『私たち』が住むんだ」
へえー、そうなのか。って、ん?
「『私たち』って?」
どういうことだ?
「ああ、その・・・ここにいるみんなで、ここに住むんだ」
「え?」
「「「「「えーーー!?」」」」」
この日一番の驚きが、俺たちを襲った。
こんにちは、妖夢です。
先日、1話~10話までを手直ししました。それで、ここの話から少し展開が変わります。
それでは、また次回。