生徒会?
第10話
生徒会?
生徒会長、鹿苑寺心が来る前。
僕はその日、誘拐された。
「・・・なんで、誘拐されたんだろう?あー、どうしよう。帰れるのかなー。てか、誰だよ誘拐したやつ。
僕なんか誘拐しても、意味ないと思うんだけどなー。あー、暇だ。というか、暇とか考えられる僕がすごいよ。・・・あっ、携帯持ってたかな?えーと・・・あれ、無いぞ!?くそう、犯人が持ってったな?
まあ、普通だよな。しかも、ここどこだよ?あー、ってか、『あー』多いな!?自分にツッコんでどうする!・・・はぁ。疲れたなー、最近運悪いなー。この学園に来てから、日常?何それおいしいの?みたいになってたもんな。もう嫌だ!毎日、3人に弁当押し付けられるし、おなか壊すし、川に落ちるし、何もないし、紐なしバンジーやりそうになるし、どんどん僕の日常が、非日常に変わりつつあるな。
ハハハハハハハハハハハハ・・・寝よう」
——誘拐犯視点
「どうしよう・・・すごく入りにくいんだけど・・・うーん、ああなってしまうぐらいになってしまうとは、思わなかったなー。とりあえず、今はそっとしておいた方がよさそうね」
犯人は何も聞かなかったことにした・・・。というか、誘拐したことを後悔した。
——そして、現時刻
「・・・なんで、生徒会長がいるんですか?」
「なんでって、まだ気づかないのかい?」
「・・・いや、その可能性を考えたくないからです」
「ならば教えるとしよう。君を誘拐したのは・・・私だ!!」
「おやすみなさい!!」
僕は現実逃避した。うっわー、やっぱこの人だよ。この人が出てきた時点で、もう犯人だと思ったけど!
しかも、この生徒会長、噂じゃすごく優等生って話だったよな?なんで、僕を誘拐したんだよ!
・・・あっ、そういえば隼が、転校してきた日に4人、隼の所に来たって言ってたな。
そういや、なんでみんな隼と僕が仲いいって知ってたんだ?凄く怖いんだけど・・・。
「えっとー、大丈夫かい?」
「・・・大丈夫だと思いますか?」
「うん。思わない!」
うん。いまので気付いた。この人は・・・ダメな人だ!!
「一つ聞いてもいいですか?」
「ん?いいぞ」
「なんで、隼と僕が仲いいって知ってたんですか?」
いやー、なんで今まで疑問に思わなかったんだろう?
「・・・昔、あったことがあるからだけど?」
思わぬ返答が来た。えっ、あったことあるの!?いや、でも普通こんなに美人な人だったら、気付くと思うんだけど・・・。
「やっぱり、覚えてないよね?じゃあ、私から説明しておくとしよう。君は昔、男の子と仲良くならなかったかい?」
「ああ、はい。いましたね」
たしかあいつは、たしか以前にも思い出したよな?ココ・・・だったよな?あいつ、今どうしてんのかな?
「それで、その男の子の名前——というか、あだ名は、ココだろう?」
「えっ、なんで知ってるんですか?」
というか、あだなだったんだ・・・全然気づかなかった・・・ってか、あっちが本名だと思ってたし。
「・・・」
そして、生徒会長の無言・・・まさかとは思うけど・・・
「・・・ココ?」
「・・・うん」
えー、またこのパターンかよ。最近・・・というか、再会することがこの学園にきて多くなった な・・・。
「いやでも、ココは男のはず。・・・何かあったの?」
「いや、現実逃避しないでくれよ、蓮」
うん、やっぱりココだ。この口調はココだ。うっわー、男じゃなくて、女だったのか・・・。
「ずいぶん変わったね、ココ」
「うん、まあいろいろあったからね」
「そっか・・・そういや、なんで誘拐したの?」
根本的なことを聞くの忘れてた。
「ちょっと・・・手伝ってもらいたいことがあってね」
そんなことかよっ!
「だったら、直接言えばよかったんじゃ?」
「隼君から聞いていると思うけど、って言ったらわかるよね?」
ああ、そういう事か。僕の知り合いはみんな、人気があるからな・・・桜姫や咲夜、すずちゃんもよく
告白されてるって言ってたな。じゃあ、ココにも言えることなのか・・・。
「うん・・・察したよ」
「ありがとう」
「それで、用は何?」
「・・・怒らないかい?」
なんだ?怒られるようなことなのか?
「その・・・本当は、手伝ってほしいものがあったんじゃなくて、ただ、会いたかっただけなんだけど・・・ダメだったかい?」
うわっ、ココとは思えないぐらい・・・かわいいです。
「どうしたんだい?やっぱり、迷惑だった——」
「いやいや、全然、むしろなんていうか、嬉しいよ」
「・・・っ」
爆発するんじゃないかってぐらい、顔を赤くしている。
「そういえば、ここどこ?」
「ここは、桜神学園の生徒会室だよ」
どおりで、誘拐されたにしては綺麗で、整頓されてるなと思った。
・・・天井から吊るされているという事を除けば・・・。やばい、死にそう。頭がくらくらしてきた。
「・・・れ・・・きて・・・て」
僕はそのまま、意識がなくなった・・・。
目を覚ますと、自分の家だった。
夢だったのか?まあ、そうだよなー、ココが女の子だったなんて、そんな話あるわけないよなー。ハハハ!
「あっ!みんな、目を覚ましたよ!」
「あれ?みんな、どうしたの?人の部屋に集まって・・・」
「どうしたのはのはこっちだよ、蓮!」
なんか、怒られた・・・
「そうよ、蓮君」
「れなくんどうしたんですか?」
「蓮お兄ちゃん、大丈夫?」
「お兄ちゃん、私が分かる?」
え?ちょっと待て。そもそも、なんで僕はねてるんだ?それに、みんなはどうして、心配してるんだ?
「・・・なにかあったのか?」
「実は、蓮が帰るのが遅いなー、と思って学校を探したんだ。そしたら、生徒会室の前で倒れていたんだよ?」
・・・え?
「マジ?」
「マジ」
いやいやいやいや、そんなことは無い、絶対ない!
「どうしたの、蓮君?そんなに汗かいて・・・」
「い、いや、何でもないよ?」
「?そう。ならいいんだけど・・・」
明日の朝になればわかるか・・・
——翌日
「いってきまーす」
玄関の前には、
「おはようだ、蓮」
やっぱりいた。夢の方がよかった気が・・・。
「蓮、また増えてるね。というか、生徒会長じゃん!?どうしたんですか、鹿苑寺会長?」
ココの姿があったからか、若干桜姫のキャラがぶれている。これはこれで、面白いね!
「いやな、私も一緒に登校しようと思ってな」
いやー、誘拐された時も思ったけど・・・どうして、僕の周りには女子しか集まらないんだよ・・・
できれば、静かに暮らしたいんだけどな・・・
・・・まあ、こんな生活でもいっか!何事もポジティブにいこう!
・・・でも、ココが加わったことによって、何か嫌な予感したんだけど・・・気のせいか。
こんにちは、妖夢です。
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