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NAGI ―神様と共に私を見つけるまで―  作者: 安藤真司
NAGI編 2 ―Taboo War―
60/72

神様が戦場に降り立つまで

木刀。

木剣。

それは、質量の塊。

あぁ。木って、意外と重いんだな。

とか。

木が重いんじゃなくって、たぶん、繋の抱えていた闇が重いんだな。

とか。

様々な想いがこの剣には宿っていて。

ボクには少しだけ、重いものだった。

けれど、託されたのだから。

ボク自身に。

繋に。

だからボクはこの剣を振り切った。

世界を変えるために。

ボクのために。

この剣に込められた願いが、無駄ではないと。

そう伝えるために。

ボク自身が願った何かが。

愛おしいものであるために。

「太陽の剣、か」

捻った名前じゃない。

真っ直ぐ、そのままを顕した名前だ。

だからこそ、届きやすい。

誰かの心に。

誰かの闇に。

真っ直ぐに届いてくれる。

そんな力なんだろう。

闇を切り裂いて、光を生み出す力だと。

繋はそう言っていた。

ボクにはなんとも似合わない力だ。

あれだけ、自分に関係ない生命を奪ってきたボクが。

一体誰の光になれるというのだろう。

そもそもこの世界は繋が自分の心の闇を、自分から切り離した結果生まれた世界だ。

本物で抱えきれないものを、偽物に押し付けた、そんな世界だ。

そんな世界。

光なんて。

希望なんて。

あってないようなものかもしれない。

全然全部、繋の妄想なのだから。

理想を押し付けた世界なのだから。

でも、その繋が願ってくれたんだ。

こんな理想ばかりの世界を、終わらせたいと。

自分の闇は、自分が受け止めると。

だから、消して欲しいのだと。

この自分が創り出してしまった世界に溢れる闇は、自分のものなのだと。

偽物の世界は、偽物の世界として、もう、繋とは全く関係のないものとして存在すべきなのだと。

今ここに、本物であることを宣言したいのだと。

そう。

ボク達は、偽物なんかじゃない。

初めから、終わりまで。

ボク達はボク達なのだ。

仮にそれが誰かによって創られていたからと言って。

それが、今のボクに、何か関係があるのかと言われれば。

そんなことはなく。

誰かがコントローラーを握っていて、ボク達の行動を楽しんでいるものだとして。

今、ボクの中にある感情までが偽物のはずがない。

その感情すら誰かによって植えつけられた偽物だったとして。

ボクの中にある、言葉にすることも出来ない、"これ"までが偽物のはずがない。

"これ"。

としか、ボクには言い表すことが出来ない。

それがもどかしくて、だから間違えてしまうんだけど。

迷ってしまうんだけど。

すれ違ってしまうんだけど。

それでも、それが本物である証なのだ。

ボクって存在が偽物であっても構わない。

ただ一つ、"これ"だけが本物であればいい。

ただ"これ"があればボク達はきっと最後には前を向いていける。

まぁ。

繋に言わせれば、本物かどうかなんてものは、実の所大した問題ではないのだろうね。

本物も偽物も。

何も変わらないのだから。

というか、本物なんて、この世界のどこにもきっとないのだろうし。

偽物だらけのこの世界を、ボク達は生きていくことしかできないのだろう。

そのための、戦いだ。

偽物であるボクが、偽物であるツナギを選ぶための戦いだ。

偽物を掴むための戦いだ。

ボクは、もう一度、彼女と共に歩みたい。

ツナギは願ってくれた。

前に進むための力を貸して欲しいと。

繋は願ってくれた。

一緒に、前に進んで欲しいと。

そうだ。

ボクは、ツナギの神様なのだから。

鈴鳴繋の神様なのだから。

どちらも叶えてあげないと、ね。

それが、ボク自身の願いでもあるわけだし。

また、もしかしたら誰かが死んでしまうかもしれない。

ボクが殺してしまうかもしれない。

ボク達の誰かが死んでしまうのかもしれない。

その時、ボクはまた正しい方向に進むことが出来るのだろうか。

また迷ってはしまわないだろうか。

自信はない。

いつもいつも。

ボクはこうだと決めては進んでは、次こそは前に進める、そう思って、でもやっぱり毎度毎度叩きのめされてきたから。

また後ろを向いてしまうかも、しれない。

それは何も悪い事ではない。

けれど、今は。

今だけは、後ろを向いている暇はないんだ。

そうじゃないと、ボクの"これ"はツナギに届かない。

ツナギの嘘を、ツナギを嘘から、解き放つんだ。

この、新しい力で。

皆と共に。

行かなきゃ。

ツナギの所に。



太陽の剣。

繋がそう名付けた木の剣には、不思議な力が秘められているらしい。

繋が言った通り、闇を切り裂いて光を生み出す、そんな力を持っている。

具体的には、先ほどのボクの発した一閃で、タブーが様変わりするほどの力だ。

タブー。

不可侵域。

繋の心の不可侵域だったはずの領域。

この世界の神様すら殺す力を持ったモンスターが蔓延る領域。

繋の心の闇。

それが、この剣の力によって、見違えるように華やかな場へと移ろっていた。

辺りに立ち込める深い闇のような森林もその姿を失くし、一面に綺麗な草原が広がっている。

視界は良好で、地平線の彼方、どこまでも見通せそうなくらいだ。

まぁ。

たぶん、繋の心が晴れたからだろう。

でも今繋の心が光に包まれているからこんななのか。

また繋の心持ち次第ではどうとでも変わってしまうのか。

その辺はよくわからない。

わからないけど、今はこれで十分だ。

この力があれば、ね。

「よし、行こうか、ツナギの所に」

「うん、行こう」

ボクと繋がしっかりと意思を確かめ合ったところで。

黙って見守っててくれていたベルが嬉しそうにボクに飛びついてきた。

「良かった、です」

「わわっ、うん、ありがとう」

「繋も、です」

「そうだね、晴れて、良かったよ」

わいわいと、ベルが歓びを体現している。

急にボクが現れたり、繋が湖に沈んだり、ボクが剣を振りかざしたら世界が変わったり。

短い時間に結構な心配をかけてたように思う。

ごめんね。

ベルをいい子いい子しながら見ていると、視界の端に同じく明るい笑顔でいるアリスが見えた。

幼い子供のように花を見て楽しそうにしている。

無邪気な子の笑顔ほど癒されるものはない。

そしてその横でアリスを優しく見守るリンドウと、何か難しそうな顔をしているザ・ワンも見える。

ん。

リンドウはともかくザ・ワンはどうしたんだろう。

ベルと手を繋いで、ザ・ワンの元に歩く。

「どうしたの、何か、気になることでも?」

「いや、この現象自体では、ないんだが」

この現象、が指すのは、この太陽の剣によるタブーの変容だと思うのだけど。

それじゃない、とは。

「これは、たぶんルルシアの言っていた、奴の目的に近づくこと、とは少し、違わないかと思って」

「あぁ、確かに」

そうだ。

ルルシアは死ぬ間際に言っていた。

ここタブーに連れてきた理由を。

奴の目的に近づけるからだ、と。

でも、司亜人の目的がこれと関係があるようには、あんまり思えない。

それとも、こうして繋の心の闇を失くしたことが、向こうとしても過ごしやすくていい、ってことなのだろうか。

でもそれなら向こうもあの場ですぐ殺そうとはしないだろうし。

あれれ。

じゃあ、一体、何だって言うんだろう。

あのルルシアが意味もなくタブーに連れてくるはずもないし。

タブーが繋の心の闇であることは知っていたのかもしれないけれど。

何か。

何か誰かの目的に気付いたんじゃ。

「考えすぎってことは?」

繋が発言する。

でも自分で言っていて、少し違和感を覚えているようだ。

それもそうだろうね。

だって、何しろ繋が生み出した理想の彼こそが、ルルシアなわけで。

ルルシアがどういうことをするのかは、たぶん、繋が一番よく知っているのだろう。

だから、その声は少し弱い。

「いや、ルルシアはそういうことする神じゃない、だろ」

「うーん、そうだよね」

思案顔に戻る。

ボクにも当然わからない。

とすれば、一応聞いておこうか。

よくわかんない事ばっかり知っているからね。

リンドウにアリス。

「ね、二人は何か知らない?」

「うん?何が?」

楽しそうに花冠を作っているアリスが、聞いてませんでしたよー、といった風に聞き返してくる。

実は全部聞いていそうな気はするんだけど。

一応繰り返しておく。

「ルルシアの言っていた、奴の目的っていうのと、このタブーだった場所との関連、みたいなものの話」

「うーん、どうだったかなぁ、一葉さんは……あれ、なんか言っていたよね?」

「え、深淵を目指せ―って繋に伝える以外にか?」

「あったの?どんなこと?」

「うーん……」

アリスもまた、別の意味で思案顔になる。

ボク達としては是非とも思いだして欲しいものだけど。

なんだかふわふわしている今のアリスからそれはちょっと期待出来なさそうだ。

ついでにシスコンっぷりを発揮しているリンドウも駄目っぽい。

はぁ。

恐らくボクと同じ結論に達したのか、ボクが吐いたのと同時にザ・ワンもため息を大きく吐いた。

仕方がない。

わからないものはわからないでもいいだろう。

今はここであれこれ悩んでいる暇もない。

敵がどこまで来ているのかもわからないし。

この今のタブーの変容をどう捉えているのかもわからない。

「急ぐか」

「だね」

その言葉でようやくボク達は動き出した。

全く違う風景に変わっていたけれど、どこにどう進めばいいのかはなんとなくわかった。

から、真っ直ぐ、すっかり様変わりしていた来た道を戻っていく。



そしてすぐ目に入ってきた、のは。

意外、でもないけれど。

当然なのかもしれないけれど。

いいことなのかもしれないけれど。

悪いことなのかもしれないけれど。

そこでは。

せっかく。

せっかく綺麗に生まれ変わった世界で。


殺し合いが起きていた。


「な……に……こ、れ」


いや。

わかってるさ。

これが何か、ってことくらい。

わかってるし。

ボクだって、こうしようとしていたんだ。

いや、こうしようとしているんだ。

驚くようなことじゃない。

十分に予想できた展開だ。

でも。

いざ目の前で、大勢の人や神擬きや神が。

タブーのモンスターと殺し合いを繰り広げているとなれば、衝撃を受けざるを得ないだろう。

だって、こんなの。

どうして。

どうして、なんにも関係ない、命が。

関係ない生命同士が。

争っているの。

タブーのモンスターなんて、さっきの光で消えたのかと思ったけれど。

まぁ、そっか。

戦いの為に、残っててくれたんだね。

ボク達の為に。

この、大軍を相手にしなくちゃいけない展開に、対抗するための力として。

繋の心がそうしたのか。

ボクがもたらした光がそうしたのか。

そんなのは全然わかんないけど。

でも、現状、タブーの、いや、元タブーのモンスターはこうして、司亜人に支配されてボク達を捕らえに来た者たちを止めてくれている。

それが例え。

殺しあう、という方法を採っているものだとしても。

ありがたい。

そして、申し訳ない。

そして、辛い。

「……これ以上犠牲を減らすためにも、ここは見るな、目を逸らせ、先を急ぐぞ」

ザ・ワンが早口で捲したてる。

分かる。

分かるんだけどね。

というか、だから、ボクは、こんなことをしていたのか、しようとしていたのか、って。

実感が湧いてきた。

そっかそっか。

殺す、ってこんなことなんだ。

ボクは、こうやって何かの命を奪ってきたんだ。

ボクが実際に誰かを殺す時は何の感情も生まれていなかったけれど、こうして誰かが誰かを殺す瞬間っていうのは、なんか、ひどいものだ。

ルルシアの時にも、思ったけれど。

ルルシアに関しては、ツナギがダイレクトに関わっていたから、死、ってものを考えることはなかったけど。

あぁ、嫌だなぁ。

どんな生命も、見境なく何かを求めて誰かを攻撃して。

まるで世界に一人取り残されたかのように、自分以外の全てに殺意を振りまいて。

それで、誰かの命を奪うことを、命令だからと目を逸らす。

そんな醜い行為に溢れた、場所。

「戦地、ね」

繋が呟いた。

そうだ。

これは、もう、ボク達とツナギ達との戦いなんかじゃない。

本当に、これは戦争なんだ。

既に多くの命が奪われているのだろう。

これからもまだまだ多くの命が消えなくなってしまうのだろう。

「ここじゃあないよな、俺たちの戦う場は」

「そうだね」

リンドウとアリスも、意外にも冷めたようにそう言った。

なんだろう。

今まで話した二人の雰囲気だと、今すぐにでもここを止めようとするんじゃないかって思う、けどね。

もしかしたら。

二人はもうかつて、こんな修羅場を潜り抜けたことがあるのかもしれない。

死に直面しても、普通でいられるのはそんな理由なのだろうか。

わからない。

そりゃそうだ。



と。

そんなことを胸に秘めながら小走りで戦場を抜けようとしていたら。

不意に。

風が吹いて。

そして。

「ああ、思い出した」

と、アリスが言って。

ボクを含め全員の視線がアリスに集まる。

そのまま。

軽く、アリスは言ったんだ。

「『慈愛の神には気を付けておけ、慈愛とは対極にいるから』って」

それは、恐らく先ほどの一葉とやらの忠告なのだろう。

慈愛の神、つまりセレスに、気を付けろ、か。

そりゃ、相手側の中心だし。

十分、気を付けている、けど。

なんだか急にその言葉がしっくり来るようで。

瞬間。

「「ぐっ!!」」

リンドウとザ・ワンが同時に叫んだ。

なんとなくこの感覚を、ボクは知っている。

そうそう。

神ってどいつもこいつも、何もない所から現れたがるんだよね。

あぁ、知ってる。

慈愛の神。

セレス。

どんな原理かは知らないけれど、あなたもその例に漏れないわけだ。

「セレスッ!!」

叫んで、ボクは太陽の剣を振りぬこうとしたけど、何故かベルに止められた。

これまたベルが無駄なことをするはずもないと思うから、大人しく従っておく。

「全く、これだから嫌いだったのよ、ナギ」

ボク達の前に現れたセレスは、宙に浮いていた。

は、いや。

うん。

宙に、浮いてる。

なんでやねん。

「何の用かな、セレス」

「あら、せっかくまた会えたのにその言い草はないんじゃない?」

ちなみに、ザ・ワンとリンドウが叫んだのは、セレス登場と同時に現れ落ちてきた岩を抑えたためだ。

これはたぶん、セレスの能力。

岩を払ったザ・ワンが血に染まる腕を隠そうともせずセレスに向かう。

「小さな小さな石もかつてはこのサイズだった、ってか」

「ええ、時間の流れってすごいわよね」

「ちっ」

どうしてふわふわ浮いているのかは全然わからないけど、それは置いておこう。

とか思ったら降り立った。

余計なんだかよくわからないな。

と思っていると、ボクを抑えていたベルがセレスの真正面に立った。

「これはヴェルベルク、元気してたかしら」

「やっぱり、セレス、です」

「やっぱり?」

ベルが珍しく、怒っている。

怒りを前面に出している。

「セレスの目的、ツナギの闇を手に入れること、です」

「……へぇ」

え。

「どういうこと、ベル?」

セレスの、目的?

「ルルシアが言っていた、奴、は、セレス、です」

「ルルシア、死に際にそんなこと言ってたのね、そのせいなのかしら、それとも」

セレスの目線がリンドウとアリスに向く。

「あなたたちのせいなのかしら?」

そうか。

やっぱりリンドウとアリスの事は知らないのね。

そりゃあ、そうか。

「へぇ、このエロいナースさんが慈愛とは対極にいる神様ね、私神様ってあんまり信じていないんだけど」

「ま、その辺はこの世界のルールに合わせてやろうアリス」

「それで?あなたの相手は私たちがすればいいのかしら?」

小気味良くアリスとリンドウが挑発していく。

いや、挑発しているつもりもないのかもしれないんだけど。

でも。

また大きく一歩、ベルが前に出る。

「セレスの相手は、私、です」

「ベル!?」

な、なんで。

「いや、ベル危ないからここは」

「ううん、私が、やる、です」

「でも――」

「私がやらなきゃ駄目、です」

「ベルがぁ?私に勝つもりなの?」

ボクもセレスも気持ちとしては同じ気持ちから、しかし態度は真逆にベルの真意を探る。

けれど。

探るまでもなく。

「わかってないのは、セレスの方、です」

「んん?」

と、ベルが好戦的に呟く。

「今この場では、セレスより私の方が強い、です」

「へぇそう、まぁ私は誰からでもいいわよ、ほら!」

セレスが言うと、ベルに向かって先ほどと同じくらいの大きさの岩が飛んでくる。

「今この場には大勢の生命がいる、限定解除って手段も取れないでしょう?」

確かにそうだ。

ここは既に戦場で。

ボク達とセレスだけではなくて、他にもたくさんの生命がいる。

この状況ではベルが自分の神としての力を発揮するための条件がそろっていない。

しかし、ベルは一切動じない。

「ここに、何があるんだと思っている、です?」

でも、ベルには。

岩を止める程度の力だってないはず。

思わずボクはベルを助けに入ろうかと構えたけれど。

駄目だ。

ボクは、ベルを信じないと。

じゃなきゃ、たぶん、ボクがここにいるってだけで。

ボクがベルを信じない、っていうだけで。

ベルの力はきっと、思うように出せないだろうから。

そして。

岩がベルにぶつかろうという、その時。

「……ひっ……」

と、リアンの怯える声が耳に届いた。

そうだ。

ボク達の中で、唯一、本当にただの善良な女の子である彼女は。

戦いなんてものに関わってきたはずもなく。

勿論こんな殺し合いの場に立ち会ったことなんてあるはずもなく。

そして。

ベルに渦巻く、黒い何かを見て、平常心を保っていられるはずがなかった。

「なるほど、ツナギちゃんの為に、そこまでするのね、ベルは」

セレスが呆れたようにベルを見つめている。


周りに、影を纏い。

その影が中で細胞レベルで管理されているかのように柔軟な動きを見せ。

押し寄せる岩をその場に留めている。

その、影は。

触れることを躊躇わせるような、深い黒。

一度触れてしまえばどこまでもどこまでも堕ちていってしまいそうな、邪気を放っている。

その中心に。

ベルがいる。

この力は。


「薄倖の神の本領発揮、といったところかしらね」

「ここは、死、という不幸が、溢れてる、です」

「いくらでも、不幸を身代わり出来る、とでも?」

「ツナギのためなら、いくらでも、やってやる、です」

「ここに一体どれだけの命が集まっているか知っているの?そして、どれだけの命が失われているのかも……あなた今度こそ壊れるわよ?」

「その時はその時、です」

「覚悟の上というのなら、受けて立つわよ、薄倖の神、ベルヴェルク」

「慈愛の神、セレス、自分の不幸を、嘆く暇も与えない、です」


そして。

二神が、ぶつかり合う。

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