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登録をしにいこうか

「――――――なるほど」

「うん!まぁそんな感じかなっ」



 秋音に今日何故僕達の家に来たのかを教えてもらった。

 用件は主に2つ。


 最近あまり親戚間で集まることが無かったから秋音のお母さん……僕の母さんの妹がたまには顔を出そうと思って家に来たのが1つ。

 何日かここに泊まるらしく、今は秋音の両親は近くのスーパーに食材やらなんやらを買いに行ってるらしい。

 そういえば今日から金・土・日・月と4連休なのを忘れていた。



 そしてどうせうちに来るのなら僕と妹の3人で来月開かれる体育大会に参加しようと思っていたのが2つ目の理由だ。

 来月と言ってもこの連休で月をまたぐので、連休最終日の月曜日が大会当日なのでそこまで遠い話ではない。

 ただ、3人で参加するということは叶わなくなってしまったな。

 まぁそれは来年にでも持ち越せばいい。

 今はやらなければいけないことをしないと。

 まずは、登録だな。



「秋音。ちょっと外に出掛けるぞ。秋音の体育大会への参加申請をしとかなきゃ行けないからな」

「分かった!どこに行くの?」

「山中工務店ってとこだ」



 ~山中工務店~



「あら~!可愛い娘ねぇ!冬希の彼女?」

「あ!はい!そうです私冬希の彼女―――」

「ではありません。ただのいとこです」

「あら?そうなの?折角冬希にも春が訪れたと思ったのに」

「ぶー!冬希ぃ!別に照れなくてもいいんだよ?私は冬希のことが大好きなんだから……ぽっ」



 秋音には悪いが別に僕はいとこと恋仲に落ちるつもりは無いがな。

 勿論秋音も冗談なのだろうけど。



「冬希と付き合ったらまずは家の周りをデートして、それから近くのデパートをデートして、次に他県の観光地へデートしに行って、そこでデートしながら町内の式場で結婚式!えへへへ」



 前言撤回。

 マジだこれ。

 てかデートしながら結婚式って何があったらそんな奇抜な話になるんだ?

 色々飛ばし過ぎだろう。



「そしてその結婚式にはネッ友を沢山呼んで生放送で皆に祝福してもらうの!それでその様子を友達のアニメーターにアニメにしてもらって友達の声優に声を入れてもらって、友達のボカロPにOPとEDを作ってもらって、友達の歌い手にそのOPとEDを歌ってもらって、友達のプロデューサーにそれを放送してもらって、入ってきた印税で幸せな家庭を築くの!」



 いや、ヤバイ。

 それはヤバイ。

 待て待て待て。

 秋音の人脈を使えば本当に実現させそうで怖いんだが。

 折角の結婚式が変な方向に……!

 いや、別に結婚する気は一切無いのだけど。

 秋音の目が真剣そのものなんだよな。

 どうしよう。



「あらあら。なんだ冬希ぃ熱々じゃない!このこの~!」

「えへへへ。あいつが居ないからその分しっかり冬希に愛を注げるからね。その点はあいつに感謝かな♪」



 よし。なるほど。

 なんとしてでも秋音と妹の仲を元に戻さないと。

 僕の貞操に関わってくる。

 多分今の秋音は下手な政治家よりも力を持ってる。

 …………に違いない。知らん。

 ただこれに逆らおうものなら……果てしなく面倒臭いことになる。

 それだけは勘弁だ。



「話がとんでもない方向に行ってるんですけど、それで今日僕達が来たのは秋音をここの地区の選手として登録してもらいたいんですけどまだ間に合いますか?」

「ここの地区の選手って体育大会のよね?なら全然大丈夫よ?最悪前日までに言ってくれれば全然問題ないんだから。手続きは私の方でやっておくわね。秋音ちゃん……でいいかしかしら?」

「あ、はい!」

「この紙に簡単なプロフィールを書いてもらえるかしら?」

「分かりました!」



 よし。

 これでとりあえずは大丈夫だな。

 間に合って良かった。



「書き終わりました!」

「ありがとね。それじゃもう一枚書いてもらえるかしら?」

「はい!」



 ん?

 そんなに書くことがあるのか?

 名前やら生年月日ならさっきの紙で事足りると思うが……



「これ、婚姻書ね。大会が終わったら一緒に役所に出しに行きましょう」

「あ、ありがとうございます!!!」

「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇい!!?」

「あら?」

「ん?」

「何さも当然のようにとんでもない物出してんだ!?」

「あら?冬希はまだ18歳になってなかったかしら?」

「なってるけど!」

「冬希は私のこと嫌い?」

「嫌いじゃないけど!」

「「なら何も問題無いよね♪」」

「大アリだーーー!!!」

「冬希、なんかいつもと口調違う。怖い」

「誰のせいだ!」

「そろそろ冬希もいい人見つけないと駄目よ?」

「放っておいて下さい!」

「そんなこと言ってー!本当に早いとこ相手を見つけないと私みたいになっちゃうわよ……」



 うっ……!

 茉弓さんまだ結婚してなかったのか。

 哀愁が……酷い。


「いやでも真弓さん程の美人なら引く手数多なんじゃ……」

「そー思うでしょ!でも違うのよ!」

「えー女の私から見ても美人ですよ?」



 茉弓さんはちょっと歳をとって……ゲフンゲフン。

 今尚光輝く現役の女性なのだが、何故かモテない。

 いや、モテてはいるのだが何故か長く続かないといった方が正しいな。

 別に悪いところがあるわけでも無いのに、1ヶ月もしたらフラれてしまっている。

 昔はその度に絡まれて大変だった。

 まさか未だにそんな状況だとは……



「私の何が悪いのよー!美人だし、学歴もそこそこいいし、家事全般出来るし、働けるし!早くしないと……早くしないと……!ウキャーーーー!」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」

「駄目ぇぇぇぇぇっ!!!」



 突然僕に襲いかかってくる真弓さん。

 その眼は正に獲物を狙う百獣の王。

 ……てか僕の貞操の危機!?



「冬希!私の旦那になりなさい!」

「嫌です!」

「私が冬希のお嫁さんーー!」

「それも違う!」



 なんで……なんで僕の周りの女の子はまともな人が居ないんだ!?

 唐突過ぎるだろう!

 いつの間にこんな流れになったんだ!



「ふふふふふふ、邪魔はさせないわよ小娘」

「それはこっちの台詞!この年増!」



 二人の仁義なき戦いが今始まる……のは知ったことじゃない。

 僕は家に逃げる。

 卑怯?

 知るかそんなもの。

 身の安全が大事だ。

 こんな三流漫画のプロットにすらならないようなベタな展開に付き合う程僕は暇人じゃない。



「あー秋音。適当な所で切り上げてさっさと帰ってこいよ」

「喰らえペンシルロケット!※注(鉛筆を適当に投げるだけ)」


 うん。

 聞いちゃいないな。


「茉弓さんもほどほどに」

「ぬるい!ローリングロープバリヤー!※注(なわとびをブンブン振り回して弾いてるだけ)」


 うん。

 やっぱりこっちも聞いちゃいないな。



「それじゃ僕は先に帰って……ん?」



 足下に紙がヒラリと一枚落ちてくる。

 なんだこれ?

 拾って見てみると、



「あ。危ない危ない。ビリビリに破いて捨ててと」



 さっきの婚姻届けだった。

 すっかりあれの存在を忘れてたな。

 まぁでもこれで大丈夫だな。

 よし。

 帰ろう。



「シューティングイレイザー!※注(消しゴムを投げてるだけ)」

「バリヤー!※注(ベニヤ板を盾にしてるだけ)」



 この後、片付けが凄い大変だったらしいのはやっぱり僕には関係ないこと。

更新が遅くなって申し訳ありません……

しかもまたクオリティの低いものを……


この投稿までに凄い時間がかかってしまったのにも関わらず、誰一人としてブックマークを解除をすることなく待って頂いて本当にありがとうございます!

冗談無し私の励みになります!

なるべく定期的に投稿したいのですが中々難しく……


出来る限り頑張りますのでこれからもどうぞ宜しくお願い致します。

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