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UNKNOWN SOLDIER  作者: とび
3/8

about this world

テスト終わったので3話書きます^^

基本カイ視点で進みます。

今回はこのストーリの世界についてが主。

小説初なので文章ガタガタあしからず。

「まず、さっきお前たちを襲った物について話そうか。」

ミウは先頭を歩きながら説明を始めた。


「やつらは使者、と呼ばれている。

 扉から出てきたのを見ただろう?あの扉の向こうの世界から使者は送られてくるんだ。」


「送られてくるって、誰にかな?」

サラはマイの反対側のミウの隣に並んで、質問をした。

サラはどんな状況でも落ち着いている。

イミルは怯えたままだし、シノは周りをキョロキョロ見回して落ち着きがないし、

パールはずっとイライラしてる。

サラみたいにどんな時でも落ち着いてるやつがいると話が進みやすくて助かるな。


「ハッキリとしたことは分かっていないが、過去に何度か扉から人の形をした何かが

 現れたという記録が残っている。黒いモヤに覆われていて、そのモヤから使者を

 大量に出現させたときいている。まるで悪魔のようだろう?そのことからそれは

 ルシファーと呼ばれている。」


ルシファー・・・魔王か。

「なあ、使者はいつ現れるんだ?」

俺が問うとミウは後ろにいる俺のほうに少し目線をむけた。


「使者にいつ、どこで、はない。私たちはいつでも使者に襲われる危険がある。」


「ああ?!それじゃあこの世界は使者に殺られた人間の死体であふれてんじゃねえかぁ?

 気持ちわりいぃ。」

パールが舌をだして吐く真似をした。

死体であふれるとか気持ち悪いとか、少し言葉に気を付けたらどうだ。


「それはない。人口の多い村や街はシールドという守護壁が張られている。使者はその中に

 入る事はできないし、認識することもできない。さっきマイがシールドを張っていたように、な。」


とすると、人にもシールドを張られると見えないのか。

なるほど、それなら安心して生活はできそうだな。


「でも、シールド外に出てるときはどうするのかな?皆シールドを張れる、とか?」

「シールドを張るのには相応の訓練が必要だからな。すべての民ができるわけではない。

 むしろ少数だ。次はそれに関して話そう。」

頼むよ、とサラはニコニコしながらミウの話を聞く。


「この世界には4つの職業がある。一つはメイカーといって、物を作ったり、売買をしたり、

 商人などの一般的な職だ。このメイカーは世界で最も数が多い。ほとんどがそうだといっても

 いいだろう。

 2つめはアナライザー。物事の分析を主とする職だ。アナライザーは現在使者の研究をしているものがほとんどだ。国からの支援も大きい。彼らのおかげで使者の特性が暴かれることも少なくないからな。」


ここまでの話を聞くと、マイとミウはメイカーでもアナライザーでも

ないようだ。

さっきミウは使えないファイタ―とか何とか言っていたが、それも職のひとつだろうか。

「3つ目はヒーラー。治癒術が使える。ちょうど、マイはヒーラーだ。現時点ではヒーラーが

 最も少ない。治癒術というのは生まれ持った治癒能力が高くなければ習得することはできない。

 また同時にシールドも張れるようにしなければならない。

 この二つをクリアするのは簡単なことではないからな。ヒーラーはとても貴重視されるんだ。」


ミウは隣のマイに微笑みかけた。

どうやらマイはすごい、らしい。

人に失礼なこといっといてボヤ~っとしている所からは想像もできない。

「最後はファイタ―だ。私はその職についている。名の通り、使者と闘い、倒すのが仕事だ。

 ヒーラーの次に少ない職だな。常に死と隣り合わせだからな、なりたがるやつは少ない。」


確かに、あんな化け物と闘いたいなんて思わない。

そう考えると、あんな細い体でよくファイタ―になることを選んだな、と少し驚いた。


「それでだ、シールド外に一般人が出るときは、必ずファイタ―とヒーラーを雇うんだ。

 使者が現れたら、守ってもらうために。

 お前たちはヒーラーもファイタ―もつれていないだろう?記憶がないだけ、かもしれんがな。」


ミウはまた鼻で笑う。


簡単な説明だったが、皆大方の事については理解したようだった。

使者は人間を殺そうとする化け物で、目的は不明。

送り主と思われる奴はルシファーと呼ばれているが詳細は不明。

そしてファイターやらヒーラーやら・・・ミウもマイも女の子なのによくそんな危ない仕事を

しているなと思う・・・。


「そろそろ外に出るぞ。」

目の前に小さな光が見えてきた。

洞窟の外に出ると、そこには森が広がっていた。

鳥の鳴き声がきこえてくる。こんな綺麗な場所にも使者が現れるのか。

後ろでイミルが胸に手をあててホッとため息をついている。

やっと落ち着いたようだ。

やはり日の下に出ると人間は安心できるのか、さっきまでの緊張感が皆から感じられなくなっていた。


そこからはしばらく歩いたが、一向に街らしきものは見えてこなかった。

「お~い~、いつになったらつくんだよ・・・俺はもうヘトヘトだぜ。」

シノが地べたに座り込んでしまった。

確かに疲れてきたし、会話も力尽きて続かなくなってきた。


「街ならもう目の前だ。シールドが張られているから、見えないだけだ。」

ミウは握っていた剣を縦にまっすぐもった。

すると剣は光を放ち、ミウの手から消えてしまった。

「へえ、なんだか凄いね。」

「ファイターの武器は基本、身体の一部になっている。闘うときは気を集中させて

 武器を具現化するんだ。さあ、街に入ろう。」

ミウとマイが数歩進むと姿が見えなくなってしまった。

シールドの中に入ったのだろう。

俺達も順に入ると、にぎやかな商店街に出た。

向こうの方には天までのびる城のような建物が見えている。

あまりの大きさに俺達は圧倒されてしまった。

シールドの中にこんな大きな街が広がっているなんて想像もつかなかった。


「ようこそ、グランドシティへ。それとも、おかえりか?

 とりあえず、私達の家に行こう。」

長い商店街を、俺達は歩いた。

とても活気のある街だ。街の人々のほとんどが顔見知りかのようにとても仲がよく見えた。

服装をみると、庶民層や貴族層が存在しているようだ。


「うわ~うまそ~!!」

シノが一人で勝手に店を覗いたり入ったりするたびに、連れ戻すのは俺の役目だった。

・・・・・疲れるな。


商店街を抜けると、大きな屋敷がいくつも並んでいた。

さっきの貴族層の家だろうか。

奥に入っていくと、ひときわ大きな屋敷が見えた。

「わあ・・・すごい・・・。」

イミルが口をポカーンとあけて屋敷を眺めている。

「まさか、これがミウの家・・・なのか?」

俺も屋敷を眺めながら言う。

「ああ、そうだ。ファイターやヒーラーにはこういった屋敷が支給されるんだ。

 たいしたことじゃない。」

なんておいしい職業なんだ・・・いや、いつ死ぬか分からないからか・・・。


屋敷の大きな扉が開くと、両脇にメイドと執事の長い列が続いていた。

「お帰りなさいませ。」

「ああ、ただいま。」

使用人たちは一斉に礼をする。

俺達はまた圧倒されて言葉もでない。

少しオドオドしつつ、ミウについていくと小ホールのような場所にでた。

「さて、と。」

ミウが俺たちの方に振り向く。

「ここなら使用人たちもいないし、静かで話しやすいだろう。

 どうだ、何か思い出したか?」

俺達は顔を見合わせる。俺は何も思い出せなかったし、初めて見るようにしか感じなかったと4人に

話すと、皆も同じ反応だった。

どうやら誰も思い出せなかったみたいだ。

もしくはこの街の住人ではないのかもしれない。

ミウにもこのことを話した。

「そうか・・・他の街といってもあまりに数が多いな。外は使者がいつ出るか分からなくて危険だし、

 お前達、金を持っていないだろう?それじゃあファイターを雇えないな・・。」

ミウはしばらく下を向いて考え込んだ。

しばらくしてため息をつき、顔をあげて言った。

「・・・しばらくここに住め。」

「え・・いいのかい?」

サラが申し訳なさそうに言う。

だがその方がいいと俺は思った。

記憶がない上に所持金もゼロ。これで後はがんばれよ、と放り出されては記憶を取り戻す前に

全員死んでしまいそうだ。(少し考えすぎか?)

「どうせ行く所もないんだし、しばらくすれば記憶が戻るだろう。

 ならそれまでここにいればいい。働いてはもらうがな。」

ミウがフッと笑う。

「な、なんだか、死なずにすむみたいだね・・・・。」

イミルがホッと笑った。

俺と同じようなことを考えていたようだ。


「それじゃあ、すぐにお前たちの部屋を手配しよう。アニー!」

「お呼びでしょうか、お嬢様。」

ミウが呼ぶのと同時にホールに一人のメイドが突然俺たちの後ろに現れた。

音をいっさいたてずに現れるなんて・・・思わずビクッとしてしまう。

シノはまた後ろに倒れてしまった。一体何回それをやれば気が済むのやら・・・。

「私付きのメイドのアニー・ルッダだ。部屋に案内してくれる。

 ついて行ってくれ。」

アニーは俺達に一礼をして無言でシノを立たせた。

「お部屋まで案内させて頂きます。どうぞ、こちらへ。」

「それじゃあ、また明日。」

ミウとマイは俺達にそう告げると、ホールを出て行ってしまった。

俺達もアニーに連れられてホールを出たが、既にミウとマイの姿は見えなかった。


・・・沈黙が走る。

この短時間のうちに色々ありすぎて皆疲れているせいなのか、緊張しているせいか、この長い廊下でだれも

しゃべろうとしない。

チラっと前にいるアニーを見る。

アニーはオレンジ色のおかっぱ頭で、身長も年もミウと同じぐらいに見えた。

「アニーさんは、ミウと歳、近いんですか?」

沈黙していた雰囲気を変えようと、俺は話しかけた。

「ワタクシの方がお嬢様より一つ年上ですわ。」

・・・会話が終わってしまった。

また沈黙が走る。もう少し何か話すことはないかと俺は考えた。

「あ、そうだ。ミウの親に俺たちの事、言わなくていいんですか?」

他の4人もそういえばと顔をあげる。

さっきから姿がまったく見えないのだ。ミウの独断で俺達はここにいることになったけど、

簡単にミウの親は了解するのか?

「奥様とご主人様は、長い間屋敷を留守にしておりますの。今この屋敷の全ての管理権はお嬢様が

おもちですので、問題ありませんわ。」

なるほど。だからこの屋敷にいないのか。

「どれくらいいないんだ?ミウのオヤジさん達は。」

シノが尋ねる。

「・・・お嬢様が14歳の時からですので、もう4年になりますわね。まだしばらく

 活動が続くと連絡がきていますし、しばらくは帰ってきませんわ。」

活動か・・・遠い地で仕事をしているのだろうか。

いったいなんの仕事なんだろう。メイカーやアナライザーは多いっていってたし、貿易、とかか。

そうこう話しているうちに、俺たちがこれから生活する部屋についた。

二人部屋と三人部屋だったので、シノと俺、双子とイミルで分かれて入った。

じゃんけんで決めた部屋割りだったけど、イミルはあの双子と一緒で大丈夫だろうか。

パールには毎日のようにどなりつけられるだろうな。

サラも何もしないように見えるけど洞窟でのことを考えると少し怖い。


俺達はそれぞれの部屋に入った。

随分と広い部屋だ。シノと二人でランニングできそうなくらい。

なのにベッドとベッドの間隔は間に小さな机が置いてあるだけで狭かった。

そのおかげで物のないスペースが多くて余計に広く感じる。

「うっはー!!ひっれええ!!おい、カイ!ベッドにダイブしようぜ!」

「遠慮しとく・・・。」

呆れ顔で答えるとシノは少し不満そうな顔をして一人ベッドにダイブした。

天井から床まである窓を俺は覗いた。

外はもう夜だ。商店街の明かりがポツポツと消え始めていた。

俺達はこれからどうすればいいのか、記憶はもどるのか、俺は誰なのか・・・洞窟での記憶は一体・・・

頭の中でたくさんの不安がグルグルしている。

でも今考えたところで、どうにもならないか。

後ろから大きないびきがきこえてきた。見るともうシノは寝ていた。

なんだか幸せな奴だな・・・。

俺もベッドの上に転がり、しばらく天井を見つめた。

「綺麗な髪・・・か・・・。」

記憶の中の人は誰だろう。俺の親、友人、・・大切な人かもしれない。

そうだよな、この髪をほめてくれた人だ。

なぜだかわからないが、その人とは深い縁がある気がした。

「寝よ・・。」

俺は目を閉じ、ゆっくりと闇にのまれていった―


続く





 

今回本当文章ガタガタ。

また後日訂正しますね。

急いで書きすぎた・・・。

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