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UNKNOWN SOLDIER  作者: とび
1/8

ハジマリ

転載は禁止。パクリも禁止。

-ピチョン-    

・・・・・・・・。


-ピチョン―

・・・何だ・・・?


ピチョン―・・・・水・・の、音・・?

いや・・・


-めろ・・やめろおお!!!-

・・!!!!俺の声・・?一体何して・・・


「ぉぃ、おい!」

「あ・・?」

ゆっくりと目を開けると、目の前に4人の男がいた。

こいつらは誰だ?いや、そんなことより、ここはどこなんだ・・?


ぼーっと周りを見渡している俺を見て、さっき俺に声をかけていた

男がため息をつく。

短い金髪を後ろに一つにまとめ、少しちゃらい服装をしている。

「お前、大丈夫か?自分が誰かわかるか?」

俺?俺の名前は-


「俺は・・・・カイ・ネウスだ。」

そう、俺は、カイだ。


「よし、お前も自分の名前は分かるみてえだな。」

「自分の名前は・・?って、どういう意味だ?」


俺が頭にクエスチョンマークを浮かべていると、金髪の後ろから銀髪の、

少し弱そうなひょろひょろした奴がスーッとでてきた。

とても綺麗な顔立ちをしているのに、うじうじ下を向いてるせいで台無しだな。


「え、えっとね・・・僕たちは目覚めたら皆この洞窟に倒れてたんだよ・・。」

洞窟?ああ、やたら痛い床で、よく声が響くと思ったら、そういうことか。


「それでね・・・、僕たち、名前は分かるんだけど・・・自分達が・・」

「ウジウジうぜえんだよぉ!てめえはぁ!!」

「ひっ!!」

銀髪の横からものすごい形相で薄緑色の髪をした奴がどなりつけた。

その隣にはもう一人、同じ薄緑色の髪をした奴が落ち着いた様子で立っている。


「パール、イミルがおびえているよ?君はイミルが喋るたびにどなりつけるつもりかい?」

どうやらどなりつけているのはパール、おびえてる銀髪はイミルというらしい。


イミルが怒鳴りつけられているのを見ていると、金髪が俺に手を差し伸べてきた。

「立てるか?」

その手をとり、俺はゆっくり立ち上がった。


「それじゃ、まずは自己紹介といこうか。ま、俺たち自分の名前しかわかんねーと思うけど、

カイにはまだちゃんといってないからな。」

金髪が言う。


「は・・・?名前しか分かんないって・・・」

俺は自分がどういうやつなのか思い浮かべようとした。

「あれ・・・・、思い出せない・・?」


「俺達も同じだぜ?ここにいる五人は、皆自分が何者で、どうしてここにいるのか、

おもいだせねんだよ。俺はシノン・シャルフィー。シノって呼んでくれ。」

シノが握手を求めてきた。

「あ、ああ・・よろしく。」

さっきイミルが言いかけてたのはこれか。

パールに邪魔されてさっきは分かんなかったけど。


俺はシノと握手を交わした。


「え、え・・・と、さっき名前呼ばれたからわかってると思うけど・・

僕はイミル、イミル・イリス。よ、よろしく・・ね。」

イミルは誰かと話すとき必ずうつむく。

パールがうじうじうぜえって言うのも分かるが・・・。


「おぉい!!俺様より先に挨拶するなんていい度胸じゃねえかぁ!ああ??」

パールはまたイミルにどなりつけた。

この二人の相性は最悪みたいだな。


パールと同じ髪色をした奴が俺をジッと見てきた。

俺も思わず目を合わせてしまう。

よく見るとパールと顔立ちがそっくりだ。身長も服装も。

「え・・と、あんたは?」


「ん?ああ、ごめんごめん。僕はサラ。サラス・バティー。イミルを怒鳴り付けてる

パール・バティーとは双子の兄弟なんだ。よろしくね。」


なるほど、双子なのか。


「おい、サラぁ!!なんでお前が俺の名前言っちまうんだよぉ!!」

サラは腕を組んでため息をついた。

「だって、君がイミルを怒鳴るのやめそうにないから。先に言った方が、

時間を無駄にしなくていいしね。」

「ぐっ・・・。」


パールは悔しそうな顔をして握りこぶしをし、俺にあの怖い顔を向けてきた。

「いいかぁ!!?俺様はパール!!パー・・」

「はいはい、さっき僕が君の名前言ったからね。カイくん、とりあえずここにいる皆の

名前は分かったかな?」

サラはパールをさえぎって話をすすめた。

パールは顔を真っ赤にしている。

それでもイミルの時みたいに上から怒鳴り付けようとしないのは、双子だから、というやつだろうか。


「ああ・・・仲いいんだな。」

「僕とパール?まあ、兄弟だしね。僕たちも自分の生い立ちとかわかんないのに、

パールと双子ってのはちゃんと認識できるんだよねえ。まあ、皆名前は分かってるんだし、

記憶喪失・・って感じかな?」


「俺もそうかなって思ってんだよ!つか、記憶喪失以外に思い当んねえし。

俺たちはたまたまこの洞窟で出会って、何か・・事故にあって、忘れちまった!

辻褄あうだろ?」

シノはガッツポーズをとった。

まあ、俺もそう思うけど。それ以外に原因があるとすればって言われても、何も思いつかないし。


足元に水たまりがあった。

俺はそれを覗き込み、自分の姿を確認する。

赤色で、ショートな髪の毛、金色の目、赤と黒を主とした服装・・ああ、俺だ。

頭の中で、これは俺だと認識できた。

でも他の事は分からない、変な記憶喪失だな。


改めて他の4人を見てみる。

イミルも俺と同じショート、横髪だけ後ろより長い。

首元に十字架のネックレス、白に銀が少し入ったその服装は、まるで神父・・いや、エクソシストみたいだな。

パールとサラはロングの髪の毛をゆるく後ろで結んで、緑と黒のロングコートを着ている。

二人の服は緑と黒の色配置が対照的だから、黒はサラ、緑はパールだと見分けがつく。

まあ、言動が違いすぎるから、そんなの見なくても分かるけど。

シノはまあ、一番分かりやすいよな。束ねた金髪、黄色を主とした上着に黒いズボン。

何より背が高い。どこにいても頭で分かりそうだ。

イミルが一番こんなかじゃ小さいな、俺はその次、か。


よし、だいたいみんなの事は覚えた。

「それで、俺達これからどうするんだ。ここにずっといるってわけにはいかないだろ?」

俺から話をきりだす。

「うん、そうだね。それに外に出れば、僕たちの事知ってる人がいるかもしれないし。

そしたら、記憶も自然に回復するしね。」

「んじゃ!とりあえず外にでようぜ!!いつまでもこんなジメジメしたとこにいるのやだしな。」

シノははやくここからでたかったのか、満面の笑顔で一人歩き出した。


「あ・・・。」

イミルが小走りにシノの後ろをついていく。

それにつづいて、俺も、双子も歩き始めた。

どうやらこの洞窟は一方通行らしい。分かれ道は見当たらない。

「しっかし、洞窟にしちゃあ、明るいな!壁が自然に光を放ってるみてえだ。」

シノの言うとおり、確かに洞窟にしては明るい。

周りの壁はまるでダイヤでも埋め込まれてるみたいに、キラキラ光っている。

「んなことはどーでもいんだよぉ!はやく進めって!」

パールはさっき話をさえぎられたのをまだ根にもってるのか、ずっと不機嫌だ。

・・・・しかもずっとイミルを睨み付けている。

怒りの発散対象にされているイミルがかわいそうに思えてきた。


5分ほど歩いただろうか、まだ出口は見えてこない。

「出口・・・まだ、かな。」

イミルの声は少し震えていた。こういうところが苦手らしい。周りをきょろきょろして落ち着かない様子だ。

「道は一本しかないんだから、こっちであってると思うが・・・・、ん?」

ブウウウンという耳元で虫がたくさん飛んでいるような音がきこえた。

それと同時に俺たちの周りに五つの黒い空間が出てきた。

「な、なんだあ?!」

「ひ・・・・!!」

俺たちは急いで中央に集まる。

「見て!何か出てくるよ。」

サラが指をさして、空間の方を見た。


ズズ・・・・。

黒いドアが出てきた。五つの空間から、全て。

ドアがギイィ・・・という不気味な音を立ててゆっくりと開く。

「!!!!」

扉から出てきたのは肉の塊のような姿をして、身体の中央に小さな仮面をつけた奇妙な怪物だった。

「いひゃはひゃひゃひゃひゃひゃひゃあああ!!!!!」

怪物が恐ろしい奇声を発して、俺たちに一斉に向かってくる!


「う、うわああああ!!!」

怪物が迫ってくるのが、スローモーションのように見えた。

必死に身を守ろうとして、両手を顔の前で交差させるが、無駄な抵抗だとは分かっていた。


くそ、囲まれて身動きとれない・・・!

俺、ここで死ぬのか・・?!

強く目を閉じたその時・・。


-ザシュ!!!-


「・・・・・・・え?」

怪物の攻撃が自分にあたっていない。

不思議に思って俺はゆっくりと目を開けた。


怪物は消えていた。

俺の目の前には、美しく長い黒髪のなびいた、一人の少女の後ろ姿があった-



人生で初めて小説書くので、変なところがたくさんあると思いますが流してやってください。

テスト期間に入るので次書くのは3月以降です。


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