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背中の痛み

 今朝、ふと気がつくと背中が痛んでいた。重たいものが静かににそこへ置かれたような、そんな鈍い痛みだった。

 看護師にそのことを伝えると「血液検査で炎症反応を調べましょう」と、まるで決まりきった台詞のように言った。

 私は「それを調べると何がわかるんですか」と尋ねた。

すると彼女は「炎症反応があるかないかがわかります」と答えた。

――そういうことを訊いているのではないのだ。

と胸の奥で小さくため息をつきながら私は言葉を飲み込んだ。説明というものは、ときに人の孤独を深くする。

 やがて結果が出て「異常なしですね」と告げられた。

安堵すべき場面なのだろう。だが私は、どこか拍子抜けしたような、取り残されたような気持ちで、その言葉を受け取っていた。

 痛みは確かにここにあるのに、それを裏付けるものはどこにもない。

まるで自分の感じているものが最初から存在しなかったかのように静かに否定された気がして私は少しだけ可笑しくなった。

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