表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/40

見た目という名の風に揺られて

 透析のスタッフの中に、どうにも距離感というものを測りそこねている人たちがいる。

 平然とタメ口で話しかけてくる。最初のうちは、その馴れ馴れしさに小さな違和感を覚えた。まるで、どこか知らない町の喫茶店で、いきなり隣の席の客に肩を叩かれたような、そんな乱暴な感じだ。

 だけど不思議なことに、見た目が自分のタイプだと感じる看護師から同じタメ口を向けられると、その違和感はどこかへ消えてしまう。むしろ心の奥で、ひそやかに温かい風が吹き抜けるような感覚さえ生まれる。   

 言葉そのものは同じなのに受け取り方はまるで別物だ。

そう考えるたびに私は結局のところ見た目という曖昧で流されやすい価値に振り回されているのかもしれない、とため息のように思う。

 人間の心の仕組みというのは時に驚くほど単純で、そして勝手なものだ。そんな自分を苦笑いしながら今日も透析室の白い光の中で静かに受け入れている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ