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止血失敗

 透析がおわって止血の時つい、うとうとと眠ってしまったのです。

 目を覚ますと、まるで水道の蛇口をひねったみたいに血が流れていた。

赤い水が無言で勝手に私の生を浪費しているようだった。

 体重を計るとドライウェイトは、いつもより六百ミリリットルも軽い。

六百ミリリットル――つまり、私の血が、六百ミリリットル、どこかへ逃げていったということなのでしょうか。

 頭がふらふらして心もどこか遠くに行ってしまいそうで看護師さんに尋ねるとそんなに血は出ていませんよ大丈夫ですと、やさしく笑いました。

でも、その笑顔がどうにも現実味を欠いて見えるのです。

 私は信じたい。けれど信じきれない。

血の気の引いた自分の手を見つめながら、

「本当に、私はまだここにいるのだろうか」と、そんなことばかり考えていました。

 

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