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薬局の呼び出し番号

 薬局に薬をもらいに行きました。

 すると入口に貼り紙があり呼び出し方法を変更しました番号でお呼びしますお名前は呼びませんなどと、わざわざ赤いマジックで強調してある。

 なるほどプライバシー保護というやつだろう。ありがたいではないか。

 待合室に腰を下ろし番号札を握りしめて待っていた。私の番号は八十七番。どこからどう見ても八十七番である。呼ばれるときは「八十七番の方」と澄ました声が響くはずだ。私は内心すでに舞台俳優のように登場の瞬間を思い描き深呼吸すらしていた。

 ところが不意に薬剤師が叫んだ。「SALTさん!」。

……誰だ、それは。いや私である。私は思わずギャグ漫画のオチのようにズッコケそうになった。番号で呼ぶのではなかったのか。私の番号八十七番は空気と化し実名だけが薬局中に轟いたのである。

 その瞬間、待合室の人々の視線が一斉に私に突き刺さった。(ような気がした)まるで罪人が召し出される瞬間のようだ。私は慌てて立ち上がり「あ、はい私がSALTです」

 番号制度は一体どこへ行ったのか。薬局の未来志向は私ひとりを晒し者にするための方便だったのか。

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