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美味しいものは心の支え

 透析を受けながら、この身は日々終わりに近づいていく。食欲も失せ口にするものすべてに淡い味わいしか感じられない。

 人生とは、とかく理不尽なものだと思う。

食欲というのは人間にとって大いなる喜びの源泉のひとつである。しかし、その源泉がいずれは命を奪ってしまうこともあるのだ。

 この世には、常に相反するものが共存している。

それが現実である。そして、この生を生き抜くうえで、人は常にその相反するものをバランス良く調整していかなければならない。

 私にも食欲をそそるものがある。

それはパンケーキだ。香ばしく焼き上がった表面と、その華やかな香り、甘美な味わい、滑らかな舌触りには誰もが心を奪われるに違いない。

口に含んだ瞬間に何かを得たような気がする。

 透析患者にとって美味しい食事こそが生を繋ぐための希望であり喜びである。

しかし現実にはカロリーや糖分、脂肪分に気を配らなければならない。透析患者にとつては、塩分やカリウム、リンなどの制限もある。

だが、それでも美味しいものを食べたいと思う。美味しいものがあるということは楽しみであり希望なのだ。

 透析患者であっても美味しいものを楽しむことは命を繋ぐために必要なことだ。

そう、時には楽しみを求めることこそが、生きる力なのだ。

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