第十一幕 鬼を見た日
司「……うぅ、頭が割れそう……」
左之助「ほら、水だ。飲め」
司「ありがと……ん? 左之助が……五人……」
左之助「いや、一人だ」
司「違うよ、そっちにも、あっちにも……全部左之助……」
左之助「俺が五人もいたら世の中滅ぶぞ」
司「……それは嫌だ……でも、ちょっと面白いかも……」
左之助「何が面白いんだよ」
司「一人くらい嫁にしてやってもいい……」
左之助「遠慮しとく。お前今、完全に酔ってるな」
司「もう酔ってない、二日酔い……」
左之助「やれやれ、まったく……。ほら、もうちょい横になれ」
司「やさしい左之助は……三番目の左之助だ……」
左之助「だから一人だって!」
司「……うるさいな、五人で静かにしてて……」
左之助「……はいはい、しばらく黙っとくから寝とけ」
――二日酔いの訪問者――
(司視点)
午前もずいぶん過ぎて、陽射しが道場の畳に斜めに射し込んでいた。
私はその眩しさを避けるように、道場の隅で頭を抱えてうずくまっていた。
頭がガンガンする。口の中が妙に苦い。
――昨夜、あの樹と飲んだ酒のせいだ。
やけになって勝負だ勝負だと飲み続けたあげく、何杯目かはとうに数えていない。
(……最悪。もうしばらく酒は飲みたくない)
襖の向こうから、やたらと元気のいい声が聞こえてきた。
「司! おるね!? 出てきぃや!」
耳に響く、あの声。
しぶしぶ立ち上がって襖を開けると、薄桃色の光に目を細めながら、そこには樹が立っていた。
案の定、樹も顔がひどい。
髪は乱れ、目元はすっかり寝不足のまま、しかも明らかに酒臭い。
けれど、その手には立派な手土産――干物の詰め合わせがぶら下がっている。
「おい、二人とも……もうちょっと身なり整えて来い。あきれた奴らだな」
背後から低い声がした。
見上げると、黒い着流しに身を包んだ大男が腕を組んでいる。
髪はきっちり後ろでまとめ、目つきは鋭いが、その一方でどこか達観した静けさがある。
――芹沢鴨。
私の知識の中で、最も危険で、最も謎めいた名前。
(……本当に来るとは思わなかった。あれが、芹沢鴨)
「先生、お待たせしました。あいつが司。昨日の剣士ばい」
樹が誇らしげに私を指し示す。
芹沢はちらりと私を見下ろし、鼻を鳴らした。
「……まったく、夜遊びして二日酔いか。女らしくもないが、まあ良い。樹、礼を失するなよ」
「先生が礼儀を言うとは……はっはっ、うっ……」
樹は返事をしようとして、途端に頭を押さえた。どうやら私よりひどい二日酔いらしい。
そのまま芹沢にこめかみをこづかれ、「ちゃんと挨拶せぇ」とたしなめられる。
私は思わずくすっと笑ってしまった。
その瞬間、樹も私を見て、弱々しく笑い返した。
「……で、司、立ち合い、今日で良か?」
「無理。頭痛くて動けない。明日にして」
「ふん、そんくらいで音を上げるとは……」
「樹もさっきから胃薬飲んでるじゃない。人のこと言えないよ」
「……はいはい、負け認めるわ」
樹は悔しそうに頬をふくらませるが、芹沢に「調子に乗るな」と頭を軽く叩かれ、しゅんとした。
「お二人がそんな様子では、立ち合いどころじゃなかろう」
芹沢はそう言いながらも、ぶっきらぼうな手つきで茶を淹れ始めた。
大きな手に似合わず、湯呑みを扱う仕草が驚くほど繊細だ。
私は内心驚いた。
私の知る芹沢鴨は、もっと乱暴で粗野な男――
だが今、目の前にいるのは、言葉少なながら、どこか礼儀正しく、理知的な男だった。
(……“悪人プロトコル”判定ができない。予測と違いすぎる)
目の前で茶を注がれると、なんだか負けたような気になる。
私は、手元で湯呑みをぐるりと回しながら、芹沢の観察を続けていた。
「で、司。あんた、先生の名前、どうして知ってたと?」
樹が問いかけてくる。
私は「本で読んだ」とか「うちの道場でも噂は聞く」とか、咄嗟に取り繕った。
しかし、樹の目は鋭く、疑いを解いていない。
(……隠し事は苦手だ)
芹沢も、じっと私を見つめていた。
まるで、こちらの心の内を見透かしているようだ。
「人の素性を探りたがるのは、お互いさまよ」
彼はふっと笑い、ぶっきらぼうに言い放った。
私と樹は、ほとんど同時に気を抜いた。
奇妙な安心感。
……二人とも、根っこが似ているのかもしれない。
「そういえば、司。昨日の約束、立ち合いの件――まだ忘れてないからな」
「明日、絶対勝つから」
「それはどうかな。あんたこそ覚悟しときなさい」
「ふふ……楽しみにしとくばい」
そんなふうに、またくだらない意地の張り合いが始まる。
樹は二日酔いでも私より上位に立とうとし、芹沢先生に「図に乗るな」とげんこつを落とされる。
私はそれを横目で見ながら、(本当に面白い人たちだ)と心の中で笑った。
「友達って、何だろうね」
ふと、私は呟いていた。
樹が、けげんそうに眉をひそめる。
「友達? ……んなもん、斬り合ってから考えればよかたい」
「剣でなければ、本当の関係になれない気がする」
「そうやね……。あんたとは、そうかも」
私はその言葉が、なぜか嬉しかった。
胸の奥に、チリチリとした期待が生まれる。
(この人とは、ずっと競い合っていたい)
(負けても、勝っても、関係が壊れない――そんな相手)
樹もまた、私の横顔をじっと見つめていた。
彼女の目には、私という存在を“試したい”“確かめたい”という欲望が隠しきれずに滲んでいる。
私は、心地よかった。
こんなふうに、誰かと「本気」で関わること自体が。
「司、明日はちゃんと手加減してくれよ?」
「それは無理。私、手加減とか、できないから」
二人で並んで笑った。
頭痛も、だるさも、少しだけ和らいでいた。
その傍らで、芹沢先生が二人のやりとりを見て、
「まったく……手のかかる女どもだ」と、ぼそりと呟く。
でも、その横顔はどこか柔らかかった。
――この日、私は「剣でなければ繋がれない」友というものの輪郭を、少しだけ掴んだ気がした。
――邂逅の剣舞――
(司視点)
翌朝。
すべてが、やけに鮮明だった。
二日酔いの霞も消え、体が驚くほど軽い。
試衛館の道場。
朝日が白木の床に反射して、細かい埃がきらきら舞っている。
私はその光の中で、木刀をしっかり握っていた。
「よぉし、始めるぞ!」
勇さんの声が、空気をきっぱりと裂く。
道場の端には門下生たち、山南さん、井上さん。
そして、土方さんまで腕を組んで壁際に立っている。
普段はおおらかな雰囲気が、今は静まり返っていた。
正面――樹が、まっすぐ私を見ている。
昨夜の酔っ払いはどこへやら、ピシッと髪を後ろで結い、凛とした表情で二本の木刀を持つ。
「二天一流、鈴木樹」
その宣言に、場の空気がぴんと張りつめた。
(へえ……武蔵の流派を?)
驚きと畏敬が道場に走るのを感じた。
樹はゆっくりと二本の木刀を構えた。右も左もまったく隙がない。
ただの威勢でもない。研ぎ澄まされた静けさ――ああ、この人、本当に強い。
「て、て、天然理心流……お、沖田司……っす!」
噛み噛みで名乗る私。
笑いが漏れた瞬間、勇さんが「バカ、しっかり言え!」と一喝。
一気に顔が熱くなる。
けれど、構えた瞬間――
道場の空気が、まるで水の中に変わるみたいに、重く冷たくなった。
(……女の子と、手合わせするのは、初めてだ。)
「――始めッ!」
(樹視点)
始まった。
右手の木刀、左手の木刀。
指は迷いなく柄を握っていた。
力まない、でも緩めない。どこまでも柔らかく、どこまでも鋭く。
――目の前、司が最短で間合いを詰めてくる。
あの独特の“刺突”。
一直線の、まるで空気ごと切り裂くような動き。
(――きた)
私は体を滑らせる。
受け流す。足を一歩引くと、司の突きが私の脇を紙一重で掠める。
そこで私は、逆に体を捻った。
二本目の木刀を振り下ろす――が、もう司はいない。
(速い)
気づいた時には、司の打ち込みが私の肩口に伸びていた。
咄嗟に下段の木刀で受け止める。
カンッ――!
小気味よい音が道場に響く。
(司視点)
なにこれ。
初めての感覚だった。
剣を振れば、樹の体が“いない”。
振り抜いた瞬間にはもう、そこには別の動きが待っている。
(これは、曲線……?)
脳内で全力で情報処理する。
樹の腕の角度、体の重心、足の向き――全部が直感的に分かる。
でも、分かっても反応が追いつかない。
だから、私も“最短”で体をねじ込む。
何度も、何度も、激しくぶつかる。
突き、打ち、払い、かわし――
まるで、完璧なパズルのピース同士が、互いを壊すようにぶつかり合う。
(樹視点)
司の突きが鋭い。
今まで戦った誰よりも、“考えている間”がない。
こっちが流す前に、そこへ突っ込んでくる。
それも、怖さがなく、ただ正確に、冷徹に。
(楽しい……)
無意識に笑みがこぼれていた。
上段から振り下ろし、下段に滑らせる。
だが司は、それすら見切ってくる。
「……!」
司の膝が、私の膝に触れる。
接触と同時に、すぐに体勢を崩しかけて――
すかさず左の木刀で打ち上げる。
が、すぐに司はその動きを予測して腕を引いた。
(反応が、速い。だが読みやすい)
(司視点)
(まだ、追いつける)
体が熱い。
汗が流れる。でも、全身の細胞が喜んでいる。
合理的に最適解を追いかけていたはずなのに――
今はただ、“もっとやりたい”という渇きだけが私を動かしている。
打ち、突き、体を預けて攻め込む。
樹は、どこまでも受け流していく。
流れる水みたいに、全部受け止めて、それでも逆流してくる。
刺す。
樹はかわす。
樹は斬る。
間合いを潰す。
そのすべてが――
ただ、ただ、“楽しかった”。
(バグ、だ)
脳内で、何かが警告を鳴らす。
「これは本来のプログラムではありません」
でも、無視した。今だけは、無視したかった。
(樹視点)
腕が、久しぶりにしびれる。
これは、本物だ。ここまでできるとは思わなかった。
会話だ。言葉でなく、剣で、体で交わす完璧な対話。
一合ごとに、司の“欲”が伝わる。
「もっとやれ」「もっと深くまで来い」と、無言で誘ってくる。
(負けるな、鈴木樹。あたしは最高の剣で最高の女だ)
体のすべてで答える。
二本の木刀を自在に操り、時に受け流し、時に叩きつける。
司の突きが、肩先をかすめる。
肘で押し返し、すぐに足で崩し返す。
どちらも一歩も引かない。
呼吸が激しくなる。
だが、苦しくない。
楽しくて、もっと――もっとやりたい。
(司視点)
(負けるもんか)
全身の筋肉をしならせて、ありったけの速さと重さで打ち込む。
樹も、今度はあえて受けずに、前に出てきた。
(……!)
お互いに一瞬、間合いを見切った。
(樹視点)
(ここだ)
右の木刀を司の肩口に、左の木刀を膝下に打ち込む。
だが――
司は、間一髪で体をひねり、右腕だけで木刀を振り上げた。
カンッ!
体がぶつかった。
(……楽しい)
思わず笑った。
樹も、口元で同じように笑っていた。
息が乱れている。でも、苦しくない。
どこまでも、もっと剣を交えたい。
「もう一度!」
「まだ終わらんよ!」
そう叫んで、もう一度踏み込む。
今まで、こんなに満たされたことはなかった。
「こっちこそ!」
木刀がぶつかる。音が跳ねる。
終わりなんていらない。
このまま永遠に続いてほしい。
司の剣が好きだと思った。
樹と戦う自分が――好きだと思った。
木刀がぶつかり合うたび、道場の空気は研ぎ澄まされていった。
誰も声を出さない。ただ見入っていた。
それはもう、剣術でも勝負でもなかった。
魂と魂の会話――圧倒的な“対等”だった。
息を荒げながら、二人の少女は、どこまでも戦い続けていた。
――紅と蒼、鬼の覚醒――
剣戟が始まって、すでに二時間が過ぎていた。
道場の白木には無数の足跡と打ち込みの痕が刻まれ、空気は汗と気のぶつかり合いで重く淀んでいる。
見守る門下生たちは、はじめこそ声を上げて応援していたが、いつの間にか一言も発さなくなっていた。
そこにあるのは、畏怖。そして、言い知れぬ期待だった。
主役は二人の少女――沖田司と鈴木樹。
ともに幼さの面影を残しながら、今や大人をも遥かに凌駕する剣の才覚を持つ。
その立ち合いは、もはや勝負の枠を超えていた。
魂と魂、意志と意志。
それぞれが持つ“鬼”が、呼応し合い、地の底から這い出しそうな空気が、道場に満ちていく。
司は木刀を握り、吐息を小さくついた。
額から汗が流れ、着物の下の肌を濡らす。
だが、その目はまだ爛々と燃えていた。
(おかしいな……こんなに、楽しいなんて)
心の奥で、プログラムが警鐘を鳴らしていた。
だが、無視できた。
“楽しい”。
“もっとやりたい”。
“もっと、強く、深く――”
樹も同じだった。
二本の木刀を持つ手は、微かに震えている。
だが、それは疲労ではない。
興奮。
ここにいる全員が感じ取っていた。
この二人だけが、今、世界の中心にいる。
再び、木刀と木刀がぶつかる。
ガキィン!
激しい音と共に、道場の空気が一段と研ぎ澄まされる。
その時、ふと、司の動きが変わった。
ほんの一瞬、表情が途切れる。
(……もし、ここで――)
“もし、この相手を、斬れたら”
“気持ちいいだろうな”
それは、これまでの司には存在しなかった嗜虐的な衝動だった。
己の中に眠る「鬼」の本能が、理性とプログラムの外から、首筋に牙をむく。
ゾッ、と、背筋に熱が走る。
司の瞳が、燃え上がるような深紅に染まった。
「……ッ!」
それに呼応するように、樹もまた、内なる闘争本能を解放した。
“この相手を斬る以外に道はない”
それは、剣の道を極める者だけが辿り着く、究極の答えだった。
樹の瞳が、凍てついた空のような蒼穹に染まる。
その瞬間、道場の空気が一変した。
門下生たちは、一斉に後ずさった。
永倉新八は、瞬時に剣を引き抜きかけたが、手が震えた。
左之助は、思わず無言で額の汗をぬぐう。
彼らが生きてきた中で、これほどの“殺気”を感じたことはなかった。
「な、なんだ、あの気配は……!」
「化け物か……?」
誰かが呟いた。だが誰も、止めようとはしない。
あまりの威圧に、動けなかった。
山南敬助は顔面蒼白になり、冷や汗を流しながら思わず座り込む。
井上源三郎も、ただ祈るように拳を握りしめていた。
そして――
近藤勇だけが、その危険を本能で察知した。
「いかん!!」
叫びながら、二人の間に割って入ろうと駆け出した。
が、その瞬間――
司と樹、二人の瞳から一気に色が抜けた。
鬼火のような紅も、氷原のような蒼も、すっと消え失せる。
二人の体から力が抜け、同時に糸が切れたように、その場に崩れ落ちた。
バタン――!
重い静寂が、道場を満たす。
司の木刀がころりと転がり、樹の二本の木刀も音を立てて床に落ちる。
誰も動けない。
誰も、声を発せられない。
しばらくして、ようやく山南が駆け寄り、二人の呼吸と脈を確かめた。
「生きている……意識は……戻っていませんが……」
近藤は、額に玉のような汗を浮かべ、二人の顔を順に覗き込んだ。
「おい、司……しっかりしろ。樹……大丈夫か?」
二人はしばらく荒い息をついて、まるで長い夢から覚めるように、ゆっくりと目を開けた。
最初に目覚めたのは樹だった。
蒼い瞳は、すでに元の色に戻っている。
続いて司も、重たげに瞼を上げた。
彼女の瞳にも、紅の気配はもうなかった。
一瞬だけ、二人の視線が交わる。
何かを確認し合うように、どちらともなくうっすらと笑みを浮かべた。
勝者はいない。
どちらも倒れ、どちらも生き残った。
しかし――
その間にしか生まれない、「理解」があった。
それは、言葉では説明できない。
鬼を見た者だけが知る、魂の深淵を覗き合った者同士の刻印。
その後の道場は、しばらく静まり返ったままだった。
門下生たちは何も言えず、ただ恐怖と畏敬の入り混じった視線で、二人の少女を見つめていた。
やがて近藤が場をまとめ、「今日はこれで終わりだ! 皆、解散!」と一喝した。
騒然とした空気の中、左之助は司の肩を軽く叩き、「無茶しすぎだ」と呟いた。
永倉も「どっちも人間じゃねぇ……」とつぶやく。
山南はしばらく黙ったあと、ぽつりと「恐ろしいものを見てしまった……」と苦笑した。
――この一戦が、何を意味するか。
それは、すぐには誰にも分からなかった。
だが、司は倒れたまま、ぼんやりと天井を仰いでいた。
さっきまで自分の中にあった“熱”。
斬りたい、壊したい、という抑えきれない衝動。
あれは、自分のものだったのか。
それとも、鬼に支配されていたのか。
(……私の中にも、鬼がいる)
司は初めて、その存在を「自覚」した。
その隣で、樹もまた、静かに呼吸を整えていた。
彼女もまた、鬼と対話し、その眼差しの奥で「恐怖」と「喜び」を隠しきれずにいた。
二人の間には、もう「ただの友達」や「ライバル」という言葉では片付けられない、得体の知れない絆が生まれていた。
同時に、道場の誰もが、この二人の未来を恐れた。
――この日の立ち合いは、誰にとっても忘れがたいものとなった。
だが、司と樹だけは、もうすでに「次」を見据えていた。
魂が、互いの深淵に触れた者同士として。
この日から、二人の物語は本当の意味で――始まったのだった。
司「……っ、ぜぇ、ぜぇ……」
樹「はぁ、はぁ……っ……」
司「お、おつかれ……。……ぜぇ、……きょうは……」
樹「っ、……な、なん……言いよっと……?」
司「え、……はぁ、……水……水……」
樹「うちも、……のど、からっから……」
司「……たぶん、……また、やろう……ぜぇ……」
樹「そ、そっちこそ……ま、負けんけん……」
司「……え? ……なに?」
樹「……あんた、こそ……何、言いよっと?」
司「……はぁ……もうだめ……寝る……」
樹「……うちも……今日は……負けとく……」
司「……あした……勝つ……」
樹「……夢の中で……やりよらんでね……」