第16話:風紀週間が始まったんだけど、透けてる俺も服装チェック対象なん?
修学旅行が終わって、久しぶりに戻ってきた日常。
と思いきや――
「本日より、風紀週間が始まりまーす!」
朝のHRで、大島先生が笑顔で宣言した。
「なぁにそれ!? まさかの“全校スカウトチェックウィーク”!?
いや俺、そもそもスカートもズボンも“実体ない”んだけど!?」
そう、風紀週間――
それは“生徒の服装や髪型などをきっちり見直す週”らしい。
「幽ヶ崎、お前もちゃんと制服着てるか見せて」
「いやだからさぁ!? 俺、服透けてるのよ!?
マネキンどころかホログラムなんよ!?」
隣の志乃がニコニコしながら言った。
「でも無念くん、いつも白シャツっぽく見えるから合格じゃない?」
「いやそれ**“霊圧の印象”で風紀判定しないで!?**
てか俺、季節関係なくずっと半袖なの気づいてる!?」
そして、風紀委員が教室に乗り込んできた。
新キャラ登場――風紀委員長・佐伯レイナ(さえき・れいな)
髪型:ストレート命
眉毛:一本線
語尾:「ですわ」系のドS判定マシーン
「あなた、スカートの丈が短いですわ!」
「ちょ、俺!? いや俺ズボンだし透けてるし、てか今“あなた”って誰見てた!?」
「校則にはこう記載されてます。
“全生徒は品位ある服装を心がけること”」
「俺、服の品位以前に“実体”がないのよ!!!
幽霊のファッション規定って何!?」
他のクラスメイトも混乱。
「無念、いつも制服一緒だよね?」
「いや、服持ってないからな?」
「それ校則違反じゃね!?」
「え、幽霊にもドレスコードあるの!?」
そして最大の事件。
佐伯委員長:「風紀違反の幽霊は、速やかに反省文を提出すること!」
「反省文てなにィィィィィィィ!!??
書けねぇよ! ペン持てねぇよ! 紙すら透けるよ!!
俺の“存在感”にだけ罰則課すのやめてくれぇぇぇ!!!」
ちなみに灰島は黒靴を履いていないと指摘され、
「俺、靴下に“黒い気持ち”を込めてきてるので」
と言って魂の黒さで合格になった。
なんで通るんだよそれ。
無念、結局“風紀指導予備軍”として書類上カウントされる。
「名前あるだけで除霊対象みたいな扱い、やめてくれ!!
俺、見た目で損してる最たる存在なんだが!?」
こうして、修学旅行の疲れを癒やすはずの週は――
クラス全員で“幽霊にも校則適用するのか否か”論争に明け暮れたのであった。
次回――
幽霊、はじめて「心がちょっと動いた」日。
シリーズ初の“感情寄せ”エピソード、始まります。




