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事故とは互いにとって大抵不幸なものである  作者: JUN


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21/22

フラッグを狙え!

 相手は丘の上で旗を立てていたが、死亡で退場したのが4人、攻撃を喰らっているのが3人いた。

「ほう。そっちは全員無傷?一体どんな手を使ったんだ?」

「フフン。秘密や」

「興味深い」

「・・・隊長。ちょっと偉そうに、何か見栄きって、ほら」

「ええ?そう言われてもなあ」

「チッ。腕組みして。そう。

 会いたかったよ、ヤマト――じゃない、騎士団の諸君」

 作り声で菜子がアテレコしてみる。

「反応なしかい!」

「うわ、ダダ滑りやん!」

「残り時間は10分か。このままやったら、人数の多く残ってるこっちの勝ちやな」

「させると思うか?」

 敵の無傷の男が、そう言って笑い、いきなり突進して来た。

 その剣と打ち合うのは、ルウム兄だ。ルウム弟は、サポートの隙を窺っている。

「行けえ!」

 2番目に強そうなのは、ジーンが受け、ミスラがサブに付いた。皆練習用の模擬刀だが、迫力は本物だ。

 この敵2人は本当に強そうだ。

 残る2人も、他の2人に比べると普通という感じだが、十分強いのはわかる。

「卑怯な手はもう使えないし」

「ロレイン、卑怯ちゃう。頭脳プレイや」

「ようし。私が突っ込んで来よう」

「待て、待て、待て。

 そやなあ。皆向こうは剣か」

「何か、浮かんだんか、真矢」

「まあな。

 ロレイン。飛び道具はあかんでも、飛ぶんはかまへんよな」

「え?そりゃあ、ジャンプは禁止じゃないけど?」

「じゃあな」

 ゴニョゴニョゴニョ。

「わかった。行こか」

「では。

 特務隊三連星!ガンダムネタ!」

 こちらに近い方の敵に、向く。そして徐にロレインはしゃがむと、手のひらの上に菜子を乗せ、そちらにぶん投げた。

 ひらひらと上着の裾を広げながら菜子が飛んで行く。

「隊長をいじめる悪い人」

 敵は剣を突き出して来るが、菜子が十手でガッチリと挟んで動かせない。

 と、その後ろから近付いていた真矢が、血のりをドパアッと垂らして笑う。

「ゲッ!?」

 流石にびっくりしたらしい。

「赤いのは性能が3倍やねん」

 攻撃を3発入れると、敵は瀕死になった。

 そこへ、フードを被ったレスリが迫る。

「死ぬぜえ。俺を見た者は、皆死ぬぜえ!」

「うぎゃああ!!」

 そして、そいつは死んだ。

「よっしゃあ!」

 レスリも嬉しそうだ。

「レスリにしては長いセリフやのに、ようやった!」

 敵2人とやり合う4人は善戦しているようだが、 どうも、隊長の相手のボスっぽいのが強そうだ。

「旗、取ろか」

 敵の旗の方を見ると、そいつはもう瀕死で、一発でアウトになりそうだ。

「ロレイン、やっちゃって」

「おお!」

「――!」

 ロレインは嬉々として突撃して行った。

「とったどーっ!!」

 そして、終了のサイレンが鳴る。

「まさかの伏兵だったな」

 苦笑しながら、ボスっぽい人とジーンが握手をした。

 そして、特務隊のメンバーは、王子の前に並んだ。

「おめでとう。

 いやあ、何て言うか・・・物凄く馴染んで生き生きとしてたね。逞しいねえ、異世界の、日本人は」

「はあ。どうも・・・」

 ジーンは困ったような顔をしている。

 そこで、言っておく。

「日本人がというより、大阪人やからとちゃうかな」

「大阪のおばちゃんは、世界最強のリーサルウェポンやからなあ」

「あはははは!」

 トレイス王子は朗らかに笑いだした。




 

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