掌編:全力描写テスト
それは、双子の霊峰である。柔らかぬくもりと、育むゆえの母性を備えている。故に、美しくそして、優しさも感じる。だが、その双子の霊峰間にある谷間はなお深く、ぬくもりを帯びてなおもそこで息もできずそのあまりの苦しさに逃げ出すものも後を絶たない。
それは、それが自然な形であるがゆえの厳しさだろうか。いや、そうに違いないのだ。それは、多くの男たちの夢を受け止め、そして、あるいはそのうちに溜め込み、生まれたばかりの小さな命への慈愛へと変化させる。
それには、様々な彩がある。その尾根がまるで雪のような純白のもの、そしてその山頂が美しい桜色のもの。あるいは、大自然が育んだかのような小麦色のもの。黒いものや、あるいはそこに青や赤のほのかな彩を持つもの。様々である。
それは、山頂ですらそうだ。火山のような、雄々しい黒示すもの。春を思わせる、桜の色。大地のような、茶褐色でその大自然的美しさを示すもの。
形ですら様々ある、その山頂は全て一様ではない。山頂に帽子をかぶったような綺麗な円筒形の突起を持つもの。あるいは、カルデアのように先端が平らなもの。だが、総じて言えるのは、そのうちに生命を育む命のめぐみが脈動していることである。
山の尾根の形ですら様々だ、対照的であったり、少し崩れていたり。老いた山ほど、崩れているもは多い。若い山ほど、硬い大地をもつものは多い。
全てが、それは、その持ち主のぬくもりの象徴である。包み込む優しさの象徴である。若く、小さくあってなおも、懸命に人を癒さんとするその有り様は微笑ましくすら思えるだろう。
だが、欲望に駆られ、それを歪に歪めてしまうものも多い。そんなことをすれば、山はあっという間に形を崩してしまうだろう。
優しく、共に有ることを決めるものいる。それは、その山を大きく高く育むだろう。
時に聖句であり、時に欲望の響きであるその言葉を今ここに刻もう。
双子の霊峰、その名はおっぱいである。
文字数ぴったりで作者は困惑しています。