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武器新調

カルマといる時間はとても楽しい。ついつい家にとまっても良いという事を言ってしまったけれど後悔はしていない。今はゴブリン3体を討伐した帰り道。


「ギルドカウンターにドロップ品を渡せば報酬が貰えるよ」


カルマにそう伝える。その後に、武器を新調する約束をしている。心の中では、とても嬉しい。顔には出ていないはず…。そう思っていると、いきなりカルマに声をかけられた。


「クラネルは、冒険者として何年目なんだ?」


「ええっと、まだ半年位だよ」


いきなりすぎて、声が裏返ってしまった。

カルマと一緒にいるとドキドキしてしまう。(これってカルマのことが好きだからなのかなぁ?いや、一緒にいるのが楽しいだけだよ。うん、きっとそうだよね)

と、自問自答する。そろそろ、町が見えてくるはずだ。


ーバルルンの町ー

クラネルに教えてもらったようにギルドカウンターに、戦利品を渡すと報酬が貰えた。なぜか、この世界の通貨は円のようだ。まー、その方が分かりやすくて良いのだが少し気になる。なぜ、円なんだ?

考えるだけ無駄だろうから考えないことにする。それより、早く武器屋に行こう。


「武器屋ってどこにあるんだ?」


聞いても返事が返ってこない。クラネルの方を向くと、難しい顔をしたクラネルがいた。

じっと見ていると、不意にクラネルがこちらを向いた。


「ええっ?何か言った?」


考えごとの邪魔をしてしまったかな?と思いつつもう一度聞いてみた。今度は、ちゃんと返事が返ってきた。もう少し向こうにある、階段を下りた所に武器屋と鍛冶屋があるそうだ。今回は、新しく買うので武器屋の方に行く。この世界に来た時は片手剣が良かったのだが、ナイフに慣れてしまったのでこれからもナイフを使っていこうと思う。


ー武器屋ー

「いらっしゃい」


と、店主の声が店内に響く。ナイフを見せて欲しいと頼むと、店の奥に消えてしまった。

その間に、ガラス戸の向こうにある武器を眺めてみる。どれも光沢が綺麗で、輝いている。ただ、値段が高い。この値段だと、日本では多少高めの一軒家と車が1台買えるレベルだ。ゴブリンを倒しただけなら、そんな物は当然買うことが出来ない。5分後にナイフが大量に入っている箱を持って帰ってきた。箱を覗いてみると、ガラス戸の向こうのとは比べ物にならない程のガラクタばかりだ。今の防具を見てこれを持ってきたのだろう。早いとこ、防具も買わなければ初心者扱いされてしまうと思いつつ買うものを選ぶ。


それぞれの人には、属性というものが存在する。属性は、最初に選ぶ事が出来る。クラネルの場合だと火だ。その他に普通の人で主要な物は風、水である。光や闇は、特殊な人しか選ばない。光は、魔法使いが主要で、闇は、人ではなく悪魔などのネクロ系のモンスターが主要だ。その他にも、上位属性やEX属性がある。上位属性は、火の場合だと、獄炎。水の場合だと清流などである。そしてEX属性とは、一部の人にだけなんらかの条件で現れる属性である。この属性も考慮して、武器を選ぶ必要がある。俺の場合だと今の所水だ。なら、青色が良いらしい。そういうわけで、うっすらと青みがあるナイフにしておいた。名前は、見た目通り《ブルーナイフ》だ。これからお世話になるので、大切に使おうと心の中で思う。


「お待たせ、クラネル」


扉の向こうには、クラネルが待っていてくれていた。


「それじゃあそろそろ、帰ろうか」


「うん!」


とクラネルが言う。気づけばそろそろ、夕陽が向こうの山の頂に差し掛かる所だ。



仲良く並んで歩く、2人の背中を真っ赤な夕陽が照らす。

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