揚げ餅
きな粉餅食べたさに冷凍庫から餅を引っ張り出したあと、しまい忘れて解凍されてしまった残りの餅。
ちょっと考えてから、揚げ餅の存在を思い出した。
一口サイズに切って、小さなフライパンに油をひいて。
そこへ切った餅をざらざら入れたらあとは待つだけ。
焼いたときみたいに膨らまないのを焦げ目を頼りににひっくり返すと箸先に餅がくっついた。
揚がった餅の油を切ってる間に大根おろしを作る。少し汁を切ったらめんつゆを混ぜて、こっちは完成。
丸い皿に大根おろしをちょっと引いて、その上に揚げ餅を並べて、更に大根おろしをかけたら。
「いただきます」
かりかり音が鳴る一方で歯に餅がつく。熱々の合間に冷たい大根おろしが意外に辛い。
さて。
美味しく食べたら後片付けの時間が待っている。皿洗いは嫌いではないけど、困ったことが一つあった。
箸である。
揚げるとき餅に刺さってしまった箸先に、小さな団子が出来ていた。
これがなかなか取りにくい。
爪で何とか外したが、揚げ餅はたまになら食べたい一品だと思った。