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【完結済】ンディアナガル殲記  作者: 馬頭鬼
底の浅さを露呈するだけの解説
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底の浅さを露呈するだけの解説 その2(三期・四期)


~ 疫殺の朽腐林 ~



 そうして、二期を書き上げた私にまたしても訪れたのは、次の世界をどうやって書こうという課題でした。

 ……いや、もう、本当に、二期が色々と偶然の一致で上手く作れ過ぎたために、世界観を構築するだけで絶望的な思いがしたものです。

 実際、大まかなプロットなんて30分から一時間の通勤時間で組み立てる私が、二週間弱も引っ張ってますからね、ここ。

 結局、思いついたのはダークソ○ルの病み村とデモンズソ○ル腐れ谷の疫病の沼を完全にパクる……げふげふ、リスペクトする手段でした。

 ……いや、まぁ、それは冗談として。

 正直に言うと、この頃にるろ○に剣心作者の何かのを読んでいた頃、アメコミの黙示録の四騎士が云々という描写があり(完全にうろ覚え、違うかもしれない)、その四騎士の名前が「戦争」「死」「飢餓」「疫病」。

 ちょうど、一期の塩が死の象徴と位置付けていたこともあり、二期は喰らい尽くす蟲を飢餓と言えないこともないことから、どうせだったら残りの二柱の破壊神をコレで行こうと考え……この世界のを疫病、次の世界のを戦争にしようと思いついたのが実際のところです。

 まぁ、そう思いついたからこそ、病み村の雰囲気を取り入れたのだから、最初の冗談ってのは丸っきり嘘でもなかったりしますが。

 

 ついでに世界樹の何とかってゲームが話題になってたので、それを混ぜ合わせ……

 だけど、たったのそれだけじゃ流石にインパクトが弱くて二期には敵わないよなぁと悩むこと三日ほど。

 不意に思いついたのは、「世界樹の上の端に浮島が引っかかってる、ラピュタ的な設定にしよう」でした。

 尤も、この案は書き進めている内にボツになりましたが……上空に別の世界があって、双子の神がいる設定にしようというのは生き残ってます。


 次に考えたのは、殺し方です。

 どうせ疫病の沼を作るんだから、疫病で殺そう。

 んで、次の上空世界の人々は、墜落させて串刺しにして殺そう。

 この二つがダブルで思いついたので、採用し……この三期では疫病をもたらす雑魚を串刺しにして殺し尽くし、棘が延々と残っているラストにする必要が出来ました。

 この頃に出来た設定の一つが、堕修羅です。

 上から落ちてきた異能者が、過去にいた設定とした……と思いついた筈です。

 (六年も前なので、実のところ記憶があやふや)


 後は進めるだけです。

 どうせだったら、世界樹……もとい聖樹を奪い合う部族間対立をして、その両者の言い分を聞こうと思いついたのは、一期で片方の部族にしか味方しなかった、片方の正義ばかりを口にしたことが心残りだったから、でした。

 ちょうど、「転移の際に権能の一部を捨ててくる」という二期で適当に思いついた設定の中で、最終期に向けて地球を滅ぼす必要があり(この頃、アレは六期の予定でした)……その前ふりとして「人に取りつく蟲」の設定を思いついたので、三期プロローグで匂わせた一方、その伏線として蟲の権能が人に取り憑くシナリオが必要となりました。

 まぁ、その蟲の所為で聖樹を追い出されるという設定は簡単に思いつくことが出来ましたが……まさかヒロインよりも蟲ちゃんの健気さが評価されるとは、私が予想もしない事態でしたよ、ええ。


 こうして固まらぬプロットのままでも、それなりに書き進めていた頃。

 某所にて創作仲間とチャットのやり取りをしていたのですが、「格好良い武器で思いつくものは?」とこの世界で振るう武器が思いつかずに聞いたことがありました。

 その答えは「狼牙棒」という世界観にそぐわない中華風の武器でして……どうせなら、上の世界は中華風で、その武器が落ちてきた堕修羅の武器であるという設定を植え込もうと、閃きの末の適当な伏線を未だに覚えております。

 

 ただし、今回は自分から殺してしまうと二期とダブるので、部族間対立を解消したけれど、仲たがいに辟易した主人公が、聖樹を叩き切って蚊に襲われて世界が終わり。

 腐神を串刺しにして殺して終わる。

 四期を意識した世界の終わりは、読者さんに驚いてもらえるかなぁとワクワクして配置したものでした。

 ……言うほどは驚いた感想来ませんでしたが。


 そして、この三期でも丸一年と一か月。

 完全に一か月で一つの世界は何処へ行ってしまったのかと当時の自分を小一時間ほど問い詰めたい衝動に駆られるほど、計画性の無さが浮き彫りになってきます。


 この世界の最終的なテーマはドラえ○んの名台詞「正義の反対は別の正義」でした。

 どっちにしろ生にしがみつく人々の醜さと怨恨を捨てられない人間性に嫌気が刺すラストは、まぁ、主人公の頭が悪いという決定的な烙印を押される羽目になった訳ですが。

 ……まぁ、確かにそう賢くはないですね。

 ちなみに、一期では「神の企みで」二期では「自分の意思で」世界を滅ぼした訳ですから、この三期では「思わぬ結果の滅亡」という変化球を放ってみた訳ですが。

 その所為でンさんの知能指数が低いという印象がかなり根強くなってしまったのでした。



~ 刺殺の浮島 ~


 この世界は、実のところ非常に簡単でした。

 殺し方が決まっている、中華風の空飛ぶ島という世界観が決まっている、そして戦争というモチーフが決まっている。

 そして、なろう上では成り上がり物が流行っていたこともあり、私もそういうのを書いてみようと決意した時点で、大まかな流れは決まりました。

 折角だから、一番の底辺職である農奴から初めて、でも最初から後宮を持たせてやろうと、餓鬼共を配置し……メインヒロインの鈴を追加。

 ちょうど鈴カステラ食べていたので、名前も簡単に決まったのを覚えております。


 この世界を書いている辺りで最終回を意識し始めました。

 当初六期、というか最終世界の予定だった地球地下世界を五期に持ってきて、六期はこれまでの要素を詰め込んだ形にしようと……ろくに考えずに決めてしまったものです。

 正確には、五期世界がどれもこれも今一つで……今までの四つの世界のように壮大な形のを描き切れないという諦めから、五期で終わりを持ってきて、六期はほぼ今までのツケを払う形にしようと決めました。


 そんな未来の改変しつつも、この四期……浮遊世界を書き続けていた訳ですが。

 一年六か月……18か月も続けた割には全然記憶がないんです。

 恐らく、ろくに苦労せず……何も考えずに書き続けられたから、でしょう。

 今のクソ忙しい部署に異動になったのも、腐泥辺りからだったので……いや、あまり関係ないか。


 ……実際、楽に書けたんですよね、この世界。


 戦えば勝ってしまうのが分かっているため、足手まといとして子供たちをひっつけた訳ですが……正直、鈴だけが落下死亡と決めていたんですが、残りの子供たちは特に設定もしていなかったため、ただのカウントダウン扱いになってしまったのは少しだけ後悔しております。

 もうちょい掘り下げられれば……もっと読み手にダメージがががが。

 兎に角、展開に悩むことなく続きを書き進め、戦闘シーンも書き慣れた合戦や武器格闘モノなので苦労もなく……実は一番苦労したのが中国語のふりがなという。

 しかもグーグル先生の耳コピーだったので、かなり怪しい代物になったのですが、それも味だと思ってます、ええ。

 

 そうして物語を書いている最中にちょっとだけ意識したのは、鬼畜王ラ○ス。

 アレ、のんびり戦略を進めて行ったら魔人軍が攻めてきてぼっろぼろになってしまう訳ですが……一周目では酷い目に遭いましたよ、ええ。

 閑話休題(それはさておき)

 兎に角、无命公主の軍がそれであって……統一に時間をかけたら詰んでいる雰囲気を出そうと、途中からそんな空気をはめ込んだ思い出が載っております。


 個人的にこの世界で書きたかったテーマは、「弱者は必ずしも善良ではない」というラストで創造神に説教されるところ、でしょうか。

 当たり前ですが、誰しもが生きるために必死でもがいている世界ですから、善良では生き切れないのですけれど……どうも現代社会に生きる我々は、弱者を美しいものと見做す妙な悪癖があり、それを描いて見たくなったのです。

 そのため、この浮島世界は暴力を基準とした徹底的な階級社会とし、最下層の子供と最強の主人公が出世していく構図を配置しております。

 そして、そのテーマを直視できなくなったがために、今回の世界滅亡の動機は「現実逃避」なのです。

 実は浮島破壊からの刺殺は書く前から決まっていたので、この時の動機が上手く繋がるか不安でしたが……思ったよりも上手く書けたと満足したのを覚えております。




~ 肆・伍間章 ~


 この解説は本文内で書いているので省略で。




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