表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
舞姫の眷属  作者: 拓里
2/3

1 章  召 還

初めまして。作者の拓里と申します。


序章の段階で3件もお気に入り登録、驚きました・・・そして有難う御座います

私は超初心者ではありますが、楽しく読める小説が書ければいいな~


解かりにくい文章、誤字脱字も多々あろうかと思いますが、大きなお心で読んで

いただければ幸いです。


1 章  召 還


眩いばかりの光が、消えていくと辺りの景色は一変していた。先ほどまでは夜だったのに、今は太陽が頭上近くまで昇っている。

舞は、辺りをキョロキョロしながら



「兄様、ここは何処でしょう??」


俺達は今、湖のほとりにある雑木林の中にしゃがみ込んでいる状態である。

俺は、立ち上がりながら


「何処だと思う?舞?」


「ん~と 異世界だね。此処は」


「何故そう思う?」


「もちろん『感』」



流石です舞ちゃん。感で其処まで言い切れる人はあなただけです。… …

だが強ち間違ってないと思う。

今まで居た場所が夜8時、此処は太陽の位置からすると朝10時前後、時差14時間

だとすると、アメリカ辺りてのもあるが、アメリカなら態々

召還なんて面倒な事をしなくても電話の1本もすれば済む。

声の主は、最後に私達の世界 と言っていた

俺達のいた世界で、世界規模の異変があれば俺も気づく筈だし

それに・・・


「舞、気づいているか?」


「はい、瘴気ですね。これは」


「まだ薄い瘴気だが、浴び続けれは、人も動物も正気では居られなくなるな」


「プップップゥ~」


「???」


「兄様面白い~ 瘴気と正気 流石です~」


「… …」



まったく緊張感のない舞であった。



もういいや俺 帰る。


「舞、もう帰りたいんだが… …」


「ダメです。私と兄様の力があれば帰ることも出来ると思いますが、まだあの声の主に会ってません。」


「じぁ~俺だけでも帰して」



え~てな顔で俺を見上げ、私を1人にするの? か弱い少女を異世界に置いて帰るの?的な事を、瞳をウルウルさせながら

訴えてきやがるこの娘… …              チクショウ カワイイジァネイカ



「はいはい 居ます。いえいえ居させて下さい。これでいいか」



舞はニカッと微笑み



「仕方ないな~居させてあげる~」


「… …」


「だが舞。俺達は、あの声の主に会っても何も出来ないぞ。舞も知ってるはずだが、

我が水流園一派は守護する者以外は、『不介入』の掟がある。

そして守護する者を決れるのは、当主様のみ。」


「知ってます。ですがここは異世界?当主(お母様)は、いない。ならば次期当主(?)の私が決めればいいのです。」


「それは屁理屈かと」


「屁理屈も、ごり押しすれば道理なり by舞」



左手を腰に当て、白い歯を見せニカッと笑いながら、俺に向けて右手を突き出し、

Ⅴサイン!


ああ頭が痛くなってきた… … 帰りたい





こちらに来てから舞の様子が何か変だ。陽気?弾けてる?

いやぶっ飛んでるとでも言うのか

向こうに居た時も多少はその傾向もありはしたが、明らかに様子が違う。

舞に聞いてみると… …


「え~とね。親に許されない二人が、手に手を取って家を飛び出し、逃避行の末、異世界に迷い込み苦難を乗り越え、幸せにな・・・」


「ちょい待て、何の話をしている?」


「さっき見た予知夢」


「… …まだ寝てないし、舞にそんな能力はない。」


「むぐぅ・・」


「で、舞。真意は?」




舞は肩を落とし、頭を垂れ小さな声で語りだした。



「私は、水流園家の嫡子に生まれ幼き頃から皆に

次期当主と言われ続けてきました。

 私は皆の望む通りの言葉遣いも、立ち振る舞いも行ってまいりました。

 それが決して嫌な訳ではありません。

 水流園家の嫡子に生まれた事は誇りに思いますし、皆に慕われている事は

嬉しく感じます。 ですがそれは本当の私ではないのです。

そして此処に転移された時、此処が異世界なら私を知る人は兄様しかいない

 ならば私は、水流園家の嫡子でもなく次期当主として振る舞わなくてもいい

 只の舞として、その姿を兄様に見てもらいたい、知ってほしい本当の私を… …

 たとえ其れがあの声の主に会うまでの僅かな時間だとしても… …

 そう想ってはダメでしょうか兄様」



舞の瞳がうっすらと光っている。

くそぅ、俺は、今まで舞の何を見ていた、何を知っていた。幼き頃より仕えていた俺は

水流園家の嫡子で次期当主、頭では大変だとは思っていたが、そんな生半可なものではなかった。

舞に圧し掛かってた重圧は・・・ ・・・

俺は自分自身に腹が立った、言い様のない怒りが込上げてくる。持って行く行き場のない怒り

俺は震える手を握り絞め、奥歯が折れそうなぐらい噛締め、地面を殴った。



「そう想ってはダメでしょうか… …兄様」


「舞、すまなかった。今まで気づいてやれなくて」


「いえ兄様には、良くして頂きました。兄様が居なければ今の私はありませんよ。」


「舞、お前の好きにすればいい。水流園家の嫡子で次期当主だろうと

只の舞だろうと、俺に執っては大切な舞だよ。」



(ありがとう。そして・・・・・・大好きです・・・ ・・・兄様)





「で、舞これからどうする?」


「え~と もう少し待つ? 声の主が探して来てくれるかな?」



待つのなら、俺は寝るとしよう。舞は近くを冒険すると言うが、ま、危険はないだろ。



「 オンバサラ、ヤキシヤウン 入式神見壱巻 川蝉」



俺は、二枚の護符を空に放り、言霊を唱えると二匹の『川蝉』に変化した。



「舞の護衛と、辺りの探索を頼む。人もしくは集落を探してくれ。」


「「畏まりました。主様」」



一匹は舞の上空を旋回し、一匹は上空を数回、旋回後、西の空へ飛んで行った。



俺は近くの岩の上に横たわり眼を閉じる。

俺は、夢を見始めた。思い出したくない、だが決して忘れらない過去。










 

次回は、過去編になります。二人の出会いから壮絶な経験・・・

うまく書けるとは思いませんが、気持ちが伝わる文章が書きたいです。


1章を読んで下さった皆様方。感謝です。有難う御座いました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ