ブラジル人こんにちわ
小さい頃のわたしは、わりかしアクティブだったとおもう。休日はもちろん、放課後も毎日海に泳ぎにいってた。
お気に入りのビーチがあって、そこは起きがけに開けるか迷うカーテンの隙間から指す光みたいに、眩しかった。そのビーチには桟橋があって、覗いた海からはブラジル人が挨拶をしてた。
そのビーチに沿ってホテルがある。柄シャツとカンカン帽がよく似合う、俗に言う『しまんちゅ』って言う、感じの人のいいおっちゃんとお嫁さん、そして、その息子でやっている、そんなホテルだ。
息子は漁師で真っ黒に焼けているが、父親にはまだまだ遠く及ばない。最近はよくボートに内地からの観光客を乗せたりしていて、そのお客さんに捕った魚を刺身にして出したりして、なかなか忙しいらしい。この島も自然遺産とやらになってから変わっていってしまっている気がする。だけど、もとから住んでいる『しまんちゅ』も変化しているのだから、僕ら後から来た余所者が口を出すべきではない。
ホテルはもうかれこれ三十年、私が生まれるより前から、このビーチと、雨、風、台風を共にしてきた。時には、倒木で部屋に穴が開くこともあった小さい頃それを手伝いに行ったことがあった。自然の力強さと島の人の温かさを感じた。
そんなホテルの夜は賑やかだ。日本各地から、時には海外から、ロック、ジャズ、レゲェ、様々なアーティストが集まり、毎日のようにライブをしていた。さすがにエミネムのような高速ラップをみたことはないが、ほぼ全てのジャンルのアーティスト集っていたと思う。そんな夜は、娯楽の少ない島民にとって数少ない楽しみの一つだった。
そこで初めて彼女と出会った。




