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捨てられ令嬢は、静かに幸せを取り返す  作者: ぷく


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2/15

何もない土地で

辺境領リュシア。


荒れた畑、壊れかけの建物、少ない住民。


「……ひどい場所ね」


でもエリスは、なぜか少しだけ安心した。


ここには、彼女を笑う貴族はいない。

噂も、蔑みもない。


あるのは――

働く人々と、静かな風だけ。


「私にできること……何かあるはず」


エリスは、母の遺した古い日記を読み返した。


そこには、こう書かれていた。


『土地は、愛情を注げば応えてくれる』


彼女は畑を耕し、井戸を整え、倉庫を修理した。


魔力は弱い。

けれど、細かい魔法を長時間使えるという、誰も気づかなかった才能があった。


・水を浄化する

・土を柔らかくする

・壊れた壁を少しずつ修復する


それを毎日続けた。



数週間後。


「……あれ?」


作物が、明らかに育っていた。


枯れていた土地が、少しずつ緑に変わっていく。


村人たちは驚いた。


「こんなに育つなんて…」

「領主様、すごい…」


エリスは初めて、誰かに感謝された。


「ありがとうございます」

「あなたが来てくれてよかった」


胸が、じんわりと温かくなる。


(……ここなら、生きていける)


小さな、小さなスカッと。


“捨てられた令嬢”が、

“必要とされる領主”になり始めた瞬間だった。


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