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黒のエリアにて…双頭の蛇が現れた!!

読んでくださってありがとうございます!!

 休憩をある程度とったということで今は黒エリアの捜索途中だ。

 空気感が緑エリアとは全く違う。なんというか禍々しい。

 学園生の実習ということもあり魔法を使う魔物はいないが、環境形成型や種属性によっては火や毒を吐いたり、幻覚を見せたりできるのはいるらしい。


「あっちの方向に行ってみましょう」

 レイラは先程から先陣を切って動いている。見ていて微笑ましく感じる笑顔を浮かべていて可愛い…でも場所とのギャップがすごい。


 ときおり進行方向に蔦やら何らかの植物?があってもレイラが瞬きする間にレイピアで切り開いていた。

 どんどん先へと進んでいく。


「…ずいぶんと奥深くまで来たんじゃない?」

「そうですね…」

 いつもと変わらないといった様子のエディ。薄く笑みを刻んだ顔はまだまだ余裕そうだ。


 まあ、もちろん私も怖気づいたりしているわけじゃない。

 全然余裕な遠足気分だ。


「あ」

 レイラが何かを捉えたみたいだ。瞬時に思考を切り替えレイラの視線の先を探る。


(かなり大きめの魔物だ)


 一体どんな魔物だろう。

 レイラのアイコンタクトに答えて首を縦に振る。

 レイラも頷き返し駆け出していった。


 数秒後何かが木々をなぎ倒すような音とともに、魔物の威嚇するような咆哮が聞こえた。

「ッシャアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」

 大きな影が私達を覆う。

 そこら辺の木々の三倍はありそうな大きな蛇型の魔物が姿を現した。


「わあ…」

「……」

 とりあえずとても大きい。

 首が2つあるようなのできっとバジリスクツインだろう。


 木から跳躍してレイラが宙を舞う。

 魔物目指して真っ直ぐ落ちていき、片方の瞳ともう片方の方の首を切りつけた。


 紫色の血を吹き出しながら怒り狂って尾をのたうつように地面に打ちつける。


 洗練された剣技に感嘆の声がもれる。

 きっとエディはレイラが剣を扱うのを見るのは初めてじゃないんだろう、と思いながら隣を伺う。

(…?)

 なぜかはわからないけど、エディは剣を鞘から抜いていた。

 こころなしか表情が強張っている気がする。


「キシャアアアアアアアアッッ!!!」

「……」

 魔物の怒りの咆哮に怯むことなくレイラが連撃を加えた。

 そしてまた跳躍し片方の首を落とした。鈍重な音が響く。

 すかさずレイラに噛みつこうとしたもう片方にレイラが短剣を投げた。


 一瞬魔物の反応が遅れた間に、木に着地しもう一度宙へと舞う。

 その姿があまりにもきれいで思わず息をのんだ。


 ザシュッー


 レイピアが一閃され、魔物の首が斜めにズレていく。

 同時にその大きな図体もゆっくりと倒れていった。

 再び、いや、先程よりも鈍重な音が森を揺らす。


緊張が溶けたように息を吐くレイラ。

かなりハイランクの魔物っぽいのでポイントも高いだろう。


レイラから預かっているカバンとともにレイラのもとに駆け寄る。


水晶をかざすと150Pと表示された。

「わあ、レイラが断トツ1位ですね!」

「流石黒エリアといったところですね」

レイラは謙虚にそういった。

なんていい子だ、と同意を求めるようにエディがいるであろう後ろを振り返る。


「…なんでそんなに離れているんです?」

「…気にしないでくれ」

絞り出したような声でエディが言う。


レイラの方を振り返る。

レイラも不思議そうな表情を浮かべていた。


束の間の静寂が場を支配する。


スーッとどこからか学園のゴーレムがやって来た。

えっこらせといってそうな感じで巨体を運ぼうとしている。


足りないなあとでも思ったのか増援がやって来た。

合計7体で一斉にバジリスクツインを持ち上げた。


その時エディの肩がビクついたのを私は見逃さなかった。


魔物が怖いというわけじゃないだろう。たとえそうだったとして、それを顔に出すことはなさそうに思える。


「ああ、なるほど…蛇ですか」

レイラが一人頷きながらそう言った。

…なるほど?確かに公式ファンブックにそんな記載があったような…


蛇なんて大体の人が苦手じゃない?って思ったことがある気がする。

私は平気だけども。


「蛇…よく見たら可愛いかもですよ?」

にこりと笑ってそう言ってみた。

エディは何を思ったのか後退りする。


後ろでは可愛いゴーレムたちがバジリスクツインを運び、それを可愛いレイラちゃんが微笑ましげに見ている。


「…遠慮しようかな」

明らかに引きつった王子様スマイルを浮かべエディが言う。なお、いまだに後退り中だ。

私が近づいた分下がっていく。


「意外ですね」

ピタッとエディに迫るのを止める。

「…ふっ、欠点のない人間なんてつまらないだけだよ」

なんか悟ったように言っているが…この状況じゃ格好つかないと思う。


「大丈夫ですよ。誰でも苦手なものはありますから」

レイラがフォローになるかどうか微妙なことを言った。

「私もニンジン苦手ですし」


うん。私の妹は今日も可愛い…。


どこに入れるか迷ったので…ちょっとした小噺。


「レイピアであんな太い首を落とせるなんてすごいですよね」

「いえ、そんな」

本当にレイラは謙虚だ。

褒められて嬉しいのか少し頬が赤い気がする。

「このレイピアはオリハルコンで出来ているんです」

「わあ」

オリハルコンと聞くといかにもファンタジーといった感じだ。

にこりと笑みを浮かべながらレイラの言葉に耳を傾ける。

「だからですかね?私が一突きするだけで魔物が粉砕されるんです」

ん?

理解が及ばず、思わずエディの方を見る。

エディは遥か遠い虚空を見つめてた。

「そ、うなんですね…」

「はい。今度お見せしますね!」

「はい」

私の妹は怒らせちゃいけないかもしれない…

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