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秘話①

ルキリスは少女が花に回復魔法をかけるのを見て驚いだ。

そして靄がかかったかのように今まで漠然としなかった記憶の一つを思い出す。


「お兄ちゃん!見て」

小さな妹が持ってきたのは昨夜自分が枯らしてしまった花だった。妹の見舞いにと用意したのに枯らしてしまって申し訳なく思っていた。

あれは一体何の見舞いだったか…。

「これ!私が元気にしたの!」

妹の声に手元を見るとその花は生き生きとかつての生気を取り戻していた。

驚いて声が出ない中、妹が泣きそうな声で告げる。

「これで、私家にいれるかな…」

「どうしたんだ?」

「この前大怪我しちゃったから、お父様もお母様も私をどこかに預けるって言ってたの…、」

そう言って涙ぐむ様子に俺は幼いながらも胸を痛めた。

「大丈夫。お兄ちゃんが守るからって父様と母様に言ってやる」

「本当!?」

安心したように微笑んだ妹。

しかし今ではもう二度と会えない。あの後すぐに病になり急死してしまった。突然過ぎてただ呆然とするしか出来なかった。


「すごいな…光魔法の使い手なのか」

そう口に出した時、令嬢の名前を聞いてないことを思い出した。

「そうだ、俺はルキリスだ」

少女も合点がいったように名を告げる。

「私は…ミイレです」

瞬間、少女と記憶の中の妹が重なった。

そうだ妹はこんな顔をしていた。

「…そうか、よろしくなミイレ」

俺は上手く笑えていただろうか。

「こちらこそ、よろしくお願いします」

返された満面の笑みを見て、取り敢えず俺はホッとした。




お兄ちゃんいい人です。(・∀・)

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