表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
借金令嬢は異世界でカフェを開きます【改訂版】  作者: 相内 充希


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/30

第24話 キャロルとリーア②

 予想外の質問に、今度はグレースが目を見開く番だ。


「いえ、まさか。いません」

「そう? よかったぁ」


 語尾にハートがつくように弾むキャロルの声。突然どうしたというのだろう?


「それじゃあ、金髪はお好き?」

「特に好きでも嫌いでもないです」

「じゃあじゃあ、冷たくて怖~いアイスブルーの目なんてどう? 目つきが悪いせいで怖いお顔とか」


 アイスブルーの目で思い浮かぶのはオズワルドだが、彼の目は優しいし、綺麗で温かい。だからキャロルの言う人物が誰を指しているのかさっぱりわからず、グレースは首を傾げた。


「さあ、どうでしょう。見てみないことには何とも言えませんが、アイスブルーの目は綺麗だと思います」


 その答えにキャロルは「まあ」と頬を染めた。


「あのね、グレースさんは今二十一歳でしょう」

「はい」

「叔父様はね、二十八歳なの。驚いた?」

「いえ、それくらいかと薄々思ってました」

「ええ、残念。驚く顔が見られると思ったのに」


 本気で残念がっているキャロルが可愛くて微笑むと、ココンとドアがノックされ、彼女の母親であるリーアが、「はいはい、そこまで」と言いながら入ってきた。


「怪我人を休ませなきゃダメじゃないか」


 そんなことを言いながらも、リーアの目には笑いが滲んでいる。


「勝手に入ってきてすまなかったね。モリーには許可をもらったんだけど」

「いえ、とんでもないです。ありがとうございます」


 まるで騎士のように凛々しいリーアに頭を下げると、慈愛にあふれた顔で「怖かったね」と言われ、ふいに涙が浮かぶ。

 怖かった。そう、震えるのを必死でこらえなければならないほど怖かった。

 しっかりしよう、頑張ろう戦おうと思っていたのに、周りの人たちの優しさに胸が震える。一人で立つことが難しくなりそうで困ってしまう。


 怖くないと強がっても、リーアたちは分かっているという風に微笑むだけだ。しかも、「しばらく護衛に何人か寄こすよ」と言われ慌てて首を振り、傷が痛んでうめいた。


「そんなに頭を振るから。大丈夫、女性だけにするけど、腕っぷしの強いのを厳選するから」

「でもそんな」


 確かに夜は怖い。あの男たちがまた来るかもしれない。でもそこまでしてもらう理由はないのだ。


「あー、レディ・グレース。この話はもう少し後にするつもりだったんだけど、これは礼の一つだと思ってくれ」


 リーアの言葉に戸惑う。


「あなたの考案した下着でキャロルは元気になっただろう。あれを私は今度事業展開するつもりなんだ」

「まあ!」


 新たなランジェリーショップが生まれることにグレースは顔を輝かせた。

 自然に健康な体をサポートする柔らかいコルセットや、体に合うブラやショーツ。それが簡単に手に入れば、世の女性たちに喜ばれるに違いない!


「だからこれから、色々なアイデアを提供してもらうことへの前払いってことでどうかな?」


 リーアがいたずらっぽい顔で右手を差し出すので、グレースはにっこり笑ってその手を握り返した。


「ではお言葉に甘えます。ありがとう、リーアさん!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] おおー! 着々と外堀が埋まっていくぅぅーー!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ