『コレヲ読ンデイル君ヘ』
『
これを読んでいる君へ
俺は、君達の時代から1000年先の未来の人間だ。
この時代の支配者は、ヒトでは無い─────獣だ。
約150年前に、突如として現れた、理を超えた獣達。通称、理外獣は、ヒトが途方も無い年月をかけて創りあげた文化や文明といったものを尽く破壊した。
あまりにも理不尽で、不合理で、不条理な出来事に、俺達は激しい憤りを感じた。
だが、それは一瞬の話だった。
すぐに俺達は分かったのだ。
今まで、自分達の事を万物の霊長と呼び。自惚れ、驕り、付け上がった人類に対する、理からの制裁だと。
しかし、黙って絶滅する程、ヒトという生き物は従順では無かった。
生──────────
』