結果と観客驚愕!!
見てくださってありがとうです。
「カイル、爪が甘い。知り合いだからって魔術師相手に躊躇してたら死ぬよ。君は懐ががら空き。僕が剣士なら、今頃死んでるよ。エディス王子は中々才能があると思うけど、魔術師を相手にしたことないでしょ。戸惑いと共に回避が遅すぎる。ジリ貧に持ち込まれると負けるよ。だから、君は懐が…がら空きだって!!!」
魔法で作った剣で一人を倒す。
「なっ!お前、剣も使えるのかよ!」
「魔術師を侮っていたら死ぬよ。」
今はただ防御に徹しているため、あちらはまだ、余裕だろう。けど、殿下には注意しないと。判断を誤れば確実に負ける。緑の魔方陣が発動されると、リーフカッターが敵に襲いかかる。
お陰でまた一人撃破だ。
「光よ、我が命に答えよ。目の前の敵に光の輝きを!ホーリー・フラッシュ!」
その場が一瞬でフラッシュによりなにも見えなくなる。敵の魔術師が発動させたようだ。
「あっ、おい!魔術師何してやがる!?」
どうやら、仲間にも効果を果たしているらしい。とてつもなく好都合だ。
「馬鹿なの?君達の所の魔術師。サラダイル王子は中々やるね。でも、魔術師のお前は甘いっ!」
「ぐあぁっ!?なっ、何故っ!」
「面倒だから魔術師は片付けておかないとね。」
光に乗じて二人を一気に戦闘不能に持ち込んだ。残るはカイルとサラダイル王子だ。
「ははっ…これは予想外。何で?光の中は何も見えない筈だけど。」
「そうだね。あの魔術師は馬鹿なのかな?仲間には反対魔法をかけておかないといけないのに。まぁ、お陰で減らせたけどね。」
「これが才能の差か……。面白い。本気でいかせてもらう!!」
突如、サラダイル王子の動きが早くなった。かわせないことはないが、隙をみせれば確実にやられる。
「くらえ!暗馬久斬座!」
サラダイル王子が剣を大きく振るうと、黒い馬が突っ込んできた。
「なっ!?防御壁が…?…っ!?」
まさかの防御壁が壊れた。
多少ダメージが入った。そして、ハッと気付いた。
「ラピス、もらったぞ!!」
後ろに、カイルがいた。
「なっ!?」
そしてその瞬間、同時にカイルは目を見開く。
「残念だね、カイル。こんな事もあろうかと魔方陣を仕込んでたんだ。」
大きな青の魔方陣が出現し、地面からとてつもない水流が押し寄せた。カイルとエディス王子は飲み込まれ、魔法を消すと周りに水しぶきがあがる。
「エディス殿下方が戦闘不能!!今までに見たことないような大きな魔方陣でした!!これは、魔法を知らない人から見ても素晴らしいものだとわかるでしょうっ!!!」
競技場は歓声に包まれる。
「カイル、大丈夫?」
魔法から解放されたカイルに駆け寄る。
「あっ……あぁ。驚いたな…まさか、あんなデカイ魔法が使えるとは…」
どうやら、意識はあるみたいだ。
「ほんとだよ…仕留めたと思ったのに、こんなの予想外。流石、神聖大帝国の王子だね。完敗だよ。」
サラダイル王子は降参ポーズで手をふらふらと動かしている。
「それは、どうも。まぁ、切り札にカイルを使ってくるのは予想外だったけど…魔術師相手に結構いけたほうじゃない?魔方陣仕込んでなかったら負けてたし。」
「それは、どうも。何だか嬉しくないけどね。まぁ、素直に誉め言葉として受け取っておくとしよう。」
「にしても…随分濡れたな…。髪、切った方がよかったかな。」
濡れた髪が目に入る為、顔を出すようにかきあげる。
すると、競技場は先程の歓声とは打って変わって静かになった。ある者は気絶し、ある者は口をあんぐりとあけ、ある者は絶叫している。
「なに??あれ、カイルも??ねぇ、ちょっと。おーーい??」
呼びかけても反応がない。
「……もう、いいや。これ以上濡れたままだと風邪引くし。」
僕は控え室にいくと魔法で服と髪を乾かした。
「本当、何で皆呆けてるのさ。」
「「「えええぇぇぇぇぇ!!?」」」
途端に、競技場にいた人達が同時にそう叫んだ。
「ほんと、何なのさ!!??」
アメリア皇女達のチームはこの時、ラピスのエロかわいい姿を見て女性ばかりたった為、気絶者が続出し戦闘不能になったとか。
ラピスくん、なかなか天然仕様ですね!