賢者部2
ちょっと言葉悪いです。心が繊細すぎる人は飛ばしてください。
「カイル、僕帰りたい。帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい…。」
「落ち着け、ラピス。気持ちは分からなくはないが一旦落ち着け?」
壊れたように『帰りたい』と呟く僕にカイルは落ち着けと言うけど、それは無理な話だよ…。そう、僕を見ている君達は楽だろうけどね…体験している僕は想像以上に辛いんだ……。
え、何の話だって?そこは気にしなくていいよ、別に。
とにかく帰りたい。帰りたくてしょうがないっ!わかる?僕の気持ち。たった二つの部活を回っただけなのたこんなにも疲れている僕の気持ち!
僕、皆のテンションについていけないよ…。元々誰かと一緒にいるってこと事態殆どなかったのにさー。
実は、今僕を取り巻く環境に結構動揺してるんだ。
「第四皇子は悩みごとですか?」
「え?あー…まぁ、そんなところ?」
突然赤髪のお姉さんに話しかけられてちょっとビックリした。
「悩んでいたら幸せ逃げますよ?こいつみたいなダメ人間になりたくなかったら言いたいことはハッキリと言った方がいいですよ。こいつ…部長はもう皆に幻滅されてますからね。全くもって頼り概のない部長です。もう、破棄でいいですよね?」
お姉さんは相変わらず毒舌なことで…敬語も入ってるから尚更ね。
「えーと、名前なに?」
僕がそう聞くと、赤髪のお姉さんは
ハッとしたような表情になった。
「これは失礼しました。私はミリア・ローレンスと申します。侯爵家の娘です。この度はこの馬鹿…フォラン部長がご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。度重なる無礼をお許しください。」
へー……。侯爵令嬢なのか。礼儀めっちゃ弁えてるー。さっきの人とは別人だね!!
「ん………?」
いや、待てよ…?確か、ミリア・ローレンスって攻略対象の婚約者では?
「こちらにいるのが私の婚約者でもあるフォラン・フォアードです。賢者部の部長にあたります。」
「婚約者?てことは……」
フォランがローレンス嬢の婚約者なら、フォランも攻略対象??
「えーと、フォアード公爵の長男かな?」
「えぇ、そうですよ。見ての通り、身分だけ立派な馬鹿ですけど。」
「おい、また馬鹿と言ったな!?」
「あら、生きてたんですか?残念です。そのまま目覚めなければ良かったのですけど。」
「それは死ねということか!?君は私の婚約者だろう!ちょっとは労れないのか!」
「あらあら…貴方のどこを労ればいいというのでしょうね。殆ど本を読んでいるだけでなにもしてないでしょう?労って欲しいならばもう少し部長として貢献しては如何です?」
「君は本当にハッキリいうなぁ…」
「オブラートに言ったら、貴方は理解しないでしょう?だからハッキリと言ってあげているのに。本の虫はまだ治らないようですね?いずれ視力が落ちますよ?そのまま腐ってしまってもいいなら別に構いませんが。」
「あの…直球で聞くけど、ローレンス嬢ってフォランの事が嫌いなの?」
「おっ、おい。ラピス……」
僕が直球に聞くと、カイルは何故か止めてくる。けど、気になることは今のうちに知っとかないと。
「あぁ。気にしなくて結構ですよ、
シュダディス様。」
「何で知って……」
「あら。学園では周知の事ですよ?第四皇子殿下と仲の良い者がいると。それで、私が部長を嫌っているかという話でしたね。えぇ、正直に申しますと大嫌いです。存在そのものとはいかなくても、全てが気に入らないのですよ。とてつもなく不愉快極まりない。」
いや、それ存在を否定してません?一体、過去に何があったのやら…。まぁ、僕の知るところではないけど。
「それで…殿下は入部に来たのですか?それとも見学でしょうか。」
「あー、うん。色々見て回っててね。今のところ平凡な感じを求めてるところだよ。」
うん。面白いのもいいと思うけど、やっぱり静かな感じがいいよね。
「はい?よく分かりませんが、苦労なさったのですね。私でよければお話をお聞きしますが?」
「え、いいの?なら聞いて!今までの僕達の苦労を!!」
毒舌だけど親切な人で良かったぁ!
もう、賢者部に入ろうかな……。
「まず、僕達は最初に魔術部に行ったんだ。それが最初に起きた苦労で…」
前回、どこかの話で賢者部2を投稿したらキャラ紹介に入ると書きましたが、予定が狂い……
今回の話では賢者部の話が終わらなかったので3が終わった後にしようと思います。短くかると思いますけど。
ご迷惑をおかけしました。
ブクマや優しいコメント待ってます!何やら、辛口?っぽいコメントを頂いたので……。




