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第14話 相棒 中編

「…この辺の筈なんだが…いないな。フレイ、魔力反応をもう一回探ってみてくれ」

[はい。……いえ、確かにこの辺りに魔力反応があるのですが…]

〔待っていたよ、バーニングハート…さあ始めようか、楽しい…殺し合いを〕


第14話 相棒 中編


輝が魔界フィールドに入ってから、直ぐに魔獣の反応があった地点まで到着したのだが、それらしい存在はおらず困惑していた。

そんな時、輝の背後から聞いた事のある…もう二度と聞きたくもない声が聞こえてきた。


「…てめぇ…生きてやがったのか…あぁ?答えろ、腐れデバイス‼︎」

〔やだなぁ…あんな出来損ないの駄目な姉と同じにしないでほしいなぁ…僕は…そうだね、あえてこう名乗ろうか…シャドウハートツヴァイ…と。ふふっ…親しみを込めてツヴァイって呼んでくれるかな?〕

「るせぇっ‼︎今度は誰を乗っ取りやがった‼︎答えろ腐れデバイス‼︎」

[…いえ、あれは生身の人間ではありません。あの肉体からは生体反応が検知できませんでした。ですので遠慮など必要ありませんよ]

〔さすが、M.G.S.C最強の魔法少女の相棒なだけあるね…直ぐに見破られたか…でも、これで負けた理由が見た目とか言われなくて済むね…そう考えれば好都合だよ。ありがとうフレイ〕

「負けた理由?これからぶっ壊される奴が…いい気になってんじゃ…ねえ‼︎」


輝は全力でシャドウハートツヴァイと名乗る、魔法少女型の機械人形に殴りかかった。しかし、その拳は片手で止められてしまっていた。そして胸元に強烈なパンチを食らってしまうのであった。


「何っ⁉︎ぐぁっ‼︎」

〔…はぁ…がっかりだよ。最強の魔法少女と聞いていたから楽しみにしていたのに…この程度なんて…〕

[マスター、言われてますよ?ちなみに残り時間は14分です。さっさと決めて下さい]

「…わかってんよ。ちょっくら油断しただけだ…どうやら前の奴よりはちっとばかしやるみてぇだな…よしっ本気でいくぜ?オラァ‼︎」

〔…何度やっても同じっ⁉︎ぐっ…がはぁっ‼︎〕


相手の戦闘力の高さに少し感心しながらも、今度は本気の一撃を撃ち込んだ。その一撃は若干油断していたとは言え、ガードの上から強引にツヴァイを吹っ飛ばすほどの威力であった。


〔…グゥ…ふふっ…そうこなくちゃ…もっともっと楽しもう、殺し合いを‼︎〕

「…ねえ、なんかあの感じやな予感が済んだけど…どう思う?」

[…はい、なんだか私も嫌な感じがしますね…あ、後12分です]

「いや一々言わなくて良いんだよ面倒くせぇ…フレイ、バーストで一気に潰すぞ。…リミッターバ」

[駄目です]


変なテンションのツヴァイを見て一気に面倒くさくなってきた輝はバーストモードを使用するためにリミッターの解除をしようとしたが、フレイに拒否された。


「な、なんでだよ⁉︎まだ12分もあんだろ…て、きやがったな…くっ、やっぱ面倒くせぇ‼︎使わせてくれ‼︎」

[今の状態でバーストモードを使用しても、1分と経たずにマスターの体力は底を尽きますよ。今だってかなり眠くなってきているでしょう?」

「ぐっ…そんな事は…っ!オラァッ…全然ねえっ‼︎」


図星を突かれた輝は、薄れてきていた意識を気力だけでなんとか持たせていた。それほどまでに輝の状況は深刻であった。


〔…クククッ、やはりね…君の唯一にして最大の弱点…それは高すぎる魔力に身体がついていけてないんだ…流石はお父様だ…その事をあらかじめ予測して僕にうってつけの機能をつけてくれるなんて…さあ終わりの時間だよ、バーニングハート…いや火野輝〕


輝の動きが悪くなって行くのとは対照的に、ツヴァイの動きは段々と速く、そして力強くなっていっていた。


(クソッ…体が重い…意識が…薄れる…チッ…ここまで追い込まれるとは…それに…奴の能力…予想が正しければ…)

「ハッ…情けねぇ…あんだけ言ったのに…ここまでか」

[…2分です]


余りにも絶望的な状況に全てを諦めそうになっていた輝にフレイは何かを覚悟したような口調で輝に言った。


「…なんだよ…俺がやられるまでの時間か?」

[…現在のマスターの体力を限界まで使い切った場合のバーストモードの使用時間です。…ただし、使った際の命の保証は…]

「っ!……リミッター…バースト‼︎」

[…やはりそうなりますか…了解‼︎mode-limitburst‼︎]


命の保証は無い。そう言おうとしていたフレイを遮り、輝は若干迷った様な表情を浮かべたが直ぐにその迷いを振り切りバーストモードの使用を宣言した。フレイはそうなる事がわかっていた為か、特に驚かず…しかし少し残念そうに発動を了承した。

そして再び、バーニングハート、バーストモードが降臨した。


〔やっと使ったか‼︎待っていたよ‼︎さあ僕をた〕

「…遊びは終わりだ…」


それからは…はっきり言って戦闘とは言えなかった。

一方的な暴力。そうとしか言えない様な圧倒的な蹂躙であった。さっきまでは手も足も出ないくらいまでに離れていたツヴァイとの戦力差が完全に逆転し、今のツヴァイはただのサンドバッグになってしまっていた。

しかし…


〔グフッ…ふふふっ…溜まってきた…溜まってきたよぉぉぉぉ‼︎魔力が‼︎力がみなぎっ⁉︎〕

「…やっぱりな…俺の魔力を吸収してやがったか…だが…んなもん俺の知ったこっちゃねぇ…!俺の全力で…てめえのタンクをパンクさせてやる‼︎必殺!バースト…ぐっ⁉︎」


元々、制限があった変身時間に無理矢理なバーストモードの使用で既に輝の身体は限界を迎えていた。

それでもツヴァイの身体の方もまた限界に近かったのだが、それでもツヴァイはまだ戦えるだけの力は残っていた。

立っている力さえも失ってしまった輝は、その場に倒れこんでしまった。


〔クハハハッ…惜しかったねぇ‼︎グッ…僕の魔力タンクの破壊には成功した様だが…トドメを刺す力は…残ってないみたいだねぇ‼︎楽しかったよ?でも君のいった通りだ…遊びは…終わりだ…⁉︎グハァッ‼︎〕


トドメを刺そうと近寄るツヴァイに何処からともなく、青色の魔力弾が吹き飛ばした。


「…ハッ、てめえのその厄介な能力を壊せりゃ充分なんだよ…なんたって俺には…頼りになる仲間がいっからな…‼︎」

「もう大丈夫ですよ輝さん。…ここからは、私が相手です‼︎行くよアクア‼︎」

「…いや…お前…か…よ…予想が外れたな…だが…がんば…れ…よ…」


雷葉が来る事を予想していた輝であったが、来たのは水色の衣装を纏った魔法少女であった。予想外の救援に少し戸惑いながらも、激励の言葉をかけながら輝は意識を失った。


「…天野美月…魔法少女アクアハート、行きます‼︎」


後編に続く

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