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僕と美人の召使い・・・と異星人  作者: shimaumatousagi
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第7話 金属棒   (強化スーツでスーパーマン?)

凛は目の前の宇宙人から単なる金属棒を用意して欲しいと頼まれて、とても拍子抜けしてしまった。


(やっぱり夢なのかな・・?)


こんな凄い宇宙船が緊急で単なる金属棒を必要としていて、しかもそれを準備出来ないなど、やはり信じられなかった。


「失礼ですが、あなたはとても科学力が進んだ世界から来られてると思います。」

「そのあなたが、単なる金属棒を用意するくらい何故出来ないのですか?」


ロルは少し恥ずかしそうに答えた。

「そうなのだ。」

「今この宇宙船は多くのシステムがダウンしている。」

「情けない話だが、今はその単なる金属棒さえも作り出すことが出来ないのだ。」

「だから君に頼んでいるし、助けてほしい。」


「本当なのかな・・・」

凛はとにかく目の前の宇宙人が今とても困っていて、本当に自分を頼っているということは良くわかった。


「わかりました。」

「僕がその9本の金属棒を用意しましょう。」

何だかとても力強く答えることが出来た。


「そうか。本当にありがとう。」

ロルは感謝の言葉を凛に述べた。


凛は何だかとてもやる気になってきた。

(こんな凄そうな宇宙人を僕が助けるなんてほんと凄いや。)

「ではその金属棒についてもう少し詳しく教えて下さい。」


「よし。わかった。」

「リセ。説明は頼んだぞ。」


「了解しましたロル。それでは私から説明します。」


(わーー! 今度は誰だ?)

凛は少し焦った。


「この宇宙船の人口意識のリセだ。」

「リセと呼んでくれ。」


(へーっ この宇宙船は意思を持ってるんだ。)

(だから生きているような感じが何となくしたのかな・・・。)

「よろしく リセ。」


「よろしく リン。」


リセは破損した支柱を用意した。

「砕けた破片を接着し復元したものです。」

「強度はありませんので、あまり強く握らないように気を付けて下さい。」

「大体そのサイズで同等の硬度があれば大丈夫です。」

「簡単な追加工は可能ですので、サイズの微調整はこちらで行います。」


凛は金属棒を手にとった。

「サイズ的には直径10mmの長さ100mmってところか。」

「硬度はかなり高そうだな・・・」


「リセ。硬さはどれくらいなのですか?」

凛は積極的にリセに話しかけた。


「そうですね。あなた方の基準がわからないので説明が難しいですね。」

リセは珍しく少し困った。


「そうだ。僕たちの国のお金で硬貨があります。」

といって凛は100円玉を取り出した。


「それは助かります。」

「その硬貨の10倍程の硬さが必要になります。」


凛は材料実験もしていたので金属については少し詳しかった。

(100円玉材料の白銅はビッカーズ硬さ170くらいだったな・・・)

(そうすると1700以上の硬さの材料だと・・・タングステンカーバイトだ!)

(しかも実験用としてタングステン丸棒の材料が研究室に何本かあったぞ!!)

(めちゃくちゃついてる!!!)

「リセ。ちょうど良い材料を持っています。」

「ここからだと往復して5時間程度で準備できます。」


ロルは驚いた。

スクリーンで見ている限りでは頼りないと思っており、正直あまり期待していなかった。

「凄いじゃないかリン。見直したよ!!」

思わずロルが凛を褒めた。


凛も褒められて嬉しくなった。

(でも、見直したって何なんだろ・・・)


「リセ。リンに強化スーツを用意してくれないか。」

「時間短縮のためにも何とか準備してやってくれ。」


「了解です。ロル。」


凛は気が付いたらロルと同じようなスーツを着用していた。

「えっ? いつの間に?」

「でもちょっとこのスーツ何だか恥ずかしいな・・」


「リン。聞いてくれ。」


ロルは凛に説明を始めた。

「このスーツは君の運動能力を極端に上げるものだ。」

「今の設定で普段の君の200倍の運動能力が発揮できるはずだ。」

「それを使って少しでも早く金属棒を用意してきて欲しい。」


凛はスーパーマンになれるんだと思うとワクワクしてきた。

「はい。任して下さい。」

「超特急で準備します!」

ちょっと調子に乗って返事をした。


追加でリセから説明があった。

「リン。申し訳ないのですが基本的に我々は他惑星の生物との接触を禁止しています。」

「当然、我々の科学力も披露することは出来ません。」

「だから、あなた以外の生命体にこのスーツの存在を直接的間接的にも気づかれないようにお願いします。」

「こちらも対策としてリン以外の生命体にはそのスーツを見えなくしています。」

「それと、耐衝撃などあなたを守る機能付きですので高いところから落ちたとしても怪我をすることはありません。」

「安心して使用して下さい。」

「それでは頼みます。リン」


そう言われ、ロルとリセが見送ってくれた。

次の瞬間、気が付くと凛は宇宙船の外に出ていた。


「やっぱりスゲーや!」

「よし、じゃ急くぞー」


そして凛は軽くジャンプしてみた。


ビューーン


いきなり500Mくらい飛んだ。


「スゲーーーーッ!!!!!」


凛はその性能の凄さに感動し、思いっきり叫んだ。




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