第21話 出撃 (俺仕様の戦闘機だ!)
恐ろしい現実からただ逃げているだけだったのだが、ユナの言葉で目が覚めた凛であった。
そして2000発もの弾道ミサイルを一瞬にして破壊したユナの力と、その力を自らが操れる事実に得体のしれない恐怖も感じていた。
そんな時、ユナが凛に報告してきた。
「凛。Y国はなぜ2000発ものミサイルが破壊されたか分からないまま、混乱しながらも第二次攻撃の準備に入りました。」
「その攻撃兵器の数は第一次攻撃と同じ2000です。」
「また2000発も!!!」
(ふざけやがって・・・・一体どこまでやるつもりなんだ!)
凛は沸々と怒りが込み上げてきた。
「ユナ。Y国がもう二度とミサイルを打てないようにしてくれ!」
凛は直ぐさまユナに命令した。
「了解しました。Y国ミサイル発射施設及び可動式発射装置を全て破壊します。」
と言うと、今度も同じようにユナは両手の手のひらをY国の方向に向けた。
そしてまた無数の光の矢が手から飛び出したかと思うと、高度300km上空よりY国の全てのミサイル基地に向かって襲い掛かった。
ユナの攻撃によりY国全土で発生した無数の爆発光が美しく広がった。
「凛。Y国のミサイル施設を全て破壊しました。」
「よぉし! お疲れ様、ユナ。」
「さすがに、もうY国も攻撃はしないだろう。」
「いえ、それがそうでもないようです。」
(うそ!!)
「どういうこと?」
「はい。Y国は今回の反撃がどこからどのように攻撃されたのかが、全く理解出来ずに大きく混乱しています。」
「しかし怒りに任せた一部の軍の強硬派が勝手に暴走し、この混乱に乗じ沖縄から鹿児島の一部を手中に収めるべく戦闘機で攻撃しようと動きだしました。」
「Y国もこの一部の軍の強硬派による出撃を阻止しようとしていますが、全く制御できない状況です。」
(もう、メチャクチャだな。)
「戦闘機の数は?」
「252機です。」
「一部の軍でもそんなに多いの!?」
(ほんとにふざけた連中だな・・・)
「だが破壊するのは簡単だと思うけど、また同じことを繰り返してきそうだな・・・・」
「どうすれば・・・・。」
するとユナが凛に提案してきた。
「圧倒的な戦力差をY国に見せつけて、戦意の喪失を図るのはどうでしょう?」
「おおーーっ ユナ過激!」
「凄いけど、でもどうやって?」
「ちょうど今、日本国とA国の戦闘機が応戦するために飛び立ちました。」
「それを利用しましょう。」
「利用する・・・?」
「はい。私が自衛隊の戦闘機に偽装した強力な兵器を用意します。」
「その自衛隊戦闘機が無双の強さを見せることで戦意喪失状態に陥れるという案はどうでしょうか?」
「おおーーっ 何だかちょっと面白そうだね。」
「それやろう!」
「今、自衛隊が出撃させた戦闘機はこの3種類です。」
すると、目の前にF-15、F-2A、F-35A戦闘機のホログラムが表れた。
「おおーーっ どれもかっこいいな~!」
その中から凛は、F-2A戦闘機を選択した。
「F-2A戦闘機ですね。了解しました。」
「リセ様。粒子生成装置へのリンクを許可して下さい」
「いいわよ、ユナ。 粒子生成装置へのリンクを許可します。」
「ありがとうございます。」
理解は出来ないが、どうやら無から物質を作り出していくようだ。
すると、みるみる内に目の前にF-2A戦闘機が現れた。
(物理法則を完全に無視してるけど、ほんとにすごい!!!)
「でもこれ、ちょっと実物よりもカッコよくない?」
「ええ、凛のために特別カッコ良く変更しました。」
凛は鳥肌が立つほどワクワクした。
「ありがとう! ユナ。」
「気が利く~!!」
「よーし!!! ユナ出撃だ!」
「了解です。」
F-2A戦闘機型兵器にノリノリの凛とユナが飛び乗り、Y国に向け猛スピードで出撃した。




