第13話 召使いの取扱い説明 (危機勃発5日前)
神々しい程に美しい召使いをプレゼントされた凛は喜びを噛みしめていた。
ひざまずき自分に永遠の誓いを立てているその美少女を前に凛は覚悟を決めた。
(もうどうなってもいい。)
(この子を永遠に側において尽くしてもらおう。)
(そして俺はこの子を生涯守り抜く!)
妙に力が漲った凛は心の中でそう誓い叫んだ。
そしてひざまずき、美少女の手を取ってこう言った。
「こちらこそよろしくお願いします。」
「僕も君の事を生涯大事にし、守り抜いてみせます。」
するとロルが笑いながら凛に言った。
「ハハハハ」
「急にどうしたんだ?」
「可笑しなやつだな。」
「それにお前は、その召使いに守られる方だぞ。」
「えっ?」
「俺が守られる方?」
「こんなにか弱い感じの子から?」
凛はどう見てもこの召使いが強い様には見えなかった。
それどころか守ってあげたくなるようなそんな雰囲気をすごく発散していた。
「リセ。凛にこの召使いの取扱いを簡単に説明してやってくれ。」
「はい。承知致しました。」
「リン。それでは簡単に召使いの事をご説明します。」
「召使いには3つの命令を設定してあります。」
一つ 主人の命令は絶対である。
一つ 主人の生命は全力で守る。
一つ 主人についていつも想いを張り巡らせ、召使い本人も含め共に幸せになるよう努力する事。
「この3つの命令を基本とし、召使いはあなたのために日々働きます。」
「とりあえず二人で話し合いながら、今後どうするのかをゆっくり決めていけば良いと思います。」
「詳しいことは都度、召使いに直接確認して下さい。」
大雑把な感じのリセの説明に戸惑っていた凛にロルが簡単にまとめてくれた。
「一緒に生活しながら、お前にとっての最適な状況を召使いが作ってくれるって事だ。」
「だからお前は今まで通りの生活をしていれば大丈夫だ。」
「ちなみにこの惑星において、お前が最強の存在となったことも付け加えておこうかな。」
「えっ 僕が?」
「そうだ。」
「この惑星の全軍隊が10個くらい束になってもこの召使いには全く敵わないぞ。それ程の戦闘力を召使いには持たせてある。」
「リン。この力を上手く使ってくれよ。」
「本当に特別で最高なプレゼントだろ。」
「ハハハハハ」
最強に付いては今一つわからないがロルの軽い感じの説明を聞いて、何だか全てが大したことではなく「とりあえず今まで通りの生活を続けていいんだ。」と思ったらとても気が楽になった。
安心して気持ちがホッとした凛は、召使いが服を着ていない事に気が付き慌ててしまった。
「あっ!! おっぱいがまる見えだった!」
「うっ しまった。 あそこも・・・」
「やばい!」
「すみませんリセ。この子に服を用意してやってくれませんか!」
「お願いします。」
「リン。それくらいの事は直接召使いに命令すれば大丈夫ですよ。」
「直接?」
「じゃあ・・とりあえず直ぐに服を着てくれる?」
凛は慌てて召使いに命令した。
「かしこまりました。」
そういうと召使いの体は淡い光に包まれた。
そして次の瞬間には凛の好みの服が装着されていた。
「おっー!」
「めちゃくちゃ似合ってる!!」
それは凛の好みの明るい花柄ワンピ姿だった。
しかもスカートの長さはかなり短めだ。
綺麗な長い髪の毛とその花柄がすごく合っていて、服を着ている姿はとても大人っぽくなった感じがした。
「僕の好みが良くわかったね!」
「はい。ご主人様の事は何でもわかっております。」
「おーーーっ ん? 何でも?」
ちょっと引っかかるところはあったが取りあえず凛は大喜びした。
「そうだ! 君に名前を付けなくちゃだね。」
「ユナ・・」
「ユナでいい? 君のイメージに合ってると思うんだけど・・。」
「ありがとうございます。凛様」
「私も気に入りました。」
「これからはユナでお願い致します。」
「こちらこそよろしく! ユナ!」
凛が力強く答えた。
続けてロルとリセも祝福し「よろしく」と声を掛けてくれた。
名前も決まった美人召使いユナを囲み、ほのぼのとした幸せに包まれた船内であった。
だが、凛はまだ知る由も無かった。
5日後に勃発する戦後最大の危機が日本に迫っている事を。




