第11話 超美少女 (お礼の品)
多少のトラブルはあったものの無事にロルの期待に応えた凛は、そのお礼としてロルからプレゼントを渡したいと提案を受け戸惑ってしまった。
ロルはそんな遠慮深い凛に対し、ちょっとした驚きと親近感を覚えた。
ロルの惑星でも遠慮するという行為は自己をとても高く律する精神行為の一つだと考えられている。
自分達の惑星連合以外ではあまり聞いた事は無かったし、どこの惑星も遠慮などしない自らの利益や欲望を満たすことを最優先する輩ばかりだった。
このような辺境の惑星で同じ考えを持つ凛に対し、敬意を表した証でもあった。
「リンよ、そう戸惑わないでくれ。」
「君の気持は良くわかっているつもりだ。しかし、時に素直な気持ちでその行為を受ける事もまた大切な事であるとは思わないか・・・。」
ロルからの短い問いかけではあったが、説得とも処世術の教えとも取れる内容に納得してしまった凛だった。
「ありがとうございます。」
「遠慮なくお礼の品を頂きます。」
と、力強く答え軽く頭を下げた。
それに対し外見からは表情の全く分からないロルではあるが、とても暖かく優しい感じがした。
「ところでリン。特別なお礼のプレゼントは何だと思う?」
急に、ちょと自信満々な感じでロルが聞いてきた。
凛はその言葉で頭の中が、大きな期待で一杯になった。
「なんだろー?」
「この強化スーツをくれるのかな・・・」
「いやいや、特別なのだからきっともっと凄いものだ。」
「巨大ロボット?」
「もしかして宇宙船?」
「何でも作ってくれる装置とか?」
「意外と不老不死の薬とかだったりして・・・でも今はいらねぇーな。」
「やっぱりこの強化スーツよりもっと凄い超強化スーツとか?」
「あっ! もしかして、どこでもドア かも!」
高鳴る期待に耐え切れず「早く教えてー」「お願い早くー」と心の中で連呼してしまった。
「・・・ス だ!」
ロルが答えてくれたみたいだったが、聞きそびれてしまった。
(えっ?)
(・・・ス?)
(ス って何?)
戸惑っている凛に、ロルがちょっと驚いた感じで聞いてきた。
「どうしたリン? メ・スだよメス!」
「メスが欲しいんだろ?」
「メス!!?」
超スーパーテクノロジーを期待していた凛は、焦った。
「見てたぞ。リン」
「建物の屋上で、他のオスからメスを奪おうとしてたじゃないか。」
「君たちはまだつがいで生活してるんだろ?」
「メスが欲しいんだろ?メス」
何だかかなり下品な内容とロルの話し方にガッカリしてしまった。
「メスって何だよ・・・」
「猿でもくれるのか?」
「期待させておいて猿なんかいらねーよ。もらっても困るし。」
落胆した凛はショックでしばらく立ち直れないと思った。
「メスいらないの?」
「あれー? 絶対にメスで喜ばれると思ったんだけどな・・」
「じゃあ、これやめて他のにする?」
ショックでうな垂れてしまっていた凛はロルの言葉に顔を上げてみた。
その瞬間、凛は心臓が止まった。
「!?!?☆☆☆!!!!!!!!!」
見たこともないような裸の超美少女がロルの横で瞳を閉じて浮かんでいた。




