山中
稚拙な部分もあると思いますが、気軽に読んでいってください!
その男は山道を一人で歩いている。
男は中肉中背で、スーツを着ている。その男はまるでサラリーマンのような風貌だが、男の瞳には固い決意の灯が感じられる。山中で天体観測をしようというわけではないだろう。誰もいない山道を、男はただひたすらに歩き続けていくのだ。
やがて男は歩みを止める。男は前を真っ直ぐに見つめている。男の視線の先には一人の女が立っている。すると女は落ち着いた声で男に話しかける。
「馬鹿な人ね。本当にここまで来てしまうなんて」
女は無表情に男を見つめる。
「あなたが来たところでどうせ何もできないというのに、どうして来たの?」
女が尋ねると、男は一拍置いて、口を開く。
「そんなの決まってるだろ。惚れた女が困ってる時に助けない男がいるかよ」
すると、男は女の元へ近づいていく。
「駄目よ。こっちに来たらあなたまで狙われてしまうわよ」
女は、男が近づくのに対して後方へ一歩ずつ下がっていく。
「そんなもん、構いやしないさ。それでお前を助けられるというのなら、俺は喜んでヤツらの的になってやるさ」
そう言うと、男は歩みを止める。それと同時に女もその場で止まる。
すると、周りの木々が風に吹かれて徐々にざわめき始めている。
ザワザワザワザワ……
やがて、空から突然光が差して男と女を照らし出す。
「ついに来やがったかこの野郎。いいぜ、俺が相手になってやるよ……!」
空中に浮かぶ銀色の円盤から人型の何かが降りてきている。それは何だか分からないが、男と女を睨みつけているように思える。やがて、空から降ったそれは男と女の側に降り立つ。
「ワレワレノジャマハサセナイゾ、ニンゲン……!」
「上等だ!絶対にお前らの好きにはさせねぇ!」
今ここに、男の戦いが始まろうとしていた。
読んでいただきありがとうございます!
これは単なる思いつきで書いたのですが、いかがでしょうか?
また書いていきたいと思いますので、その時はよろしくお願いします!