確か、それは壁だった筈
ウル視点
ウル
『何で私がこんな事しないとなんですか』
ナバト
『・・・我が儘言うな、ジェラはイヴィルを追っている。他に適任が居ない』
私何かより、ムア様の方が上手くやると思うんですよー
ムア様には、何か凄い力・・・があったような気がしますし
ウル
『ところで、何を追ってるんでしたっけ?』
ナバト
『・・・、お前は・・・』
何かナバトに呆れられてます
誤魔化しましょう
ウル
『えーと、あれですよね』
ナバト
『下手に誤魔化すな、拒絶壁イニアだろ』
ウル
『そんな感じだったと思います』
ナバト
『・・・こんなんで大丈夫なのだろうか』
ウル
『きっと大丈夫ですよ』
私はウル・ローグ、希望と未来の堕神です。この黒い剣はナバト・ローグで忘却と過去の堕神なんです
今私達は(虚無の空間)を飛んでます。虚無の空間とは、確か世界の無い空間だったと思います。詳しい事はリイユウに聞いて下さい
私の背中には神鳥の頃の名残で3対の翼がありますが、虚無の空間には何か色々と無いので、翼を使わなくても飛べるらしいです
ナバト
『ウル、一体何を考え込んでいる?』
ウル
『何でもないですよ。あっ!目の前に大きなレンガの壁がありますよ。一体なんですかね?』
本当に大きなレンガの壁が邪魔してるんですよ
ナバト
『・・・拒絶壁イニアだと言ったはずだ』
ウル
『そういえばそうでしたね、イニアってレンガの壁だったんですか』
ナバト
『さっきから拒絶壁と言ってるだろ』
本当に壁なんですね
ウル
『この壁をどうすればいいんです?』
ナバト
『・・・、確認して来いと言われただろ』
ウル
『えー、それだけですか?』
ナバト
『出来るのなら破壊しろとも言っていただろ。・・・出来るとは思わないが』
まるで私を馬鹿にしてますね、それなら破壊してしまいましょう
ウル
『ナバト、行きますよ!』
ナバト
『ウル、本気か?』
本気もなにも、あんなレンガの壁ぐらいなら簡単ですよ。
私だって神様なんですから!
ウル
『えいっ!』
カキッ!
ナバトで切り裂こうと思ったのですが、やたらと硬いですね
ナバト
『ウル!避けろ!』
ウル
『えっ』
ドゴッ!!
ウル
『いやああぁぁ!!?』
レンガの壁からレンガの柱が突き出て吹っ飛ばされてしまいました。
これはただの壁じゃ無いんですね・・・