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第24話 ウィル兄さんに再び学校を進められる。


 残すところは頭のパーツとなった、繋げるアイテム……ミスリルミニゴーレム。

 手のひらの中でキラキラしてる。

 そんな僕の様子をアーサー兄さんはじっと見てる。

 あら、やっぱりそうなのね。子供は無邪気にぽろっととんでもない発言をかますから、アーサー兄さんの恋心を知ってる僕は要注意人物認定なのね?


「だいじょうぶ、ないしょなのわかる。だからお婆ちゃんも黙ってると思う」

「婆ちゃんからきいたの?」

「聞いてない。見てただけだよ、そしたらなんとなくわかったの」

「そ、そう……そうか……」

「誰にもいわないし、心の中でおうえんしてるからね、がんばってね」

「そ、そう……ありがとな」


 僕のさっきの発言で全部やられた感のアーサー兄さんだった……。

 もう~うちの兄さん達はぱっと見、モテそうなのに、何故か上手くいかない感じなんだよな~。

 ウィル兄さんもアーサー兄さんもユジン兄さんも……多分三人の中で一番早く結婚しそうなのがユジン兄さんかもしれないって僕は予想してる。

 兄さん達みんな好きな人がいるとかいないとか、付き合ってる人がいるとかいないとか、そういうのはよくわからないから、誰にも言わないけど。


 夕飯の時。

 ウィル兄さんが明後日から一か月ほどダンジョンアタックするって、お話を僕たちにした。

 しばらく留守にするということ。牧場のことは残ったみんなでお婆ちゃんに相談をしながら運営することって言ってた。

 畑や牧場のお手伝い、僕も頑張る。

 ミニダンジョンで入手した収穫ハサミは二つになったから、収穫作業が早くなったので、搾乳作業もその分早めにとりかかれて、楽になると思うんだ。



 そんなこんなで翌日、ダンジョンに潜ろうとしたら、ウィル兄さんに呼び止められた。


「ジャック」

「はい」

「俺も一緒にうちのミニダンジョンに潜るよ」

「出発の準備とかしなくていいの? 明日メルクーア迷宮都市に行くんでしょ?」

「準備はだいたい終わってる。一か月ほど留守にするから、一番下の弟と一緒にいようかと思ってさ」

 ウィル兄さんが、長期出張に行くお父さんみたいな感じになってる。

 お兄さんだけど。

「俺が最初にうちのミニダンジョンに潜った時に比べて、4階層のモンスターが強いのが出ていたから、心配でさ」


 そっか、ウィル兄さんは最後まで潜ったものね。


「俺が留守の間、アーサーに一緒に潜るように頼んでおく」

「でも、牛の世話はいいの?」

「バイトを雇ってるし、大丈夫」


 そうはいうけど、バイトの人がデイジーお姉さんとかマリアお姉さんに言い寄ったりしたらどうするんだろう。

 ……いや、おばあちゃんが面接したから大丈夫か。


「残りは頭のパーツなんだろ?」

「うん」

「それでな、頭のパーツが揃ったら……年齢的には早いかもしれないけど、学校へ行くか?」

「……がっこう……」

「お前、年齢の割には頭いいんだよ。やっぱり」

「え、そうなの?」

「うん。ユジンの頃に比べると、全然、違う」


 ユジン兄さんも小さいころはやんちゃだったのか……いや、うーん。

 僕が今、子供らしくないところがあるってことなのか。


「そういう能力は伸ばしてやりたいし、それにな、この地域だと同じ年の頃の子供がいないだろ? 友達と遊ぶっていうのは、やっぱ子供には大事だし」


 ……同い年の友達か……でも、ほら、記憶うっすらだけど、僕は大人の記憶持ってるし……。

 同い年の子だと面倒みるとかなりそうで……だったらボスやスライムとミニダンジョンで遊ぶ方がいいような気もする……。

 けど、学校は勉強するところだし、いろんなことを知るにはいいんだよな~。


「お前があつめてるミニゴーレムは魔素を吸収してるし、ひょっとしたら動くかもしれないだろ? そういうのを調べるのもいいだろうし」


 それはとっても心惹かれる。


「僕、友達はいなくても大丈夫だけど、調べるのとか好き」

「うん、お前は、頭いいから……ダンジョンのフレーバーテキストだって読み上げられてる。意味もなんとなくわかってるだろ?」


 それは……まあそうなんだけど。


「わかった。学校に行く」

「あーその前に、ジャックは冒険者ギルドにもう一度行くのか……アーサーに付き添いを頼んでおく。あと、俺、今回のダンジョンアタックでやめるよ、冒険者」

「え!?」

「この牧場をちゃんとやりたいからさ」


 もったいない気がするけどな~。

 せっかくBランク冒険者なのに。

 でもそういう話を含めて、今回事前準備の時、パーティーメンバーの人に伝えていたらしい。


「それに、ジャックが学校にいってる間、俺がちょいちょいこのダンジョンに潜ってもいいわけだし」

「そうはいっても、ウィル兄さんがアタックするダンジョンと比べたら、小さすぎてあんまり意味はないかもだよ?」

「いやいや、わからないぞー、なんたって収穫ハサミ、アレが出てきたら売れる」

「売れるね」

「爺さんの代わりに、この牧場を大事にしたいからさ」


 ……長男的発言。


「俺がいれば、他の奴等も、安心して、自分の生活に戻れるだろ」


 ますます一家の家長、長男的発言。

 でもそういうウィル兄さん好きだな。



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