第20話 食玩パーツちゃくちゃくとあつまってるよ
お姉さん達にハサミを使ってもらっても、結果は空の籠にトマトいっぱいになった。
一個パチンとやると切った一畝の、収穫していいトマトが自動的に籠に入る。
デイジーお姉さんはハサミでパチン、一畝移動してパチンを繰り返す。
「捗る~収穫作業が捗る~!」
「どうしたのジャック。このハサミ」
「ダンジョンで見つけた」
僕がそういうと、お姉さん達は僕とハサミに交互に視線を移動させてる。
「ハサミムシの大きいのがでたから、スライムとボスと僕でやっつけたら、ドロップされたの」
「……マリア、あのダンジョンのモンスターって虫?」
「うん……あそこ、虫系モンスターがでてくる」
「ジャック……スライムとやっつけったって、言ったよね?」
「サンクレルの冒険者ギルドから、ジャックの素養の結果出てこないからなんともいえないけど、ウィル兄さんが言うように、やっぱりテイマーの素養が……」
お姉さん二人がこそこそ話してる。
もう~僕がその一括収穫ハサミでトマトを収穫するから、デイジーお姉さんそのハサミ貸してってばあ~。
そんなこんなのハプニングがあったけど、仕事は収穫ハサミのおかげでいつもより早く終わったよ!
朝ご飯を食べたらダンジョンに潜らなくちゃ。
「ボス~ダンジョンに行こう~」
僕がボスにそう声をかけると、ボスはパタパタとしっぱを振って、僕の傍にくる。
ダンジョンに行く前に、ユジン兄さんが改装してるお家をちょっろっと見る。
職場の人がやってきて、準備中だ。
「お、ユジンの弟だ」
「可愛いな~」
「おはようございます」
「挨拶できて偉い」
職場の人達が口々にそういうけど、ぼくを抱っこしようとするのはやめてください。
ユジンお兄さんの同僚の人が差し伸べてきた手をボスがぺろぺろして、手をひっこめさせる。
よし。抱っこ回避。
えらいぞ、ボス。
「おージャック、もうダンジョンに行くんかあ~?」
工事中の家屋からユジン兄さんがでてくる。
ユジン兄さん、ご飯食べたら、もうすぐここにきて今日のお仕事の進行とか準備とか確認したり、自分で手を付けられるところは手をつけてる。
働き者。
「うん」
「気を付けていけよ~」
「はあーい」
僕はボスの背に乗って、振り返りながら、ダンジョンに向かう。
ユジン兄さんが柵に扉をこの前つけてくれたんだ。
牛は入れないけど、人なら入れるようになってるの。
牛が放牧されてこっちにむかってくるのがわかるけど、僕とボスは素早く柵の扉を開けて、戸締りしてからダンジョンに潜る。
階段を降りると、ポムポムとスライムが待ってたよーとでもいうように跳ねてる。
このスライム……どうして僕がくるってわかるのかな……?
「おはよー、今日は四階層めざすよー」
僕がそういうと、スライムはポムポムと跳ねてボスはワンワンと吠えた。
やる気満々だね!
現在、僕が集めたつなげる謎の食玩アイテムは両足、胴体、手(手のひら部分)
なんだけど、今日は腕のパーツを集めたい。
きっと頭は最後の五階層だと思うから、今日目指す四階層には、腕がある。
焦らずに今日は腕を右腕と左手と左腕をゲットしたいなあ~。
冒険者ギルドのイリーナさんがいうには、ゴーレムになるらしい。
このロボチックなゴーレムパーツ。
夢が広がる~。
お菓子を買って(そういう思い出はないんだけど、一般的には)でてくる玩具はカラーバリエーションもデザインもいろいろで、推しのロボキャラが出るとテンションあがるよね~とは思ってた。
この大きさ、この精巧さ、前世でもきっとあったら人気だよ。
えへへ、完成させたーい。頑張ろ。
四階層はハサミムシから始まった。
この間、討伐したようにスライムが頭を攻撃。ハサミでちょきんってされたところを分離したスライムがハサミを覆う。
そこへボスに乗った僕が走り込んでヨキでえいってやっつける。
この連携でドロップしたアイテムはハサミだった。
ハサミムシからハサミしか出てこないのかな~。
パーツじゃないか……残念。いやいや、これはこれで、畑仕事のお役立ちアイテムではある。僕はサコッシュにしてるウェストポーチに入れた。
よし、みんな大丈夫だよね? ハサミでチョッキン分離されたスライムもまた一つになってポムポムしてる。ボスも大丈夫そう。
今度はうねうねした、芋虫型のモンスターに会った。
スライムがやっぱり頭部分に張り付く。
ボスは回り込んでちょうど真ん中の部分にジャンプ僕は横からヨキを振りかぶってやっつける。
スライム、いい前衛だなあ……。
そしてでた! でてきた! 右腕パーツ! やったああ!
これであとは左手と、左腕と、頭を残すのみ!
アイテムバッグから取り出して、右手の手とジョイント、そして手のついた腕を肩にジョイントさせる。
よーし、今日はいい日だ! 続き、頑張るぞ!




