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悪業淫女《バッドカルマ・ビッチ》  作者: 稲村某(@inamurabow)
第二章 実戦編・強敵(とも)……なんて言う訳ねぇだろブッ殺す。
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④エリの告白

VRゲームのリアリティって何なんでしょうかね。十八禁なら良く判るか? そう思って書いてみます、えぇ。



 ……私とホーリィは、ブリッジでローレライさんの声を伝える水晶球と向き合っている。


 さっきまで居てくれたセルリィさんやアジさん達は、ローレライさんの願いでブリッジから先に出ていってた。だから……私の正体はローレライさん以外は気付いてないと思う。


……だからこそ、今着てる服は薄着のピッチリとしたタイツとブーツ、上も同じような長袖シャツに革のジャケットだったけど……質問されて心拍数が跳ね上がった瞬間、厚着じゃないのに一気に汗ばんだ気がするよ……



✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



 【正直に仰有って頂きますよ? 貴女はホーリィの身体を使って何をしようとしているのですか?】


 ローレライさんの声は、しっかりとしていて……まるで私の姿を見ながら話してるみたい。


 「……ワタ……私は、堀井恵利……って言います……その、ホーリィの身体を借りて……この世界にお邪魔してます!! 済みませんでした!!」


 どうせ、何を言っても誤魔化してるみたいにとられたら、それで終わりだから正直に言っておこう……


 【……ホリイ……エリ?……ホーリィ……エル……メンタリア?……あら、そう言う事なの? フフフ……♪】


 正直に伝えると、さっきまでの緊張感が嘘みたいに無くなって……明るく笑いかけてくれた……あぁ、よかった!!


 【了解致しました……さて、それはともかく……貴女はホーリィの命を救ってくださいましたね? 彼女に代わってお礼申し上げますね。貴女が居なかったら……きっとあのまま、ホーリィは消滅していたかもしれません……】

 「し、消滅……ですか?」


 ……そんな事……あるの? 確かに記憶(記録)が無くなってゼロに戻るけれど、存在が消滅するなんておかしい……けど、ゲームじゃないなら、おかしくはない……でも、消滅って……?


 【そう、魂も肉体も消滅するの……()()()()()()・黒き復讐の女神と敵対している、法と秩序の番人を擁護する宗主国……そして彼等に与する者に倒されれば……】


 肉体も消滅するなんてムチャクチャじゃないの!? 殺戮者ジェノサイドモードってこう言う意味だったのかな……


 【……そう、倒すと言えば、貴女達……いえ、この方が早いわね。パムさん? ホーリィの『貢献度』はどうなのかしら?】

 《は~い♪ お久し振りです艦長代理!! ……ちょっと待ってくださいね……あ、結構貯まってるわよ? 6200あるわね~!》


 うーん、それが多いのか少ないのかも判らないけど……ローレライさんが何故気にするんだろ?


 【良い感じね……ホーリィ、貴女もそろそろ次の階級に上がれそうだけど……どうかしら?】

 (え~っ? グランマぁ……面倒だから、ワタシは嫌なんだけどよぉ……)


 うわっ!? ま、まさかのスキルアップ無視ですかぁ!? ホーリィってば……どんだけ天の邪鬼なのよ!!


 【我が儘言うものでは有りませんよ? ホーリィ、貴女が強くなれば、それだけエリさんの負担も軽くなるし、何より()()()()()()()()()()()って事ですよ?】

 (そ、そうなのか? ……ヨシッ!! 判ったグランマ!! 何するか全然知らねぇけど、その階級ってのを上げてくれや!)

 「……アンタねぇ……何でそこまで戦闘狂なのよ……」

 (うっせぇ!! 今まで全然問題なかったから知らなくてよかったんだよ!)


 ホーリィの言うことも一理有るかもしれないけど、私としては純粋に興味あるのよね……反則的な強さの彼女が更に強くなるって……催淫強化とかだと……素直に共感出来ないんだけど……!


 【それじゃ、パルさん……申し訳有りませんが、少しだけ私を手伝って貰えませんか?】

 《ハイ! 艦長代理、了解です!!》


 そう言うとパルさんが水晶球の周りをクルクルと回り始め、やがて光の帯みたいになって……


 (……おわっ!? 何だよコレ……ん、身体中がピリピリしてきたぞ……? ……ひっ!? ……ま、マジかよ……)


 そのクルクルがホーリィの身体に被さると……んくっ!? た、確かに身体がピリピリして……いやその……わ、私まで同じように感じなくても……


 《……艦長代理、終了致しました! ホーリィ、どんな感じ?》

 (……お、終わりか? ……に、しては何も変わってねぇみたいだけど……なぁ、グランマ、何がどーなったん?)

 【……取り敢えず、貴女の魔力限界値と……魔剣との親和性が上がったみたいね……階級の変化はないから、強襲班班長として頑張りなさい】

 (ふーむ……それじゃ【フシダラ】と【フツツカ】が無ぇと判らんねぇってことか? たぶん武器庫に有る筈だから、行ってみるか……)


 みんなはそんな感じにやり取りしてたけど、私から見ても何がどう変わったのか全然判らないや……と、言うよりも貢献度ってどうやって使われたのかなぁ……お金使うみたいに減るだけなの? そうじゃないなら魔力に変換されたりしてるのかなぁ……


 【エリさん? 今すぐに確認出来ないかもしれないけれど……暫くすれば強襲降下が始まるわ。それまでにホーリィと一緒に準備しておくのよ?】

 「は、ハイ! 判りました! ……さてと、それじゃホーリィ、早速武器庫に案内してもらえない?」

 (いいぜ! ……っと言ってもすぐそこだけどな。ロッカールームにも用があるからサッサと済ませようぜ!!)


 ホーリィは私にそう伝えると、自分で身体を操ってローレライさんに会釈すると扉を開けて歩き出したけど……ちょっと待って!!


 「あ、あの……暫くお世話になりますが……宜しくお願いします!! それじゃ!!」


 急いで振り向いて、挨拶を済ませてからブリッジを出て、ホーリィに案内してもらおっと……






✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳



 【……まだ、全部を知るのは早いわよね……ねぇ? ()()()()()さん?】

 「…………♪」





ちなみにこのゲームの十八禁表示は、残酷描写と人への強制テイム、そして人身売買(クリシュナが売られかけた件)の三つが規約上の十八禁扱いと言う設定です。べ、別にやらしーゲームだったりはしないよっ!?

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